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目黒区立洗足図書館

目黒区立洗足図書館 訪問記

last visit:2013/07/10

目黒区立洗足図書館は、洗足駅の近くの住宅地の中にある図書館。小さいテラスもあります。木製おもちゃや布製おもちゃをたくさん所蔵しており、貸出も行っています。

§ 図書館の場所

洗足図書館は東急目黒線の洗足駅から徒歩6分ほどです。改札を出て、目の前を横切る洗足いちょう通りを左に進みます。1つ目の信号で、片側1車線の道から車線なしの道へと幅が狭まりますがそのまま直進し、信号から2つ目の十字路で右折、そこから70mほど歩くと道の右側に洗足図書館があります。

洗足図書館が建っているのは住宅地の中で、さらに洗足図書館の外観も周囲の建物と似た雰囲気なので、ぼんやりしていると見逃してしまいそう。建てられたときに図書館然としたデザインにしないで、周囲との調和を意識して設計したのかもしれません。図書館巡りはいろんな土地の雰囲気を味わえるのも楽しみの一つなのですが、「洗足田園調布」とも言われている 閑静な雰囲気を味わえます。

§ 図書館内の様子

洗足図書館は2階建ての建物です。建物入口が敷地の奥にあるのですが、入口までの通路の塀に象形文字のようなイラストが描かれていて、何を意味するのだろうと立ち止まって考えたのですが、わからずじまいです(笑)。中に入って、各階の配置は、1階がカウンター、児童コーナー、ヤングコーナー、CD、外国語図書、小説・文学、医学、家庭関連本、旅行ガイド。それ以外の図書や新聞雑誌は2階にあります。座席は1,2階を通じて少なく、2階の多目的室が行事で使われていないときは、机を並べて閲覧室として開放しています。

児童コーナーからは屋外のテラスへ出られるようになっています。飲物自販機やテーブルがあるので、ちょっとした休憩に使えるし、子どもが入るのにちょうどいい三角屋根つきのテーブル&ベンチがあるので、天気のいい日にここで本を読むのも楽しそう。机席が少ないこともあり、本格的な調べものをするというよりは、ゆったりと読書を楽しみたくなるような雰囲気の図書館です。

§ 児童コーナー

1階の入口入って右側半分を占める児童コーナーは、背の高い本棚が凸凹と入り組んだ配置でやや圧迫感がありますが、テラスに面していることでそれがやや和らいでいるかたちです。飾り付け等はあまりなく、限られたスペースに本がぎっしり並んでいるという印象です。

絵本は日本のおはなしも外国のおはなしも一緒にしてタイトルの頭文字で分類しています。同じ頭文字の絵本の中での並べ方は、概ねサイズの小さいものから大きいものへという順です。児童読み物も同じように、日本人作家の作品と外国人作家の作品を一緒にして、タイトルの頭文字で分類しています。

§ 一般書架

1階児童コーナーとは反対側には、一般書架のうち、小説・文学や生活関連本など、比較的利用が多い本があります。また、奥には中高生コーナーがあり、漫画を多数所蔵してることもあって賑わっています。漫画は、「コミック文庫」「コミック大型とサイズ別に分類されている上に、コミックスサイズは「ジャンプコミックス」「少年サンデーコミックス」「マーガレット」「花とゆめ」といったようにコミックス名で細かく分類されています。

一般書架で珍しいのが、文庫の棚がない点。小説・エッセイも、単行本であろうと文庫本であろうと一緒にして、「小説・エッセイ」としてまとめています。同じ目黒区の守屋図書館も同じ並べ方をしていますが、収納効率を考えると文庫は文庫でまとめた方がいいので、こうした並べ方をしている図書館は少数派です。「電車でも読める文庫本を探している」というときには文庫でまとめてくれた方が助かる一方、「サイズはどれでもいいので○○さんの本が読みたい」というときには、洗足図書館のような並べ方のほうが本を探しやすいですね。

「小説・エッセイ」内での並べ方は、著者名の頭文字ごとに、まず主要な著者の本を姓名五十音順に著者名見出しをつけて並べて、その後にその他の著者の本をひとまとめにしています。たとえば、小説・エッセイの「の」のところをみると、「野坂昭如」「野沢尚」「野島伸司」「乃南アサ」と見出しが並び、それ以外の頭文字が「の」の著者は「その他 の」に並べられています。外国小説も、「英米文学」「ドイツ文学」等の国・地域別に分類したうえで、日本の小説と同様に、頭文字ごとに主要作家→その他という並べ方をしています。

