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東京23区の区立図書館約250館を全て制覇(訪問)し、現在は多摩地域、島しょ部の図書館巡りをしています。いろんな視点での図書館ランキングやリストも掲載しています。
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北区立昭和町図書館 訪問記

last visit:2016/05/22

北区立昭和町図書館は、JR尾久駅そばの操車場と都電荒川線の荒川車庫に挟まれた昭和町地域にある図書館。その場所柄から、鉄道・都電の資料を積極的に収集しています。

昭和町図書館は、2016(平成28)年6月1日から2017(平成29)年5月15日まで改修工事をしていました。この訪問記は改修前に行った頃のものなので、現在の様子は変わっている可能性があります。
§ 図書館の場所

昭和町図書館は、JR尾久車両センターと都電荒川線に挟まれた地域にあり、最寄駅はと聞かれると、道のりで1km以内に都電荒川線の荒川車庫前駅、東北本線・高崎線の尾久駅、京浜東北線の上中里駅があります(各駅からの道のりはこちら)。

鉄道好きにとって尾久車両センターといえば、多くの車両が集まる見どころの場所。北区では鉄道の撮影スポットや鉄道に関連した場所を集めた北区鉄道Viewマップを発行しており、尾久駅の西にある「上中里さわやか橋」が“尾久車両センターがスカイツリーとともに撮影できる場所”として紹介されています。上中里駅から昭和町図書館に行くとこの橋が通り道になるのですが、特に鉄道好きというわけでもない私も、橋の上にいるときに踏切がなると、どちらからどんな車両がくるのかとキョロキョロしてしまいます。

また、荒川車庫のほうも狭い場所にいろいろな車両が集まっているのが面白い。都電荒川線は1両編成でラッピング車両が多いので、車庫の中に同じ外観のものは一つもないといっていいくらい、車体の塗装が皆違うんです。私がこれまで見たラッピング車両のうち一番印象に残っているのは、円楽師匠や木久扇師匠など有名な落語家さんがプリントされているもの。最近の都電は走る車両の中で落語を行う「都電落語会」を開催したり、面白いことをしているなと注目しています。

§ 図書館内の様子

昭和町区民センター3階へ上がると、フロア全体が昭和町図書館です。図書館エリアへ入ると、正面にカウンターがあり、右側が児童エリア、左が一般書架という配置。一般書架エリアのうち手前付近に、新聞・雑誌やCDがあります。机席は、大きな机に両側から向かい合って座るタイプのテーブルが24席分と、1人ずつ仕切りのある机席が24席。後者のうち6席はパソコン使用者優先席となっています。

書架を巡ると、棚と棚の間が広くて本が探しやすいのがいいですね。日本の小説・エッセイは一緒にして、著者姓名の五十音順に並んでいます。但し、複数の著者による作品集は、タイトル名を元に五十音順の並びに入れられています。例えば、壁井ユカコ(カベイユカコ)が書いた本の隣に、5人の作家による『蝦蟇倉市事件1』(ガマクラシジケン)という本が並び、その隣に鎌田和彦(カマタ カズヒコ)が書いた本がある、といった並びになります。外国の小説は、「中国文学」「英米文学」「ドイツ文学」のように国・地域別に分類したうえで、著者姓名の五十音順に並んでいます。

また、これは昭和町図書館だけでなく北区立図書館全体で行っている表示ですが、本の背に北区のコミュニケーションマーク(桜の花びら3枚で「K」の文字をかたどっている)が貼られているものがあり、このマークがついている本は文中に北区が登場します。昭和町図書館の蔵書の中では、司馬遼太郎『坂の上の雲』や高村薫『冷血』などの小説、歴史の棚にある佐野眞一『渋沢家三代』など北区マークが貼られています。この「北区の登場する本」は、ラベルでわかるようにしているだけでなく、図書館側で情報募集もしているので、見つけた方はぜひ情報提供を(詳しくは、北区立図書館HP内の「北区」が登場する本のリストをどうぞ)。私も2冊情報提供したことがあり、3冊目を狙っています。

一般書架奥の壁際の棚には、漫画も多数。手塚治虫全集、『三国志』、『あしたのジョー』といった昔の漫画から、『青空エール』『リアル』といった比較的新しい作品まで幅広く所蔵しています。漫画は作者順に並んでいるので棚の中では点在していますが、「まんがで読破」シリーズの『羅生門』『斜陽』『好色一代男』『ドン・キホーテ』『女の一生』もあります。個人的には、この漫画だけで作品を理解できるとは思えないので、漫画を読んで面白かったら原作へという流れができたらいいなと思います。

