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世田谷区立希望丘図書室

世田谷区立希望丘図書室 訪問記

last visit:2013/02/14

世田谷区立希望丘図書室は、京王線八幡山駅と小田急線千歳船橋駅の間にある、希望が丘団地の中にある図書室。貸出・返却には、世田谷区立図書館とは別に登録が必要です。希望が丘団地の共同居間のような、なごめる雰囲気の図書室です。

§ 図書室までの道のり

希望丘図書室は、京王線小田急線に挟まれた、どちらの駅からも歩こうと思えば歩けるけど、歩くには少し遠い距離にある、希望が丘団地の中にあります。八幡山駅からも千歳船橋駅からも希望ヶ丘団地に行くバスが出ているので、それに乗っていくのがいいですね。

バスで行く場合は、「希望ヶ丘団地」停留所で降りてしまうと希望丘図書室から最も離れた角になってしまうので、千歳船橋駅から歳25・希望ヶ丘団地行きに乗った場合は「大東学園」停留所で、それ以外のバス路線に乗った場合は「朝日新聞社前」停留所で降りてください。「大東学園」で降りる場合は、バスの進行方向へ進んで大きい通りと交わるところで右へ渡ればすぐ右に「希望丘まとかど図書館」と窓に貼られている建物が見えます。八幡山からのバスか千歳船橋駅から歳25系以外のバスに乗って「朝日新聞社前」で降りる場合は、バスの進行方向へ進むと最初の十字路手前左に希望丘図書館が見えます。

鉄道駅からは少し遠い場所にある希望丘図書室ですが、八幡山駅から希望ヶ丘団地の間には、民間の雑誌専門図書館の大宅壮一文庫があります。私はまだ行ったことがなく、マスコミ関係者がよく利用するディープな図書館というイメージがありますが、実際はどうなんだろう。希望ヶ丘団地の北西には徳富蘆花の旧居地である蘆花恒春園もあり、文学関連の施設に囲まれた地域ともいえるロケーションです。

§ 図書室の様子

希望丘図書室は、団地の敷地の北西にある希望丘区民プラザの中にあります。団地内の一棟に集会施設が寄り添って建っているようなかたちの1階建ての建物で、区民プラザ入口を入った右半分が図書室エリアです。

図書室エリアに入ると左にカウンターがあり、奥に並ぶ書架は、向かって右側が一般向け、左側が児童向け。といっても、小さな図書室なので左側にも一般向けの本が並んでいたり、閲覧席については児童・一般などの区分けはありません。奥には靴を脱いであがれる8畳分の畳コーナーもあります。

所蔵物としては、図書、新聞、雑誌、絵本があり、CDなどの視聴覚資料はありません。まちかど図書室なので、図書のラインナップも専門書などは少なく、小説・エッセイなどの読み物や生活実用書などが中心。中でも日本の小説が多くを占めています。専門書については、一般的な図書館は3桁の数字を使って分類されていますが、希望丘まちかど図書室では大人向けの本も2桁の数字で分類しています。それで十分なほどの蔵書数ということです。

日本人の書いた読みものは、小説とエッセイを一緒にして著者姓名の五十音順に並んでおり、複数作家による作品集は「ん」に分類され、日本の小説・エッセイの並びの最後にあります。外国の小説は、国別分類はせずに“外国文学”でひとまとめにして、日本の小説と同様に著者姓名の五十音順。複数作家による作品集も日本の小説・エッセイと同様に「ン」に分類されています。

絵本は、日本のおはなしも外国のおはなしも一緒にして、タイトルの頭文字で分類されています。児童読みものは、日本人作家のおはなしと外国人作家のおはなしを別にしたうえで、著者姓名の五十音順で並んでいます。ちしきの本は、日本十進分類法の用語ではなく、「国語」「算数」「理科」「社会」「工作・スポーツ・趣味」といった言葉で示されているので、子どもにはわかりやすいですね。のりものも「理科」になったり(図書館の分類では「技術」になると考えると確かに「理科」に含まれますが、子どもには難しいかも)、オレンジシールが目印になっている「工作・スポーツ・趣味」のシールの色が薄れて黄になっていたりもしますが、こじんまりした図書室で込み合うこともあまりないので、わからないことがあっても気軽に職員さんに聞けますよ。

§ 世田谷区立図書館システムを導入していないのんびり図書室
※2016年4月1日から、希望丘図書室にも世田谷区立図書館ネットワークが導入されています。以下は、導入前の様子です

世田谷区には希望丘を含めて、「~図書室」というのが5館ありますが、最近改築された喜多見図書室以外は世田谷区立図書館システムが導入されておらず、図書館カードと引き換えに本を借りる、昔ながらのアナログ方式で運営しています。希望丘図書室に利用登録すると1人3枚貸出券が発行されて、貸出券1枚をカウンターに預けるとそれと引き換えに本が1冊借りられ、本を返すと利用者カードが戻ってくるという仕組みですね。他の世田谷区立図書館にある本を取り寄せることもできません。

喜多見図書室も昔はこうしたシステムを取っていたのを改築と同時にシステム導入したので、おそらく将来的には全ての図書室に導入されるのではないかと思いますが、しばらくはこの方式で運営していくのでしょう。私などは懐かしく感じる方式ですが、公立図書館にシステム導入された後に生まれた小さい子には、むしろこの方式の方が珍しいのかも。そうした世代にはまちかど図書室の利用が、図書館の仕組みを勉強するのにいい体験になるかもしれませんね。

貸出方式がアナログなだけでなく、静かな雰囲気の中でのんびり読書が楽しめるのも希望丘図書室の魅力です。交通アクセスがあまりよくないので、周辺の住民の利用がほとんどなのでしょう。貸出・返却をするのに出入りする人より、じっくり新聞や本を読む人が多くて、「希望ヶ丘団地の皆さんの書斎」みたいな雰囲気なんです。慌ただしい現代社会から切り離されたようなのんびりした空間、ぜひ楽しんでください。

世田谷区立希望丘図書室 データ

住所東京都世田谷区船橋7-8-4 →Google Mapで見る
Tel03-3484-4261
開館時間9:00~17:00
定休日月曜(祝日と重なる場合は開館し、翌日を休館)
12月29日~1月3日
最寄駅 京王線 八幡山駅から徒歩27分
駐輪場建物入口手前左に駐輪場あり
駐車場なし
所蔵資料
図書所蔵数19,319冊(2021/03/31現在、出典『世田谷のとしょかん 令和3年度版』※団体貸出センターの図書数は中央図書館の図書数に加算
音声資料
CDカセットレコード
なしなしなし

映像資料
DVDビデオLD
なしなしなし
※ DVD・ビデオは広報DVD・ビデオを除いた市販ビデオ・DVDの有無を表しています
設備
ブックポスト建物入口向かって左の壁面にブックポストあり
自動貸出機自動貸出機あり
音声試聴設備なし
映像視聴設備なし
ネット閲覧PCなし
持参PC利用不可
LAN接続なし
飲食設備等なし