練馬区立南大泉図書館分室 こどもと本のひろば
練馬区立南大泉図書館分室 こどもと本のひろば 訪問記
練馬区立南大泉図書館分室 こどもと本のひろばは、2013年4月23日に開設された、主に乳幼児から小学校低学年までの子どもたちとその保護者を対象とする図書館。練馬区立図書館資料の受取場所としても利用できます。
南大泉図書館分館「こどもと本のひろば」は保谷駅から道のりにして1km弱の場所にあります。駅からの道のりはこちらに書きましたが、住宅地の中に保育園と小さい子向けの図書館分館が並んで建っているかたちで、保谷駅からの距離は南大泉図書館よりやや短いです。平日は20時まで、土日祝日は19時まで開いているので、練馬区立図書館資料の受取場所としても便利。南大泉図書館からは道のりにして600mほど、どちらかへ行ってみてこれぞという本が見つからなかったらもう一方へ移動するとしても、それほど苦にならない距離ではないでしょうか。
「こどもと本のひろば」は2階建ての建物。各階の配置は、1階に貸出カウンター、日本の読み物、ちしきの本があり、2階に、絵本、紙芝居、外国の読み物と広~い靴脱ぎスペースがあります。2階右奥には大人向けの図書もあり、絵本読書に関する本、家族・男性・女性問題、幼児・初等教育、小児科・婦人科・産科、手芸・料理、名前事典、家庭医学、育児といった、子育てに関するジャンルだけを揃えた棚になっています。
大人向け図書の脇にある新聞は「読売KODOMO新聞」「朝日小学生新聞」の子ども向け2紙しか所蔵していません。対して、雑誌は大人向けのものを揃えていて、「たまごクラブ」「ひよこクラブ」「AERA with Baby」「edu」「MOE」「といった子育て・絵本関連や、「暮らしの手帖」「天然生活」といった家事・暮らし関連に加えて、「ダ・ヴィンチ」「Number」といった雑誌も。
2013年4月23日に開設されたばかりの新しい図書館で、木製棚の木の香りがするのも心地いい。全ての棚が子どもが自ら手に取れる程度の高さで、棚同士の間隔も広くて開放的。特に2階左奥の靴脱ぎスペースは広々としていて、ママ友グループがお子さん連れで行っても尚余るくらいの面積です。
こう書くと、大人1人では入りづらい子ども専用図書館と思われるかもしれませんが、大人が一人で行ってももちろんOK。ただ、所蔵資料が子育て関連に限られているので、それ以外の本を見たいときにはここに来ても本棚で途方にくれてしまいますが。また、座席も子ども用しかないので、大人の場合は実質的に「読みにくる場所」ではなく「借りにくる場所」として利用することになります。
江戸川区立篠崎子ども図書館、江東区立白河こどもとしょかん、渋谷区立笹塚こども図書館など、こども向け図書館は都内にいろいろありますが、「こどもと本のひろば」は“こども”の中でも特に乳幼児から小学校低学年までを中心にした図書館で、棚からもその趣旨が感じられます。
例えば、ちしきの本は全ジャンルを揃えているのではなく、動植物、乗物、工作、音楽、遊び、言葉、百科事典と、ジャンルを選んで本を揃えています。社会などの比較的難しい科目は除いて、小さい子でも興味を持ちやすいものを並べているわけです。「ちしきの本」より易しい内容の「ちしき絵本」は、もっと幅広いジャンルに渡って揃っています。
児童読み物も低学年向けの読みやすいものが揃っており、日本の読み物は1階、外国の読みものは2階と分けて、著者姓名五十音順に並んでいます。月ごとのお薦め本を配布しているので、それも参考にしながらお気に入りの本を選びたいところです。
そして、2階に広がる絵本の多さといったら!絵本の好きな子はここに住みたくなってしまうんじゃないかというくらいです(笑)。絵本は、日本のおはなしと外国のおはなしに分けたうえで、絵を描いた人の姓名五十音順に並んでおり、紙芝居や赤ちゃん絵本も多数あります。ブックスタートに適した絵本は、閲覧のみのものが靴脱ぎスペースに常設展示されているので、赤ちゃんに初めての本を読んでみようという方はぜひ利用してください。
2階にある児童用トイレ(男女それぞれのトイレの中に、児童向けの個室がある)や授乳室も、子ども連れには嬉しい設備。2階のベビーカー置場も広くて、おはなし会などで来館者が多いときにも対応できそうな広さです。お子さんの水分摂取にも配慮していて、各階に水飲み場があるほか、1階には飲料自販機が設置されている飲食スペースもあります。2階の靴脱ぎスペースは床暖房付きだそうで、季節を通じて居心地のいい空間です。