1階には外国語図書もあり、言語に関わらずに内容でジャンル分けされています。つまり、「中国語の本を読みたい」というときには、ジャンルで分類された外国語図書の棚(大部分が英語の本)から中国語のものを見つけ出さないといけなくて、英語以外の言語の本を読みたい人には探しにくいです(英語以外の本には言語を書いたラベルが貼られています)。英語の本は、小説はもちろん、人文科学、自然科学などさまざまなジャンルの本がありますし、児童向けの読み物なども少しあるので、英語の勉強にも幅広く活用できそうです。

一般書架のうち、小説や家事関連、医学など以外は、2階の書架に上がることになります。1階から2階への階段の壁には、都内の美術館等のポスターがいろいろ貼ってあり、ポスターの下にはチラシ入れもあって「ご自由にお持ちください」とのこと。人の行き来がある階段だと面白そうな展示を見つけても立ち止まってメモしたりしにくいけど、こうやってすぐそばでチラシを配布していると、さっと情報を得ることができますね。

小説や生活関連が1階なので、専門的な本が2階に集まっているわけですが、2階にあがると新聞・雑誌コーナーもあるせいか、利用者の皆さんが思い思いに本や雑誌を見て過ごす、のんびりとした空間という印象です。そんなに広くないので、ざっと回ればどこに何があるか把握できます。

§ 貸出できるおもちゃが多数

洗足図書館の一番の特徴は、児童コーナーの棚上にならぶおもちゃ。建物入口手前の壁に埋め込まれた展示コーナーにも貸出できるおもちゃが展示されています。おもちゃがあるか知りたい場合は、児童コーナー入口付近にあるキャスター付きの棚にある「おもちゃのアルバム」をどうぞ。所蔵おもちゃが写真で紹介されており、めくってみると、組みきパズルなどの木のおもちゃ、布おもちゃ、布絵本、ぬいぐるみ、人形、ゆび人形などなど、さまざまなおもちゃが並んでいます。ボーリングゲームや立体四目並べといった、対象年齢が比較的高いおもちゃもあります。

目黒区立図書館では別の館でもおもちゃを所蔵していますし、北区立東十条図書館にも木製おもちゃを多数所蔵していますが、おそらく洗足図書館は23区で一番おもちゃを所蔵している図書館だと思います。

購入したおもちゃ以外のものを図書館で借りてみるのもいいですし、お子さんがどんなおもちゃに興味を示すのかを見るのに、図書館を利用していろんなおもちゃに触れるのもいいですよね。組み木パズルの中には物語と関連付けされているものもあるので、物語の読み聞かせと登場人物のパズルを一緒に楽しむというのも面白そう。

図書館というと本というイメージが強いですが、図書館によってはこうした本以外の資料も所蔵しているので、ぜひそういったものも利用してみてください。おもちゃの貸出をしている館は珍しいものの、紙芝居と紙芝居の枠は多くの図書館で用意していますし、布絵本を所蔵している図書館も徐々に増えています。電子書籍も登場している現代ですが、こうした手触りを楽しめる資料もぜひ図書館で!

目黒区立洗足図書館 データ

住所東京都目黒区洗足2-8-26 →Google Mapで見る
Tel03-3719-7651
開館時間
火~土曜9:00~19:00
日曜、祝日、12月28日9:00~17:00
定休日月曜(祝日の場合は開館し、翌日休館。但し、5月の連休が月曜に重なる時は、連休明けの平日を休館)
12月29日~1月4日
最寄駅 東急目黒線 洗足駅から徒歩6分
東急大井町線 北千束駅から徒歩13分
東急目黒線 西小山駅から徒歩14分
駐輪場建物入口を越えた向こう側に駐輪場あり
駐車場一般用駐車場はなし。建物向かって右手前に、障害者用駐車場1台分あり。
所蔵資料
図書所蔵数66,003冊(2017/04/01現在、出典『平成29年度 東京都公立図書館調査』)
音声資料
CDカセットレコード
ありカセットブックのみありなし

映像資料
DVDビデオLD
なしなしなし
※ DVD・ビデオは広報DVD・ビデオを除いた市販ビデオ・DVDの有無を表しています
設備
ブックポスト建物の道路側の壁面(門が閉まっているときに、門の右にあたるところ)にブックポストあり
自動貸出機なし
音声試聴設備なし
映像視聴設備なし
ネット閲覧PCなし
持参PC利用不可
LAN接続なし
飲食設備等1階屋外テラスでの飲料摂取が可能。テラスには飲料自販機2台あり。