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港区立赤坂図書館

※港区立図書館は、全館休館(一部、閲覧等はできないが場所としての利用のみ実施)とシステム停止の予定があります。詳細はこちらをどうぞ。

港区立赤坂図書館 訪問記

last visit:2013/06/06

港区立赤坂図書館は、青山一丁目駅南の高層タワー「青山一丁目タワー」の3階にある図書館。英語で書かれた本が、赤ちゃん絵本から一般向けまで多数あります。広い中高生コーナーも特徴です。

§ 図書館の場所

赤坂図書館は青山一丁目駅のすぐそばにあります。3番出口を出て、といっても青山一丁目駅は複雑ですし、地下の階段を上がったり下がったりするのが面倒だったら、地上に出てから青山ツインのある方へ渡ってください。青山ツインから南へ進んで横断歩道を渡った左先に高いビルがあり、その3階が赤坂図書館です。1階にスーパーの「まいばすけっと」があるビルです。

青山1丁目タワーの奥には、公園というほどではないけど、噴水やベンチのあるスペースがあります。もうちょっと駅から歩いて行けば、青葉公園なんかもありますね。今の赤坂図書館は2007年4月1日に移設されており、それまではこの青葉公園の奥にありました。その旧赤坂図書館は、閉館した後に赤坂警察署が新庁舎を建設している間の仮庁舎として使われたこともあったんです。図書館だった建物に行ってみたら警察署になっていて、ものすごくびっくりしたのを覚えています(笑)。

§ 図書館内の様子

図書館のある青山1丁目タワーは、1階にスーパーマーケット、3階が赤坂図書館、4,5階が国際医療福祉大学大学院東京青山キャンパスで、その上には三井不動産が管理している賃貸マンション。三井不動産のサイトを見てみると、一番安い部屋でも家賃が40万。おそらく、図書館の上にある住居としては全国で一番高いのではないでしょうか。

ちなみに自転車置き場は建物2階にあります。青山通り側に自動ドアがあり(一見自動ドアに見えませんが、そばを通ると開くので気がつきます)、中へ入ると右にエレベーターがあります。2階が施設用駐輪場で、地下が住民用駐輪場と分かれています。

住居への入口と図書館などのテナントへの入口は別になっており、図書館へ通じる入口は建物西側面、まいばすけっとの脇にあり、そこからエレベーターで3階に上がるようになっています。エレベーターを降りて左に行くと左右に通路があり、右に行くと図書館エリア、左に行くとお手洗いや多目的ホールがあります。右の図書館エリアの入口に入館ゲートがあるので、貸出手続きをしていない本を持ったままお手洗いに行ったりはできない仕組みになっています。貸出手続きはお手洗いが我慢できなくなる前に済ませましょう(笑)。

図書館エリアに入ると、左へと長い区画が続いています。配置は手前から児童コーナー、新刊コーナーと旅行ガイド、CDコーナーとPCコーナー、その先にカウンターや新聞・雑誌コーナー、一般書架と続いており、一番奥の左に中高生向け読書コーナーがあります。シンプルな配置でわかりやすいです。

§ 児童コーナー

児童コーナーは正方形状の空間で、全体に子どもが自分で本を手に取れるような背の低い棚がずらっと並び、右奥に靴を脱いであがれるおはなしのへやがあります。子ども向けのおはなし会は、このおはなしのへやではなく図書館エリアの外にある多目的ホールで行われているのでご注意を。

絵本は日本のおはなしも外国のおはなしも一緒にして、絵を描いた人の姓名五十音順に並んでいます。児童読み物も同様に、日本人作家のおはなしと外国人作家のおはなしを一緒にして、著者姓名五十音順にならんでいます。低学年向けのおはなしも高学年向けのおはなしも一緒にしてあるので、いろいろ手に取って開いてみて自分にあった本を探してみましょう。

布絵本も10点ほどあり、貸出はできませんが手に取って楽しむことができます。それぞれ袋に入っているのですが、その袋には「!よむまえにてをあらってね!」と書いてあります。他の図書館ではパーツをなくさないでといった注意書きが多く、こうした注意書きは見たことありませんが、大事な注意ですよね。布絵本を楽しむ年齢のお子さんはウィルス・ばい菌にも弱いでしょうし、しっかり手を洗ってから利用したいものです。

