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葛飾区立亀有図書館

葛飾区立亀有図書館 訪問記

last visit:2009/11/20

葛飾区立亀有図書館は、亀有駅とお花茶屋駅の真ん中辺りにある図書館。「こちら葛飾区亀有公園前派出所」コーナーもあり、地元を強く感じる図書館です。

§ 図書館の場所

亀有図書館はJR亀有駅から1kmくらいのところにあります。駅の南口を出て、斜め右方面に進むと、比較的広めで中央分離帯が曳舟川親水公園になっている道路があります。そこをしばらく進むと、左側に亀有一丁目アパートの1号棟の高い建物が見えるので、そこの裏手に入って5号棟を見つければ、その1階が亀有図書館になっています。

亀有駅の南口には、ご存知「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の法被姿の両さん像があります。北口の方には警官姿の両さん像もあるそうですね。銅像って台座の上にあることが多いと思うのですが、ここの両さんは地面と同じ高さ。やはり高みから人々を見下ろすより、皆と肩を並べている方が、両さんらしいということでしょうか。

§ 図書館内の様子

亀有図書館入口を入ると、正面に児童コーナー。右に曲がると新聞・雑誌コーナーがあり、そこを左に曲がったところがカウンター。カウンターのすぐ前にCDやカセットがあり、その奥に書架が広がっています。カウンターから見て、書架の左側にヤングアダルトコーナーと閲覧席が並んでいます。2階は事務室と、第一会議室・第二会議室。普段は2階には上がれないようになっていますが、映画会が月1回ほど開催されているので、その際は2階を使うのではないかと思います。

§ 児童コーナー

亀有図書館は、入口正面が児童コーナーで、児童コーナーの入口に英語の絵本が表紙を見せて並んでいるので、国際的な印象を受けますね。外国語絵本は、ここだけでなく、児童コーナーを入って左の児童用トイレの手前に、中国語とハングルの絵本もあります。

児童コーナーは結構広く、奥の方は入口手前右の児童用カウンターからも死角になってしまうので、防犯ミラーをたくさんつけて、死角をなくす工夫をしています。こういうものがあれば、お子さんだけで図書館に行くようになっても、比較的安心できますね。

児童コーナー奥の読み聞かせコーナーも広く、壁には「はじめてであうえほん」と題して、ブックスタートに適した本が、表紙の画像入りで紹介されています。「こもり歌・わらべ歌の本」「ことばとリズム」「こどものあそび」「あそびとせいかつ」「おはなしがたのしめるようになったら」「おやすみのまえに」と、内容で分類して紹介しているので、親御さんにとって選びやすくなっています。

読み聞かせコーナー手前左には「五味太郎のほん」コーナーがあり、五味さんは何か亀有にゆかりのある人なのかと思ったのですが、特にそういうわけではないのかな。また、この読み聞かせコーナーには、紙芝居用の台が固定されているので、親御さんが紙芝居を読む際は、せっかくですので使ってみてはいかがでしょうか。

読み聞かせの反対側の壁には、「ようかいランド」という水木しげるさんの絵巻を広げて展示しています。他にも、棚の上にダンボールで作った恐竜があったり、部屋自体が楽しい児童コーナーです。建物2階には児童館があるので、児童館に来たついでに図書館を利用する、またはその逆でもいいですよね。

§ 常設コーナーのある一般書架

一般書架は、中規模地域図書館というのにふさわしい冊数でしょうか。料理や手芸の本にはジャンル別にシールで色分けがしてあります。裁縫・手芸はシールに「刺」「編」「ス」などの文字が書いてあるから、さらにわかりやすい。ちなみに、「刺」=刺繍、「編」=編み物、「ス」=ステンシルです。そうした一般的な図書分類による配架とは別に、常設コーナーが2つあります。

まずは、一般用のカウンターから見て一番右列の中央付近(お手洗いの先)の棚に、「ビジネスコーナー」があります。こちらは、葛飾区立図書館をご利用の方にはおなじみの、葛飾区独自の分類「就職情報・会社情報」「起業・開業」「資格試験」「仕事の技術・ビジネス語学」「雇用について」「マネージメント・コーチング」「マーケティング」「中小企業・商店経営」「この人に学ぶ」という項目で関連書籍を集めています。