§ 児童エリア

児童エリアも、低い棚が並ぶ開放的な空間です。大まかな配置としては、向かって左側が絵本、右側が児童読み物やちしきの本といった配置で、左手前に児童向け机席、左奥に靴脱ぎスペースがあります。児童エリア入って右の壁沿いの棚の上段には鳥の模型が多数あり、これは北区バードカービングクラブの会員さんの作品だそう。スズメ、コガモなどの馴染み深い鳥から、アトリ、ベニマシコといった鳥まで、さまざまな種が本棚を彩っています。

絵本は、日本人作家の作品と外国人作家の作品を分けて、絵を描いた人の姓名五十音順に並んでいます。靴脱ぎスペース脇の柱には布絵本が手提げ袋に入った状態で掛けられていて、館内で布の手触りを楽しめるほか、貸出も可能です。児童向け読みものは、日本か外国かという分類ではなく、アジアのおはなし、英米のおはなし…といったように、外国人作家の本を更に国・地域別に分けたうえで著者姓名五十音順になっています。

カウンターに近いあたりには、「このほんよんでみて!」「よまれたがりやの本たち」といった、北区立図書館が作成したお薦め本リストの冊子や、リストに載っている本が集められています。「このほんよんでみて!」が絵本、「よまれたがりやの本たち」が児童読み物のリストなので、図書館には本がありすぎて何を読んだらわからないというときには、ぜひ参考にしてください。

§ 地域にちなんで鉄道の本を収集

昭和町図書館の最大の特徴は、カウンター向かって左にある「鉄道コーナー」。鉄道に関する文庫本・新書・単行本・ムック本、JTBキャンブックス、鉄道の写真集、雑誌「鉄道ジャーナル」「N」「鉄道ピクトリアル」のバックナンバー、鉄道の旅に関する本など、いろいろな角度から鉄道にアプローチした本が並んでいて、「乗り鉄」「撮り鉄」などのようにたくさんの楽しみ方をしている人がいるのがわかる気がします。おそらく、鉄道の情報が充実する→それを楽しむ人が増える→ニーズに応えて情報が更に充実する、という循環で深化しているのでしょう。

ちなみに、一般的な図書館の分類法では、車両に関する本は「536 運輸工学」、電気機関に関する本は「546 電気鉄道」、それ以外の鉄道工学に関する本は「516 鉄道工学」、交通システムに関する本は「686 鉄道交通」、国内の鉄道旅行は「291 日本の紀行」といったように、内容によってあちこちの書棚に分かれてしまいます。昭和町図書館では、これらの本をまとめて「鉄道コーナー」に置いていますが、他の図書館では分かれてしまうので、鉄道の本を探す際には覚えておいてください。

市販の本を資料として収集するだけでなく、地域の情報を収集・発信するのも図書館の役割。「鉄道コーナー」では、北区が発行した「今日は電車に会いに行こう!~親子おさんぽマップ~」を掲示・配布しています。Vol.1が王子駅周辺、Vol.2が田端駅周辺と、駅を中心に見どころが説明されているほか、エレベーターの有無、周辺のトイレ・赤ちゃん休憩室・オムツ替えベッドなどの情報も掲載されているので、鉄道好きのお子さんがいるご家庭にお薦めです。

子どもといえば、児童エリアの中にも乗り物の絵本を集めたコーナーがあります。児童エリア窓際の絵本棚の真ん中付近に、電車のマークが印刷された黄色い蛍光ラベルが貼られた絵本が並んでいるのがそれです。ラベルが貼られた本の中には飛行機など鉄道以外の乗り物の本も混ざっていますが、大多数は鉄道。いろんな電車が載っている本や「きかんしゃトーマス」「銀河鉄道の夜」などの乗り物が登場する絵本もあります。

ちなみに、以前の「鉄道コーナー」には、新幹線のプレート、赤羽線開通100周年記念入場券の実物、都電めんこなど、さまざまな鉄道・都電グッズが展示されていて面白かったのですが、現在は本・雑誌の点数が増えて棚がぎっしりになっているからか、そうした展示はしていません。おそらく、展示をしていないだけで今でも保管はしているだろうから、企画展示などで見ることができたらと願います。

鉄道に関する本を集めている図書館は23区内だと上池袋図書館もそうですが、あちらは旧日本国有鉄道清算事業団が所有していた場所に図書館が建っているという関係での収集。対して、昭和町図書館は近所に現役の車庫が2つもあるというのが強みです。本で読んだ知識をこの目で確かめたり、本に負けない写真を撮ったりできるのは、この立地があってこそ。鉄道の本を収集する昭和町図書館を、町ごと楽しんでください。

