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北区立豊島図書館

北区立豊島図書館 訪問記

last visit:2009/03/28

北区立豊島図書館は、王子駅の北東、隅田川が近い図書館です。広くはありませんが、アクセスのよくない場所にあるおかげで、利用者も少なめ。座席は、新聞・雑誌コーナーの椅子が中心なので、調べものよりは読書に向いている図書館です。

§ 図書館の場所

豊島図書館は、王子駅から徒歩20分ほど、駅前ロータリーの右先に伸びている明治通りを進み、高速下の交差点に差し掛かっても、更に直進。しばらく行ったところで右手に入っていけば、豊島図書館のある豊島区民センターがあるのですが、この大通りから豊島区民センターまでに辿り着くのが難しい。

私は二度行ったことがあるのですが、二度とも住所を見ながら、行きつ戻りつしてどうにか辿り着きました。この道がベスト、という道をご存知の方は、ぜひ教えてください(笑)。

王子駅から高速下の交差点に差し掛かるまでの道には、国立印刷局の工場もあります。無料で入れる展示室があるので、ちょっと覗いてきましたが、官報がいろいろと、切手とお札のちょっとした展示がしてあります。切手はいろいろな図柄があるので、見ていて楽しいですね。私も切手を買いに行くときに、記念切手とかが売っていたらそちらを買っちゃいます。ここでの展示の中では、落語家のイラスト切手が可愛かった。お札の展示には、すかしなどの偽造対策技術についての説明があるのですが、千円札、五千円札、一万円札の説明のみ。二千円札、全然存在感ないぞ(笑)!

§ 図書館内の様子

北区立豊島区民センターというややこしい名前(東京には「豊島区」という区もあるので)の施設の1階に豊島図書館があります。図書館とその他のエリアはドアなどで仕切られているわけではなく、区の出張所みたいなところとつながっています。

その、出張所に一番近いところが新聞・雑誌コーナー。その奥がカウンター、児童コーナー。カウンターの左に文庫とCDがあり、その左が閲覧席。その奥が一般書架となっています。

区民センターの一画ということもあり、それほど広くはないですね。それにしては、雑誌の数や雑誌コーナーの席は多いです。場所が不便なところにあるせいか利用者も少ないようですので、雑誌をゆっくり読みたい人にはいいですね。

図書館自体が小さいので、児童コーナーもそれに応じて狭いのですが、布絵本が棚上に展示してあったりして何だか賑やか。布絵本って点数が少ないせいか、ひっそりとしまってあったりする図書館も多いのですが、こうして見せた方が誰でも存在に気付くし、実際に触ってみたくもなる。装飾としてもとても可愛くていいですね。

棚を見ると、家事関連本や家庭医学の分類が細かくて探しやすい。例えば、「外食」みたいな大まかな分類ではなくて、「食事マナー」とか「うまい店」などのように分類されていて、しかも見出しの文字が大きいのでぱっと見てわかりやすいです。

日本の小説・エッセイは一緒にして、著者姓名の五十音順に並んでいます。但し、複数の著者による作品集は、タイトル名を元に五十音順の並びに入れられています。例えば、小島正樹(コジマ マサキ)が書いたの本の次に、12人の作家のアンソロジーである『孤愁』(コシュウ)という本が並び、その次に五條瑛(ゴジョウ アキラ)が書いた本がある、といったかたちになります。外国の小説は、「アジア文学」「英米文学」「ドイツ文学」のように国・地域別に分類したうえで、著者姓名の五十音順に並んでいます。

小説とエッセイが一緒になっていると書きましたが、小説は「913.6」、エッセイは「914.6」とラベルの番号が違うので、「エッセイではなく小説が読みたい」というときなどにはラベルを元に本選びができます。たとえば、群ようこさんのように小説もエッセイも多数書いている方の棚を見ると、小説もエッセイも一緒になって並んでいるわけですが、「今日は群さんの小説が読みたい」という場合は、群さんの著作のうち「913.6」のラベルがついているものを選べばいいというわけです。