「ビジネスコーナー」右隣の「環境問題コーナー」は亀有図書館独自のコーナー。「総合」「公害」「水」「汚染物質」「大気」「地球」「森林・農業」「政策」「動物・生物」「核・原子力」「生活」「その他」とかなり細かく分類されています。たとえば「水」という項目には、『よみがえれ東京湾』のような海水の本もあれば、『雨を活かす』という雨水活用の本、また『海から見た地球温暖化』などもあり、一言で「水」といっても様々な角度からの本があるんですね。

そうそう、『雨を活かす』といえば、同じ葛飾区のお花茶屋図書館には、図書館の脇に雨水を溜めるタンクがあるんですよね。こういうタンクを備えた図書館はもっと増えてもいいように思います。

§ 閲覧席とグループ学習コーナー

閲覧席は、カウンターからみて左奥にまとまってあります。2人用の机が並ぶ閲覧席と、仕切りで区切られたグループ学習コーナーがあり、そちらはグループ学習のために少しくらいなら話してもいいようになっています。そうはいってもあまりうるさくするな、とも書いてありますが(笑)。こちらのグループ学習コーナーの席は、カウンターに申し込んで利用する仕組みになっています。

§ 地元密着を感じさせる図書館

亀有図書館ならこれがなくてはね、と思わせるのが、カウンターから見て左の壁の棚にある「こちら葛飾区亀有公園前派出所」コーナー。館内閲覧のみとなっている単行本がずらりとあり、おそらく全巻揃っているのではないでしょうか(私が見たとき、少し抜けがあったのですが、誰かが閲覧中なのではないかと)。棚の上には、秋本治さんのサインが入ったイラストも飾られています。

「こちら葛飾区亀有公園前派出所」コーナー向かって右の奥まった空間は「やんかめコーナー」。棚が青く塗られた中高生向けのコーナーです。分類も「修学旅行」「子供の権利」「子供の心理・悩み」など、一般の図書分類とは少し違います。「健康」という分類があるので、最近の中高生は若いうちから健康の本を読むのか、、とびっくりしましたが、『過食症 (10代のメンタルヘルス)』『バカなおとなにならない脳』など、中高生のうちにこそ読んでおきたい本がいろいろ出ているのですね。大人が読んでも楽しそうな本も発見できます。

全国の人が知っていると言っても過言ではないご当地マンガがある土地柄か、亀有図書館のあちこちから地元愛を感じるんですよね。「こち亀」コーナーや、中高生向けの「やんかめコーナー」、また図書館カード登録用紙の記入例も"亀有太郎"さんだったり。単に中央図書館の支店的機能を果たすだけでなく、その土地に愛着が湧くような地域図書館。地元住民ではない私もくつろいでしまいます。

葛飾区立亀有図書館 データ

住所東京都葛飾区亀有1-17-5 1階 →Google Mapで見る
Tel03-3690-1901
開館時間
火~土曜一般エリア9:00~20:00
児童室9:00~18:00
日曜・祝日9:00~17:00
定休日月曜・第4木曜(祝日は開館し、翌日を休館)
12月29日~1月3日
最寄駅 JR常磐線 亀有駅から徒歩14分
駐輪場図書館入口手前右に駐輪場あり
駐車場なし
所蔵資料
図書所蔵数115,847冊(2023/04/01現在、出典『葛飾の図書館 令和4年度事業年報』)
CD所蔵数3,857点(2023/04/01現在、出典『葛飾の図書館 令和4年度事業年報』)
カセット所蔵数642点(2023/04/01現在、出典『葛飾の図書館 令和4年度事業年報』)
DVD所蔵数99点(2023/04/01現在、出典『葛飾の図書館 令和4年度事業年報』)
ビデオ所蔵数37点(2023/04/01現在、出典『葛飾の図書館 令和4年度事業年報』)
設備
ブックポスト図書館入口向かって右の壁面にブックポストあり。開館中の使用は不可。
自動貸出機ICタグ自動貸出機1台あり
音声試聴設備なし
映像視聴設備なし
ネット閲覧PCネット閲覧PC2台あり
持参PC利用1階一般カウンターからみて左先に、持込みパソコン席2席あり。電源なし。利用にはカウンターへの申込が必要で、1回2時間。
LAN接続館内で、葛飾区立図書館公衆無線LANサービス(Katsushika_Library_Wi-Fi)の利用が可能。葛飾区立図書館公衆無線LANサービスの利用方法はこちらです。
飲食設備等蓋付き容器(ペットボトル・水筒など)の飲料に限り、机席での摂取可能。但し、飲むとき以外は鞄にしまってくださいとのこと。