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江東区立砂町図書館

江東区立砂町図書館 訪問記

last visit:2017/09/20

江東区立砂町図書館は、西大島駅・大島駅と南砂町駅の間にある商店街・砂町銀座の中ほどにある図書館です。俳人の石田波郷がこのあたりに住んでいたことから、図書館内に「石田波郷コーナー」、建物の2階に石田波郷記念館があります。

§ 図書館の場所

砂町図書館は、ときどきメディアにも取り上げられていた江東区の砂町銀座商店街のすぐそば、商店街の真ん中の十字路の北東の奥にあります。鉄道駅からのアクセスでいうと、西大島駅・大島駅・南砂駅のちょうど真ん中辺りにあり、どの駅からも20分以上歩くことになります。バスを使うとしたら、門前仲町と錦糸町を結ぶ都07系に乗り、「北砂二丁目」停留所で降りてすぐ先の「砂町銀座入口」交差点で左折すれば、そこが砂町銀座。入口から350m進んだ十字路で左折すると右先に公園があり、その奥にあるベージュの建物が砂町文化センターで、砂町図書館はその1階にあります。

「メディアにも取り上げられていた」と過去形で書いてしまいましたが、今も商店街は地元の暮らしを支えています。ただ、バス停1つ分離れたところにアリオ北砂ができてからは、やや活気が減ったのも事実。私もこの辺に住んでいるのですが、仕事が遅くなっても開いているアリオ北砂で買うことの方が多くなってしまいました。砂町銀座も朝の方が活気があるので、早い時間に砂町図書館を利用する方は、ぜひ砂町銀座でのお買い物も楽しんでください。

この砂町は、俳人の石田波郷が生前住んでいた場所で、砂町文化センターの2階には石田波郷記念館があります。庶民的なこの町も、波郷の気分になって歩くと文学の香りが…というのは、地元民の贔屓目でしょうか(笑)。駅からのアクセスが悪いこともあり、記念館にはそれほど来館者がなく、静けさのなかで俳句や波郷と向き合えるのが魅力です。

§ 図書館内の様子

砂町文化センター自体は3階建てで、1階の大部分が図書館です。時間帯によっては、図書館エリア手前左の将棋愛好者用のスペースに、対局する人やそれを見物する人が集まっていて、知らずに図書館に来た人はびっくりするかもしれません。

図書館エリアに入ると、左先にカウンターがあり、その右に新聞・雑誌コーナー、右手前が児童エリアで、児童エリアと新聞雑誌の間が中高生コーナーです。奥の一帯は一般書架で、右奥には別室で閲覧室があります。これとは別に、中高生コーナーの近くに、持参したノートパソコンが使えるビジネスルームもあります。パソコン設備としては、新聞・雑誌コーナーの近くにネット閲覧PCも2台設置されています。また、視聴覚資料では、DVDはなく、一般書架左奥の壁沿いにCDが並んでいます。電源も使える席が10席の小さな部屋ですが、申し込み不要で利用できます。

地味な存在なので気付きづらいですが、中高生コーナーの近くには、持参したノートパソコンが使えるビジネスルームがあります。

カウンターの手前には、投入口に入れるだけで返却手続きができる自動返却機があり、急いでいるときにはカウンターに返すよりこちらが便利。CDやDVDを返却するときは、自動返却機の脇にある黒い袋に入れて投入してください。自動貸出機も一般書架エリア手前に4台、児童エリアに1台あるので、借りるだけならこちらをどうぞ。

§ 児童エリア

児童エリアは、図書館の南東にあたる大きい窓に面している広々とした空間。2013年9月から約一年かけて行った改修で、広いおはなしの部屋ができ、おとなしくしていられない小さいお子さん連れでも利用しやすくなりました。おはなしの部屋の手前はベビーカー置場になっているので、そちらも活用してください。ちなみに、行事があるとき以外は閉まっていた改修以前のおはなしの部屋を改修したのが、前述したビジネスルームです。

窓に向かって右端にある紙芝居は存在に気づきにくいので注意が必要です。紙芝居を利用するのは、比較的小さいお子さんを連れた親子だと思いますが、紙芝居の棚がちょうど児童用閲覧席の真ん中にあたるので、夏休みなどで児童用閲覧席が埋まっているときには、小さい子を連れてゆっくり選ぶのがやや困難。おはなしの部屋のそばにあると、利用しやすくなると思います。

