地震対策グッズを導入している都内の公立図書館リスト
都内の公立図書館のうち、書棚に滑り止めマット、落下抑制テープ、地震感知バーなど、地震対策グッズを設置している図書館をリストアップしました。
2011年3月11日の大地震では図書館でも多くの本が落下し、今後も地震対策が望まれます。震災を機に各メーカーも地震対策グッズに力を入れていますが、実際に導入してみての使い勝手や効果はどうなのか。これから導入を考えている図書館や、図書館に提案しようとしている利用者は、実際に導入している図書館を見に行ったり、職員さんにヒアリングするのもいいと思います。
以下のリストは、私が図書館巡りの中で見つけたものであり、これ以外にも地震対策グッズを導入している公立図書館があるかもしれません。もしご存知の方は、ご連絡いただけると嬉しいです。
大田区
葛飾区
北区
江東区
渋谷区
新宿区
世田谷区
台東区
中央区
練馬区
文京区
港区
目黒区
今のところ、都内の公立図書館で実際に使われているのを確認できているのは、日本ファイリング「ブックキーパーII」・キハラ株式会社「安全安心シート」・3M「落下抑制テープ」の3種類。これらの地震対策グッズが設置されてから、本が落下するほどの大きな地震がないので、効果のほどはわかりませんが、私が聞いた限りでは、地震を感知して自動的にバーが上がる仕組みの「ブックキーパーII」は、大きめの地震がきたときに確かに揺れを感知してバーが上がったそうです。
ただ、聞いたところによると、落下しないよう本を棚にとどめようとすることが、棚自体を倒す力として働いてしまうこともあるともこと。今後の研究に期待するとともに、私たち利用者にも、地震を感じたら速やかに書棚から離れるなど、危険への意識が必要だと思います。
そして、地震の際の効果とともに、普段の使い勝手も気になるところです。「安全安心シート」と「落下抑制テープ」は、ともに本を乗せる板に滑り止めを施すもので、利用者として1,2冊の本を棚から取り出すかぎりは特に不便さはありません。が、書架整理を行う図書館職員さんにとってはどうなのか。ちょっとしたコツが必要だったりするかもしれません。
また、バーが上がってくる仕組みの「ブックキーパーII」は、本棚に挿されている棚見出しでバーがひっかかることがあっては、意味がない。そこで、新宿区西落合図書館では、バー部分をくりぬいた棚見出しを作っています。これらの図書館に行けば、そういった導入にともなっての工夫も見ることができます。
図書館同士で各製品に関して情報交換し、また、各メーカーさんにもいい意味の開発競争をしていただいて、図書館がより安全な場所になることを願います。