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葛飾区立青戸地区図書館

葛飾区立青戸地区図書館 訪問記

last visit:2017/08/31

葛飾区立青戸地区図書館は、葛飾区立青戸地区図書館は、青砥駅の北にある青戸地区センター内の小さな図書館です。小さな施設だからこその目配りをしてくれる、温かい雰囲気の図書館です。

§ 図書館の場所

青戸地区図書館は青砥駅から徒歩10分弱の青戸地区センターの2階にある図書館です。この辺は、住所が「青戸」なのに、駅名は「青砥」なんですね。「青砥」は鎌倉時代の武士・青砥藤綱が名前の由来で、この辺の住所が「青戸」になる前からこの駅名だったそう。古くから駅が通っていた町だけあって、駅の周りには大型開発ビルではなく小さなお店が集まっています。

青戸地区センターがあるのは、青砥駅から北に進んだ、住宅や小さな町工場が集まる辺り。青戸地区センターから150m西には、約2万平米の広さをもつ青戸平和公園もあり、のんびりした雰囲気を感じます。

§ 図書館内の様子

建物の2階にあがり、エレベーター・階段からみて左の部屋が青戸地区図書館です。葛飾区は「○○図書館」という名前の図書館と、「○○地区図書館」という名前の図書館があり、地区図書館の方が規模も小さく、開館時間も短いのですが、青戸地区図書館は5つある地区図書館の中でも一番面積が狭いです。席も少なく、大人用の机席は6席、雑誌コーナーのソファや児童用の席を合わせても、全部で20席しかありません。

ただ、それを補うかのように、図書館エリアに入る手前に机やテーブルが並ぶ「読書コーナー」があり、読書や勉強ができます。ここは図書館の外になるので、図書館の蔵書を読む場合は、貸出手続きを済ませてから持ち出すことになります。また、図書館内に新聞を広げて読めるスペースがないので、新聞は図書館エリアの入口脇に「読書コーナー」に向けて置いてあり、こちらはそのまま「読書コーナー」で閲覧することができます。

図書館エリアは長方形の部屋で、入口正面にカウンターがあり、左手前に雑誌コーナーとCD、カウンターの向こうから左へ渡って児童エリアがあり、更に左の一画が一般書架です。中高生コーナーは、一般書架内の手前左の角にあり、雑誌コーナーの脇のブックカートには漫画も置いてあります。CDは、市販DVDケースのような長方形のケースに入っていますが、DVDではなくCDです。DVDは広報CDなどが少しあるだけで、映画DVDなどを借りたかったら、他の葛飾区立図書館にあるものを予約受取することになります。

本棚は一般書架も含めて低めのものを使っており、壁沿いの本棚以外は、一番上の段がちょうど大人の目線と同じ高さです。滞在に適している図書館ではありませんが、棚が低いので見通しがよく、狭い図書館なのに圧迫感はありません。小さいお子さん連れの場合、死角が少ないという点でも安心です。

§ 児童コーナー

児童コーナーは、面積にして図書館エリア全体の1/3くらい。残り2/3にはカウンターや雑誌コーナーも含まれるので、全体に占める児童エリアの割合は高いといえます。靴を脱いで絵本を広げられるようなスペースはありませんが、大人用閲覧席が少ないこともあり、読書の邪魔にならないように子どもを静かにさせるべしという圧力をそれほど感じず、子どもと話しながら本選びをしたりしやすい雰囲気です。

児童コーナーの棚を回ると、「こそあどの森の物語」「守り人シリーズ」「ドリトル先生」などのシリーズ物のタイトル一覧が書架のあちこちに立て掛けられています。図書館は誰かが借りている本は棚からなくなるので、そのシリーズにどんな本があり、全部で何巻あるかというのが、棚を見ただけではわからないこともある。でも、こういう情報が棚にあれば、それがすぐにわかるし、次はこれを読んでみようという気も芽生えてきます。

§ 一般書架

一般書架は、「地区」図書館だけあって、冊数は少ないです。所蔵しているジャンルも、専門書や学術書よりは、小説や実用書が中心。文庫本は壁沿いの棚に集まっていますが、文庫の時代小説だけはCD棚の横の小さい棚に分けてあるので、注意してください。

最初の方で、本棚の一番上の段がちょうど大人の目線と同じ高さだと書きましたが、その最も目に入りやすいの最上段に、各ジャンルの事典や総覧的な本が置いてあります。例えば、「366 労働問題」の棚は上段に資格ガイド本、「338 金融」の棚には上段に会社四季報、「376 幼児・初等・中等教育」の棚には上段に中学・高校・大学の受験案内といったかたちです。

こうした本は特定の切り口でそのジャンルのデータを網羅しているもの。何か目的があって本を探しているときには、その目的に絞った本を探しがちですが、総覧的データで俯瞰的に情報を見ると視野が広がります。また、小規模の図書館は蔵書数も少なく、本のバラエティも限られますが、総覧的データを見られる資料があると、その図書館で得られる情報量がぐっと増える。この置き方には、こういう資料も活用してというメッセージが込められているように感じます。