赤坂図書館は天井がけっこう高く、児童コーナーは背の低い棚が並んでいるので、真っ白な壁が上へ伸びているのが何だか淋しい気がしてしまいます。せっかくのスペースなので、飾り付けなどで賑やかにしてくれるといいなと思うのですが、赤坂図書館さん、いかがでしょう。まあ、あまり高いところに何か貼ったりすると、貼りかえるときなどが大変そうですが、背の高い職員さんがいたらぜひ(笑)。

§ CDコーナー・PCコーナー

児童コーナーの隣にあるCDコーナーは、手前の壁いっぱいにずらっとCDがならび、その対面にはCD試聴機が3台並んでいます。試聴する際にはカウンターに申し込んでの試聴となり、聞き終わったあとは棚に戻さず、DVD棚脇のCD回収箱にCDを入れてくださいとのこと。ケースと中身の入れ違いがないよう、職員さんが確認してから棚に戻すようです。

その奥にはPCコーナーがあり、デスクトップのネット閲覧PCが8台あるほか、PCが設置されていない3席では持参PCを利用することができます。電源が利用できないせいか、利用している人も少ない印象です。

§ 一般書架

一般書架は、手前に新聞・雑誌コーナーがあり、その奥にずらっと書棚が並んでいます。新聞・雑誌コーナーは一人分のスペースが大きい椅子で、隣に誰かが座ってもそれほど気になりません。一般書架の窓際にずらっと並んでいる閲覧席も、一人ずつデスクライトがついており、目が悪い私には嬉しい設備です。

日本の小説はエッセイと一緒にして著者姓名の五十音順で並んでいます。但し、複数の著者による作品集は、タイトル名を元に五十音順の並びに入れられています。例えば、鏑木蓮(カブラギ レン)が書いたの本の隣に、5人の作家による『蝦蟇倉市事件1』(ガマクラシジケン1)という本が並び、その隣に鎌田浩毅(カマタ ヒロキ)が書いた本がある、といったかたちになります。外国の小説は、国や地域で分類することなく、外国の小説でひとまとまりにしたうえで、著者姓名の五十音順に並んでいます。

英語で書かれた本が多いのも赤坂図書館の特徴で、港区では中央館であるみなと図書館に次いで多くの外国語資料を所蔵してます。児童コーナーにも赤ちゃん絵本、普通の絵本、児童読み物とそれぞれ英語で書かれたものが置いてありますし、一般書架でも中高生コーナー入ってすぐ左の棚に中高生向けの英語の読み物があるほか、中高生コーナー手前右にも読み物から料理本、政治家の自伝など、英語で書かれた一般向けの本が多数並んでいます。入口近くの旅行ガイドの棚にも、英語で書かれた世界の旅行ガイドがあるくらい。外国旅行の際には、こうした海外の旅行ガイドも見てみると、日本の出版社の旅行ガイドでは紹介されていないスポットが見つかるかもしれませんね。

奥の地域資料の棚の端には、「青山・赤坂地域資料」というコーナーがあり、港区の中でも青山・赤坂地域に関する資料を特に集めています。地域資料というと堅苦しく感じるかもしれませんが、お店ガイドや青山・赤坂が舞台となる小説もあるので、気軽に手に取って楽しめますよ。実際の棚を見ると、乃木希典に関する本もあれば、北杜夫の『楡家の人びと』、宮部みゆきの『蒲生邸事件』といった小説、『プロジェクトX 第53回 炎上 男たちは飛び込んだ ~ホテルニュージャパン・伝説の消防士たち~』といったノンフィクションなど、さまざまなジャンルの本が並んでいます。

ユニークなのは、カウンター向かって右端に置かれた図書資料返却カゴ。CDやDVDがなく、本だけを返却する場合、カウンターにいる職員さんに手渡さなくても、この箱に入れればいいとのことです。但し、平日は11時から14時と17時から20時の間、土日祝日は14時から17時までしかこの箱を使えません。カウンターの職員さんに返却すると、何か挟まったりしてないか確認している間待たないといけないので、とにかく急いでいる人などはこちらの返却ボックスに返すと便利でしょうね。ただ、おそらくある程度冊数がたまってから返却手続きをするでしょうから、貸出上限10冊ぴったり借りていて、今日返した後すぐまた別の本を借りたい人などは、カウンターに持っていってすぐに返却手続きをしてもらうのがいいと思います。