児童向けの読物は、日本人作家の作品も外国人作家の作品も一緒にして、低学年向けの「ものがたり」と高学年向けの「物語」に分けたうえで、著者姓名の五十音順に並んでいます。「かいけつゾロリ」や「エルマーのぼうけん」など、シリーズ名は覚えているけど作家名は覚えていないという人でも、著名なシリーズについては「かいけつゾロリ 原ゆたか/の本」のように、シリーズ名での見出しがついているのでそれを手掛かりに探してみてください。また、何を読もうか迷っているお子さんには、シリーズ名で見出しがあるもの=著名なシリーズを手に取ってみて、読めそうなものを読んでみるという使い方もできます。

絵本や児童書も充実していますが、それと同じくらい老若男女に利用されているのが、中高生コーナーにある漫画。冊数が多いうえに、『名探偵コナン』『ONE PIECE』『宇宙兄弟』は館内閲覧用と貸出用の2種類の蔵書があります。江東区立図書館は比較的漫画の所蔵が多いのですが、他館では館内閲覧用はあまり所蔵していないので、砂町図書館の滞在利用者がそれだけ多いということなのかもしれません。

§ 一般書架

一般書架エリアは、左右に本棚が並ぶなか、中央の通路にソファが数席あります。閲覧机は右奥の閲覧室にあるので、じっくり本を読みたいときはそちらを利用することになります。

日本の小説・エッセイの並べ方は独特で、「著者の姓の頭1文字+名の頭1文字」からなるラベルが貼られており、そのラベルの五十音順に並んでいます。例えば、三浦しをん(ミウラ シオン)なら「ミシ」、三崎亜記(ミサキ アキ)なら「ミア」となり、普通の姓名五十音順だと、三浦しをん→三崎亜記の順になるところ、砂町図書館ではこの2文字の五十音順なので、三崎亜記(ミア)→三浦しをん(ミシ)となります。同じラベルの中での並び順、著者姓名の五十音順です。

江東区立図書館は全部で11館ありますが、ほとんどの館で著者姓名の五十音順に小説・エッセイを並べているなか、砂町図書館と亀戸図書館だけが、この「著者の姓の頭1文字+名の頭1文字」スタイル。直感的にわかりづらいので、この2館も普通の著者姓名五十音順にすればいいのにと思ってしまいます。

ラベルについては、姓1文字+名1文字の後に数字がついているものがあり、数字なしが小説、4がエッセイ、5が紀行、というように内容を示しています。「椎名誠の(エッセイではなく)小説が読みたい」など、小説もエッセイもたくさん出している作家の本のうちどちらかを読みたいときは、ラベルの数字で判断できます。

分類ではもう一つ独特な点があり、雑誌の投稿コーナーをまとめた本などの「雑書」にあてはまる本は、一般的に"049"と分類されることが多いのですが、砂町図書館では小説・エッセイに似たラベル「"ン"+著者苗字先頭1文字カタカナ+4」のラベルがつき、小説・エッセイの並びの隣にまとめられています。小説・エッセイはカナ2文字のラベルの五十音順に並んだ後に、複数の作家による小説集・エッセイ集が置いてあるので、その後に皆の投稿をまとめた本があるのはわかる気がします。どこからでも気軽に読める本が読みたいときなどは、この辺の棚を見るといいです。

奥のCD棚の右隣には、絵本・児童書から一般書まで合わせた外国語図書があります。ハリーポッターやスティーブン・キングの原書もありますが、英語だけで書かれた本より日本語英語併記本のほうがやや多いです。『英語でつくる和食』のような実用本や、『ドラえもん』、ピーナッツシリーズ(スヌーピー)、『進撃の巨人』などの日本語英語併記本もあります。『Encyclopedia Americana』(アメリカ大百科事典)もあるので、同じ事柄の説明について日本の百科事典と比べてみるのもいいですね。また、外国語絵本は大多数を占める英語のほか、世界のいろんな言語の絵本を1~数冊ずつ所蔵しています。言葉が読めずとも、世界中の絵本の絵のタッチを見比べるだけで面白いです。

砂町ゆかりの資料は、外国小説より更に1列奥にある「石田波郷コーナー」。昔、俳人の石田波郷がこのあたりに住んでいたことから作られたコーナーです。ここで石田波郷の著作が読めるほか、2階の石田波郷記念館では読売新聞に石田波郷が連載していた「江東歳時記」の一部を読むこともできます。ただ、この石田波郷コーナーで十分ということなのか、砂町図書館には地域資料の棚がないのが残念なところ。ちなみに砂町図書館は20時で閉まってしまいますが、石田波郷記念館は21時まで開いています。