日本の小説とエッセイは一緒にして著者姓名の五十音順に並んでいますが、よく見ると小説とエッセイではラベルが違います。小説は、京極夏彦の本だったら「キョウゴク」というように、著者の苗字だけのラベルですが、エッセイは、黒柳徹子の本だったら、1段目が"914.6"、2段目が「クロヤナギ」という2段のラベルです。なので、小説ではなくエッセイが読みたい、またはその逆のときには、ラベルを見れば区別がつきます。なお、複数の著者による小説集・エッセイ集は、五十音順の並びとは別の場所(9番の棚の窓側)にあるので、そちらもお見逃しなく。

実用書では、手芸の本は「刺繍」「編物」「袋物・バッグ」のように更に細かく分かれていて探しやすいのですが、料理は「パン・お菓子」と「食のエッセイ」だけが別になっているだけで、残りはまとめて著者頭文字の五十音順に並んでいて、やや探しにくいです。つまり、「パスタのレシピが読みたい」など料理の中の特定のジャンルの本を探そうとしても、それでまとまっていないんです。

もう一つ、参ってしまったのが、食のエッセイ。食べ物に関するエッセイが、料理の棚の一番下の段にまとまっているのですが、「食のエッセイはこちら」という小さな張り紙が最下段より下の板面に貼ってあるんです。私、青戸地区図書館に5回目に行ったときに、たまたま本を探してしゃがんで初めて気が付き、あまりの気づきにくさに、謎解きゲームの隠しアイテムかと思ってしまいました(笑)。もっとわかりやすく表示してくれたらと思います。

§ 小さい図書館だからこそできる心配り

図書館巡りをしていて感じますが、資料の豊富さでいえば小さい図書館より大きい図書館の方が断然上です。でも、小さくて比較的早く閉まる図書館は、来館者数が少ない分、一人一人に丁寧に対応できるというメリットがあります。青戸地区図書館もそんな親しみやすい雰囲気で、貸出や返却のついでに雑談している人もいる。探している本がないなど、わからないことがあったときも、気軽に聞ける空気があります。

以前行ったときに見かけた光景ですが、子どものしたことでお母さんが職員さんに謝っていて、どうやらお子さんが本を汚して、その本を時間外ポストに返したようなんです。それに対して職員さんがどうしたかというと、汚したことを責めるより、これを「借りた本は責任を持って管理しないといけない」ということを教える機会として使いました。実際にお子さんにそう教えたうえで、お母さんに対しても、図書館の使い方を教える機会にしましょうと説明をしたんです。

考えれてみれば、小さい子どもにとっての図書館は、社会に接する場の一つ。このできことを目撃して、本の貸し借りを通じて責任を果たすことを覚えさせるというのも、図書館の役割の一つなのかもしれないと思いました。

また、雨の日に行ったときには、子どもが貸出処理をした後に、雨に濡れない工夫をして持ってかえるよう職員さんが声を掛けていました。本が紙でできている、つまり、水に弱いものである以上、それを借りる際には誰もが気を付けないといけないことですが、来館者の多い図書館では、一人一人にそれを丁寧に説明することなど現実的に無理でしょう。でも、こうやって子どもの頃から、資料の扱い方を教えてもらったら、自然と資料を大切に扱うようになる。私もそばで聞いていて身が引き締まりました。

子どもは大人より行動範囲も行動できる時間帯も小さいので、小さくて早く閉まる図書館は子どもの割合が高くなります。つまり、図書館利用の初期体験の場になりやすい。そういう図書館で丁寧な説明を受けられるのは、本は豊富だけど一人一人にじっくり対応するのが困難な大規模図書館で利用をスタートするより、図書館の使い方をきちんと学べるかもしれません。小さいからこそできる対応をしてくれる青戸地区図書館を、子どもから大人まであらゆる人に使って欲しいです。

葛飾区立青戸地区図書館 データ

住所東京都葛飾区青戸5-20-6 青戸地区センター2階 →Google Mapで見る
Tel03-3838-1273
開館時間
火~土曜10:00~18:00
日曜・祝日10:00~17:00
定休日月曜・第4木曜(祝日の場合は開館し、翌日を休館)
12月29日~1月3日
最寄駅 京成本線 青砥駅から徒歩9分
駐輪場建物入口からみて両側面に駐輪場あり
駐車場なし
所蔵資料
図書所蔵数34,470冊(2023/04/01現在、出典『葛飾の図書館 令和4年度事業年報』)
CD所蔵数1,346点(2023/04/01現在、出典『葛飾の図書館 令和4年度事業年報』)
カセット所蔵数なし(2023/04/01現在、出典『葛飾の図書館 令和4年度事業年報』)
DVD所蔵数22点(2023/04/01現在、出典『葛飾の図書館 令和4年度事業年報』)
ビデオ所蔵数1点(2023/04/01現在、出典『葛飾の図書館 令和4年度事業年報』)
設備
ブックポスト建物入口手前右に青い箱型のブックポストあり。開館中の使用は不可。
自動貸出機なし
自動返却機なし
セルフ予約受取なし
音声試聴設備なし
映像視聴設備なし
ネット閲覧PCなし
持参PC利用不可
LAN接続館内で、葛飾区立図書館公衆無線LANサービス(Katsushika_Library_Wi-Fi)の利用が可能。葛飾区立図書館公衆無線LANサービスの利用方法はこちらです。
飲食設備等
  • 図書館エリア入口を出て右の通路に飲料自販機1台あり。
  • 蓋付き容器(ペットボトル・水筒など)の飲料に限り、机席での摂取可能。但し、飲むとき以外は鞄にしまってくださいとのこと。