こうした子ども向け施設は飾り付けなども可愛らしく、図書館巡りをしている私としては、そうした点も楽しみの一つ。1階奥には大きなコウテイペンギンのイラストがあり、その脇にざっくりとした目盛がついています。最初はペンギンのお腹くらいだったのが、首まで、顔まで、ついにはペンギンより背が高くなり…と、来るたびにお子さんの身長を測るのも楽しいだろうな。
「ちしきのかいだん」と題して、1,2階をつなぐ階段の壁に、野菜のイラストと英単語が描かれていたり、雨が降って川に流れて海から蒸発して雲になり…という水の循環が描かれているのも、楽しみながら知識が身に付く仕掛けです。
また、ベビーマッサージのイベントなど、お子さん連れで参加できる企画も開催していたり、2階で保護者向けのテーマ展示をしていたりと、保護者が来たくなる仕掛けもあります。あらゆる世代が利用する図書館だと、子どもが騒いで周囲に迷惑かけたりしないか気になるところ、こうした子ども向け図書館なら気軽に行きやすいですしね。
絵本や読書が楽しくなる小さい子ども向け図書館、大人の私も通いつめたいくらいの居心地よさです。
練馬区立南大泉図書館分室 こどもと本のひろば 特集・行事・図書館だより感想記
練馬区立南大泉図書館分室 こどもと本のひろば データ
住所 | 東京都練馬区南大泉3-17-20 →Google Mapで見る | ||||
Tel | 03-3925-4151 | ||||
開館時間 |
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定休日 | 第2,3,4,5月曜(祝休日の場合は開館し、直後の平日を休館) 12月29日~1月4日 | ||||
最寄駅 |
西武池袋線 保谷駅から徒歩13分
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駐輪場 | 建物の右手前に駐輪場あり | ||||
駐車場 | 一般用駐車場はなし。建物手前に障害者用駐車場1台分あり。 | ||||
所蔵資料 | |||||
図書所蔵数 | 27,894冊 2023/03/31現在、出典『練馬区教育要覧 令和5年版』 | ||||
布絵本所蔵数 | 41冊 2023/03/31現在、出典『練馬区教育要覧 令和5年版』 | ||||
CD所蔵数 | なし 2023/03/31現在、出典『練馬区教育要覧 令和5年版』 | ||||
カセット所蔵数 | なし 2023/03/31現在、出典『練馬区教育要覧 令和5年版』 | ||||
レコード所蔵数 | なし 2023/03/31現在、出典『練馬区教育要覧 令和5年版』 | ||||
DVD所蔵数 | なし 2023/03/31現在、出典『練馬区教育要覧 令和5年版』 | ||||
ビデオ所蔵数 | なし 2023/03/31現在、出典『練馬区教育要覧 令和5年版』 | ||||
設備 | |||||
ブックポスト | 建物入口向かって左の壁面にブックポストあり | ||||
自動貸出機 | 2階カウンター脇にバーコード読取式自動貸出機1台あり | ||||
図書の除菌 | 図書除菌機あり | ||||
音声試聴設備 | なし | ||||
映像視聴設備 | なし | ||||
ネット閲覧PC | なし | ||||
持参PC利用 | 不可 | ||||
LAN接続 | 館内で練馬区無料公衆無線LAN「Nerima Free Wi-Fi」の利用可能。利用方法は、練馬区ウェブサイトの練馬区無料公衆無線LAN「Nerima Free Wi-Fi」をご参照ください。 2020/03/11に確認
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飲食設備等 |
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2015年読書期間の特別企画として、本のタイトルや中身を見ずに、本の中の一文だけをヒントに本を選んで借りて楽しむ「本のぷち袋」が実地されています。南大泉図書館分館は南大泉図書館分館向けの図書館ですが、この企画は大人向け。家事や育児の本、大人にこそ読んでほしい絵本が入っています。