§ 生活密着図書館

砂町図書館の一番の強みは、やはり商店街に近いというロケーション。しかも、鉄道の駅からは遠い商店街なので、通勤通学の後に多くの人が寄るというよりは、地元の人が集まる場所で、そこに図書館があるんです。食材を買う前にレシピ本を見たり、買い物での外出ついでに読書タイムを楽しんだり、ふだんの暮らしの中で利用しやすい場所にあるのが魅力です。

また、児童エリアと一般書架に垣根がないのもいい雰囲気。中高生向けの棚の隣に漫画の棚、その隣に椅子席が多数並び、その隣に雑誌コーナーと続いており、漫画と雑誌コーナーの間の椅子席には老若男女が思い思いの本を広げています。熱中しやすい漫画のそばということもあるでしょうが、児童エリアの中では友達としゃべったりする子どもも、この席では静かに本に入り込んでいます。あらゆる人が商店街などの行き帰りに図書館へ気軽に寄れる雰囲気がいいんですよね。

「くらしの中に図書館を」という言葉を掲げたポスターを貼っている図書館をときどき見かけますが、砂町図書館はまさにそんなかたちで使われている図書館。私自身もそうした暮らしを楽しんでいきたいです。

江東区立砂町図書館 データ

住所東京都江東区北砂5-1-7 砂町文化センター1階 →大きい地図を開く
Tel03-3640-4646
開館時間
月~土曜9:00~20:00
日曜・祝日・12月28日9:00~19:00
定休日第1・3月曜(祝日の場合は開館)
第3金曜(祝日の場合は開館し、第3木曜を休館)
12月29日~1月4日
最寄駅 都営新宿線 西大島駅から徒歩23分
都営新宿線 大島駅から徒歩23分
東京メトロ東西線 南砂町駅から徒歩23分
最寄バス停「北砂七丁目」停留所から徒歩5分
都営バス 亀21(東陽町駅前~大島駅前~亀戸駅前)
都営バス 亀23(亀戸駅前~西大島駅前~南砂町駅前~江東高齢者医療センター 循環)
「北砂二丁目」停留所から徒歩7分
都営バス 都07(門前仲町~東陽町駅前~西大島駅前~錦糸町駅前)
都営バス 両28(葛西橋~西大島駅前~亀戸駅前・両国駅前)
都営バス 亀29(なぎさニュータウン~西葛西駅前~西大島駅前~亀戸駅前)
都営バス 錦18(錦糸町駅前~西大島駅前~新木場駅前)
都営バス 急行05(錦糸町駅前~西大島駅前~新木場駅前~日本科学未来館)
駐輪場建物西側(公園がある側)と建物正面入口手前に駐輪場あり
駐車場建物北西側に一般用駐車場16台分、障害者用駐車場1台分あり。利用は8:30~22:00で、最初の30分は無料、それ以降は20分ごとに100円、障害者手帳を持っている方は半額。
備考
所蔵資料
図書所蔵数122,733冊(2021/03/31現在、出典『令和2年度 江東区のとしょかん』)
CD所蔵数2,783点(2021/03/31現在、出典『令和2年度 江東区のとしょかん』)
カセット所蔵数4点(2021/03/31現在、出典『令和2年度 江東区のとしょかん』)
試聴設備なし
DVD所蔵数なし(2021/03/31現在、出典『令和2年度 江東区のとしょかん』)
ビデオ所蔵数なし(2021/03/31現在、出典『令和2年度 江東区のとしょかん』)
視聴設備なし
設備
ブックポスト建物の正面入口向かって右の壁面(児童コーナーの窓の近く)と、敷地西にある北砂公園から砂町文化センターの敷地に入る門に向かって左の塀に、ブックポストあり。
自動貸出機ICタグ式自動貸出機が、カウンター向かって右に4台、児童エリアに1台あり
自動返却機カウンター向かって左に自動返却機あり
セルフ予約受取なし
ネット閲覧PCネット閲覧PC2台あり。利用は1回30分、待っている人がいなければ1回だけ延長可能。
持参PC利用中高生コーナーの窓際にある「ビジネスルーム」(机10席)で、持参PCの使用可能。電源あり。
LAN接続館内で、江東区公衆無線LANサービス(Koto_City_Free_Wi-Fi)の利用可能
飲食設備等
  • 閲覧席等での蓋付き容器(ペットボトル・水筒など)からの飲料摂取はOK
  • 建物正面入口入って左手前に飲料自販機1台あり
その他設備建物3階に喫煙コーナーあり