北区立昭和町図書館 データ

住所東京都北区昭和町3-10-7 昭和町区民センター3階 →大きい地図を開く
Tel03-3893-5418
開館時間
火~金曜9:00~19:00
土・日曜・祝日9:00~17:00
定休日月曜
3,12月を除く毎月第4木曜(祝日の場合は開館し、翌日休館)
3月31日(土・日・月曜の場合は直前金曜休館)
12月29日~1月4日
最寄駅都電荒川線 荒川車庫前駅から徒歩4分
都電荒川線 梶原駅から徒歩6分
JR東北本線・高崎線 尾久駅から徒歩7分
都電荒川線 栄町駅から徒歩14分
都電荒川線 荒川遊園地前駅から徒歩14分
JR京浜東北線 上中里駅から徒歩15分
最寄バス停「昭和町三丁目」停留所から徒歩1分
都営バス 草64(池袋駅東口~王子駅前~尾久駅前~浅草雷門南)
駐輪場建物入口手前に駐輪場あり
駐車場建物入口向かって右に駐車場3台分あり
所蔵資料
図書所蔵数2014/03/31現在 47,651冊 出典『北区の図書館 平成26年度』
※北区図書館共通資料(所蔵館がない資料で、返却された館の書架に配架される)の図書数は、各館の蔵書数に比例するよう配分して加算
漫画カウンター向かって左の通路を進んだ突き当りの壁に漫画あり
外国語新聞The Japan Times/International New York Times(英語)あり
外国語雑誌なし
外国語図書なし
外国語児童書なし
外国語絵本なし
音声資料
CDカセットレコード
ありなしなし

試聴設備なし
映像資料
DVDビデオLD
なしなしなし
※ DVD・ビデオは広報DVD・ビデオを除いた市販ビデオ・DVDの有無を表しています
視聴設備なし
資料のリサイクル除籍蔵書を提供するコーナーを期間限定で設置。1人10冊まで。
設備
検索機2台(全てタッチパネル入力機)
検索結果印刷機能あり
資料の複写カウンター向かって右にセルフ式コピー機あり。A4・B4・A3モノクロ10円。
ブックポスト建物入口向かって右に回り込んだ壁面(駐車場に面している壁)にブックポストあり。開館中の使用は不可。
自動貸出機なし
自動返却機なし
セルフ予約受取なし
座席数一般用59席、児童用23席
児童用机席23席
椅子席11席
パソコン使用者優先席(机)6席
机席42席
飲食設備なし
ネット閲覧PCなし
データベース・CD-ROM閲覧なし
持参PC利用パソコン使用者優先席(6席)で持参PCの使用可能。電源あり。但し、横に6つ並んだ机の2番目と5番目に3連コンセントが1つずつある状態なので、1,3,4,6番目の席に座った場合は長めの電源コードが必要です。
LAN接続なし
その他設備
  • 1階ロビーに公衆電話あり
  • 図書館エリア入口入って左手前の掲示板に「提案箱」あり
  • 図書館フロアにはないが、2階ふれあい館にAEDあり
児童用資料・設備等
紙芝居あり
布絵本布絵本10点ほどあり。貸出可能。
児童向け視聴覚資料CDコーナーに児童向けCDあり
おはなし会赤ちゃん向けおはなし会が月1回、子ども向けおはなし会が月1回あり
靴脱ぎスペース児童エリア奥に絨毯敷きの靴脱ぎスペースあり
授乳室1階入口入って右の「赤ちゃん休けい室」で授乳可能。利用の際は、入口入って左の受付(土日は2階の受付)へ申し出てください。
オムツ交換台2階女性用トイレにベビーベッドあり
児童用トイレなし。図書館エリアを出ないとトイレがないので、小さいお子さん連れの際はご留意ください。
バリアフリー
障害者用駐車場なし
エレベーター1階入口入って左先にエレベーターあり
車椅子用閲覧席なし
誰でもトイレ1階入口入った正面に誰でもトイレあり
大活字本一般書架に入って左にある柱周囲の文庫本棚の先の棚(1番)に大活字本あり
視覚障害者向け資料カウンター向かって左に少し行ったところにある新聞ラック脇の柱手前に『広報東京都 点字版』『都議会だより 点字版』あり
拡大読書器・老眼鏡一般書架内の閲覧席の1つに卓上型拡大鏡が設置されています
対面朗読室なし

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