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目黒区立目黒区民センター図書館

目黒区立目黒区民センター図書館 訪問記

last visit:2014/11/24

目黒区立目黒区民センター図書館は、目黒駅から権之助坂を下って目黒川を越えた先にある図書館。カウンターの周囲を何層もの書架がとりまく面白い構造で、自分がいるところが何階なのかわからなくなってきます(笑)。

§ 図書館の場所

目黒区民センター図書館は目黒駅から道のりにして1km弱の区民センター複合施設群の中にある図書館です。区民センター複合施設群自体が目黒川沿いにあるので、川沿いのルートを散歩がてら来るのがお薦め。川沿いの桜が満開の春はもちろん、夏の緑や、秋の色付いた葉もいい眺めです。

また、2014年11月に行ったときには、目黒新橋に川を向いて何かを待っている人の人だかりができており、どうやら川沿いのライトアップをしていた模様。冬は冬で桜の木をよくみるとつぼみが芽生えつつあるのを発見できたりして、春が待ち遠しくなる。春夏秋冬の目黒川を楽しめる目黒区民センターまでの散歩道を楽しんでください。

§ 図書館内の様子

目黒区民センター図書館は、よく言うと“凝った構造の面白い図書館”、悪く言うと“いろんなジャンルの棚を見たい人は無駄に歩かされる図書館”です(笑)。建物中央にカウンターや検索機などがあるフロアがあり、その周囲ぐるりを2~3層の書棚フロアが取り囲んでいるかたちで、中央のフロアにいると書棚の渦に取り巻かれている感覚が味わえます。入口とつながっている新聞・雑誌コーナーと、そこからスロープで降りられる中央のフロア以外は、階段で昇り降りせねばならず、バリアフリー面で劣ることも確か。楽しめる要素と不便な要素が混在している図書館です。

図書館を取り巻く層は全部で5層ある、といっても、その5層が上に重なるのではなくずれて重なっており、実質的には地下1階地上2階の3フロアの構造、そこに中2階と半地下フロアがあるというかたちです。資料の配置としては、地下が児童エリア、半地下に地域資料・2類(歴史)・3類(社会科学)・7類(芸術)、1階にカウンターやCD・家事関連本のフロアがあり、中2階に新聞・雑誌の層と文学・外国語図書の層、残る2階に0類(総記)・1類(哲学)・4類(自然科学)・5類(技術)・6類(産業)の層となっています。

覚えるまでは何がどこにあるかわかりにくいと思うので、入口から中央カウンターに降りるスロープ手前で配布している配置図を手に書架を回るのが便利です。時間があるなら、書棚の渦の中を彷徨って本との出会いを楽しむのもいいですね。

§ 児童エリア

フロアでいうと地下という扱いになる児童エリアですが、児童エリアに面している外の地面も低く、地続きでテラスもあります。ベンチもあるので、天気がいい昼間などは出られるようにしているのかもしれません。また、図書館自体が層が重なる複雑な構造のため、職員さんの目が行き届かない死角が多いのも事実。児童エリアに必ずしも職員さんの目が届いているとは限らないので、お子さんがある程度しっかり行動できるようになるまでは、目黒区民センター図書館へは一人で行かせないようにするなどの配慮が必要かもしれません。

絵本は日本のおはなしも外国のおはなしも一緒にしてタイトルの頭文字で分類しています。同じ頭文字の絵本の中での並べ方は、概ねサイズの小さいものから大きいものへという順です。児童読み物も同じように、日本人作家の作品と外国人作家の作品を一緒にして、タイトルの頭文字で分類しています。

貸出できるおもちゃも充実しています。児童コーナーへの階段を下りた正面付近の棚の側面に、布のおもちゃや木製おもちゃなどの写真を掲載したカードがたくさん並んでおり、そのカードをカウンターに持っていけば貸出できます。布絵本もおもちゃと一緒にカード管理しているので、布や木のぬくもりが感じられるこれらの資料もぜひ楽しんでください。

§ 一般書架

上にも書いたように、一般書架は何がどこにあるかを把握するまではちょっと大変です(笑)。1階を通じて地下や中2階へ行き来するのはそれほど苦ではないのですが、2階への階段だけは少し離れたところにあるので、2階にあるジャンルは一度で見るようにすると効率よく回れます。