また、これは豊島図書館だけでなく北区立図書館全体で行っている表示ですが、本の背に北区のシンボルマーク(桜の花びら3枚で「K」の文字になっている)が貼られているものがあり、このマークがついている本には北区が登場します。豊島図書館の蔵書の中では、唯川恵『めまい』、水上勉『薔薇海溝』などに北区マークが貼られています。宮尾登美子『蔵』は、上下巻のうち上巻だけに貼られていたので、そちらにだけ北区が登場するのかな。

「東京の地理」の棚には、雑誌の「散歩の達人」や「東京人」のバックナンバーがずらり。私のように、散歩も兼ねながら図書館巡りをしている方だと、こういう本には食指が動いちゃいますよね。

その他、全体的に決して蔵書数が多いわけではないのに、書架が充実している感じがします。北区立図書館って結構どこに行ってもそんな感じなんですよね。区立図書館制覇をして思うに、大田区と北区は書架が充実している、たとえ冊数が少なくても読む気をそそる棚になっているという印象を受けるんです。

どうしてそういう印象を受けるのか、その謎を解こうと棚をぐるぐる見ていたのですが、豊島図書館では続編がある本はその続編、批判本がある本はその批判本も並んでおいてあったりするので、ただ話題だった本を置いてある場合より目立つし、読んでみたい気になりますね。

だからと言って、そういった本ばかりあるわけでもないんですよね。全体的にバランスがとれているというか。私は、このサイトのために、図書館に行ったら興味のある棚もない棚も一通り見て周るのですが、北区立図書館は借りたくなっちゃう本が多くて、ホント困ってしまう!

職員さんの対応もとても丁寧です。私が読みたかった本が豊島図書館の閉架だったので、職員さんにお願いしたのですが、小走りに取りに行っていただいて、全然待たされませんでした。そんなに急がなくても大丈夫ですよ、と言いたくなったほど。

それにしても、そんなに規模の大きい図書館ではないのに、閉架があるんですね。その辺に書架の充実ぶりの秘密があるのでしょうか。つまり、何でもかんでも開架に置くのではなく、閉架と開架にわけることで開架をより見やすく探しやすく魅力的にしているとか。

こういう書棚は本好きにはたまりませんね。図書館を利用する際、お目当ての本を読むだけではもったいないので、予約本を取りにきただけの日などにも時間があったらぜひ書架を一巡りしてみてくださいね。

北区立豊島図書館 データ

住所東京都北区豊島3-27-22 豊島区民センター1階 →Google Mapで見る
Tel03-3927-3421
開館時間
火~金曜9:00~19:00
土・日曜、祝日、12月28日9:00~17:00
定休日月曜
3,12月を除く毎月第4木曜(祝日の場合は開館し、翌日休館)
3月31日(土・日・月曜の場合は直前金曜休館)
12月29日~1月4日
最寄駅 東京メトロ南北線JR京浜東北線 王子駅から徒歩20分
駐輪場建物入口手前左に駐輪場あり
駐車場建物入口手前右に一般用駐車場2台分、障害者用駐車場1台分あり
所蔵資料
図書所蔵数67,313冊(2023/03/31現在、出典『北区の図書館 令和5年度』)
CD所蔵数4,546点(2023/03/31現在、出典『北区の図書館 令和5年度』※北区図書館共通資料(所蔵館がない資料で、返却された館の書架に配架される)の数字は、各館の所蔵数に比例するよう配分して加算
カセット所蔵数なし(2023/03/31現在、出典『北区の図書館 令和5年度』)
DVD所蔵数なし(2023/03/31現在、出典『北区の図書館 令和5年度』)
ビデオ所蔵数なし(2023/03/31現在、出典『北区の図書館 令和5年度』)
設備
ブックポスト建物入口左にブックポストあり
自動貸出機なし
音声試聴設備なし
映像視聴設備なし
ネット閲覧PCなし
持参PC利用一般書架手前左の閲覧席の中にパソコン優先席(1席)あり。電源未確認。
飲食設備等なし