§ 中高生コーナーが充実

児童から一般書架まで幅広い本が揃っている赤坂図書館ですが、中高生コーナーの大きさは特筆すべき点でしょう。図書館の一番奥の中高生コーナーには、中高生向けの哲学・歴史・地理等々各ジャンルの本や、小説、漫画、中高生向け雑誌などなど、いろんな本があります。英語で書かれた中高生向け小説も、メアリー・ポピンズシリーズのような定番ものから、マドンナの絵本シリーズ(The English Roses)のような比較的新しいものまで、多数並んでいます。

港区には高輪図書館分室という、児童から中高生に特化した図書館分室があるので、それに比べたら小さいということになってしまいますが、一般書架の本も活用したい高校生などは、児童から中高生という区分けで蔵書を揃えた高輪図書館分室より、普通の図書館の中に大きな中高生コーナーがある赤坂図書館の方がいい面もあると思います。実際私も高校生のときには、中高生向けの本より一般向けの本を読んでいたもんなあ。

もちろん、中高生コーナーといえども大人も使って構いませんので、ぜひ大人も。たとえば、「くらべてみる地図帳シリーズ」などは日本や世界のいろんな数字が図や絵でわかりやすく説明されていて大人にも使えそう。最近は、ニュースバラエティのようなテレビ番組で難しいニュースをビジュアルでわかりやすくで示していますが、大人にとってもああしたわかりやすい説明は助かりますもんね。また、古典などを読み返そうと思いついたときも、岩波文庫などの注がたくさんついたものだとハードルが高いですが、中高生コーナーにある超訳日本の古典シリーズなどはすいすい読めてしまいます。まずはこうしたものであらすじを押さえておくのも手ですよね。

対象年齢も、ジャンルも、言語もいろいろなものが揃っているのが図書館の魅力。自分の年齢にこだわらず、図書館にある全ての資料をフル活用しましょう!

港区立赤坂図書館 特集・行事・図書館だより感想記

  ボードゲーム(2018年5月27日)
―2018年5月27日のイベント
赤坂図書館では月2回ペースでボードゲームイベントを開催しています。私は今回、「ワンス・アポン・ア・タイム」「人狼ゲーム」「レジスタンス:アヴァロン」の3つを楽しみました。

港区立赤坂図書館 データ

住所東京都港区南青山1-3-3 青山1丁目タワー3階 →Google Mapで見る
Tel03-3408-5090
開館時間
月~土曜9:00~20:00
日曜、祝日、12月28日9:00~17:00
定休日第3木曜(祝休日の場合は開館し、第3水曜を休館)
12月29日~1月3日
最寄駅 東京メトロ銀座線半蔵門線都営大江戸線 青山一丁目駅から徒歩2分
東京メトロ千代田線 乃木坂駅から徒歩10分
東京メトロ銀座線 外苑前駅から徒歩13分
駐輪場青山1丁目タワー2階に駐輪場あり。建物の青山通り側に駐輪場へのエレベーターに通じる入口があります。
駐車場なし
所蔵資料
図書所蔵数161,913冊(2017/04/01現在、出典『平成29年度 東京都公立図書館調査』)
音声資料
CDカセットレコード
ありなしなし

映像資料
DVDビデオLD
ありなしなし
※ DVD・ビデオは広報DVD・ビデオを除いた市販ビデオ・DVDの有無を表しています
設備
ブックポスト建物1階入口左にブックポストあり
自動貸出機ICタグ式自動貸出機3台あり
音声試聴設備CD試聴機3台あり。試聴の際は要申込。
映像視聴設備なし
ネット閲覧PCネット閲覧PC8台あり。利用時間は1人1日1回1時間以内、次に待っている人がいなければ2回まで延長可能。
持参PC利用PCコーナーの机席(3席)で持参PCの利用可能。電源なし。
LAN接続館内で港区の公衆無線LAN(Minato City Wi-Fi)の利用可能
飲食設備等建物1階にスーパー「まいばすけっと」あり