中2階にある日本の小説はエッセイと一緒にして、著者名の頭文字ごとに、まず主要な著者の本を姓名五十音順に著者名見出しをつけて並べ、その後にその他の著者の本をひとまとめにしています。たとえば、小説・エッセイの「の」のところをみると、「野坂昭如」「野中柊」「乃南アサ」「法月綸太郎」と見出しが並び、その4名以外の頭文字が「の」の著者は「(その他の)の」に並べられるというかたちです。外国小説も、「英米文学」「ドイツ文学」等の国・地域別に分類したうえで、日本の小説と同様に、頭文字ごとに主要作家→その他という並べ方をしています。

同じく中2階にある外国語図書は、中国語・ハングルはこの層の中央角付近、それ以外の言語は入口から遠いほうの階段そばと2箇所に分かれているので、特に中国語・ハングルの資料を利用する方はお見逃しなく。中国語・ハングル以外の外国語図書は大部分が英語で、小説から一般書まであらゆるジャンルの本がある上に、オーディオブックや外国語で書かれた漫画も所蔵しています。

旅行ガイドは、それだけでまとめているのではなく、半地下にある地理の棚でそれぞれの地域に関する地理の本などと一緒に並んでいます。旅行ガイドだけをまとめた棚を作っている図書館もあって、それはそれで探しやすいですが、目黒区民センター図書館のような並び方だと、東北地方の地理に関する本と東北地方の旅行ガイドが一緒に並ぶかたちになり、旅行先のことを調べようとする際にも幅広い本を参考にできます。

§ ぐるぐる書架を楽しみましょう(笑)

目黒区民センター図書館を楽しめるかどうかは、このぐるぐる書架を楽しめるかどうか。率直に言って、パッと見のわかりやすさやバリアフリー面(段差のなさ)を求める場合は他の図書館をお薦めします。それでも目黒区民センター図書館に来た方には、書架を歩き回ることを楽しんで欲しい。どの層にも座席があるので、歩き疲れたら近くにある本を読みながら休めばいいし、何層にもなっている書架を探検する気分で歩けば、いつもは素通りしてしまうジャンルの本に出会えるかも。

と、わかりにくさを強調してしまいましたが、わかってしまえばそんなに複雑でもないのでご安心を(笑)。また、同じ敷地の中に体育館・プール・美術館などもあるので、休日にこのエリアで一日過ごすのもよし。図書館の中も外も含めて楽しんでください。

目黒区立目黒区民センター図書館 データ

住所東京都目黒区目黒2-4-36 →Google Mapで見る
Tel03-3711-1138
開館時間
火~土曜9:00~19:00
日曜、祝日、12月28日9:00~17:00
定休日月曜(祝日の場合は開館し、翌日休館。但し、5月の連休が月曜に重なる時は、連休明けの平日を休館)
12月29日~1月4日
最寄駅 東京メトロ南北線都営三田線JR山手線東急目黒線 目黒駅から徒歩13分
駐輪場図書館入口から見て裏側に自転車用駐輪場あり。また、区民センター複合施設群敷地の西側に自転車・バイク用駐輪場あり。
駐車場区民センター複合施設群敷地の西側に有料駐車場あり。営業は8:15~22:15。30分毎100円で、障害者手帳を持参の方は無料。
所蔵資料
図書所蔵数117,789冊(2017/04/01現在、出典『平成29年度 東京都公立図書館調査』)
音声資料
CDカセットレコード
ありカセットブックのみありなし

映像資料
DVDビデオLD
なしなしなし
※ DVD・ビデオは広報DVD・ビデオを除いた市販ビデオ・DVDの有無を表しています
設備
ブックポスト図書館入口向かって右の壁面にブックポストあり。開館中は使用不可。
自動貸出機なし
自動返却機なし
セルフ予約受取なし
音声試聴設備なし
映像視聴設備なし
ネット閲覧PCなし
持参PC利用閲覧席で持参PCの利用可能。電源なし。
LAN接続館内に「docomo wifi」「ソフトバンクwifi」のアクセスポイントあり。両者ともに中2階・2階にいると電波が入りますが、それ以外のフロアでは入りにくいです。
飲食設備等
  • 図書館を出て左に回り込んだ壁沿いに飲料自販機6台あり
  • 蓋付き容器(ペットボトル・水筒など)の飲料に限り、館内での摂取可能