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「図書館と史跡」を巡ろう!歴史クイズラリー

―2012年10月2日から10月30日までのイベント
visit:2012/10/30
§ 板橋区立図書館全館を巡るクイズラリー

1932年の東京35区時代から区画を継承している区にとっては、2012年は区制80周年の年。板橋区は、1947年に一部が練馬区として独立したももの、1932年から「板橋区」という名称で区政が行われているので、2012年が板橋区制80周年ということになります。その記念の年の図書館イベントとして、2012年10月に行われた≪「図書館と史跡」を巡ろう!歴史クイズラリー≫という企画に私も参加してきました。

板橋区立図書館 歴史クイズラリー問題用紙

この歴史クイズラリーというのは、左の写真のような問題用紙に各館1問ずつ問題が出題されており、クイズを解いて出題館のカウンターに持っていくと、正解の場合スタンプを押してくれるというもの。写真が小さくて見にくいのですが、左列に問題が書いてあり、その隣に解答を書く欄があって、正解すると一番右の列にスタンプを押してもらえるというわけです。板橋区立図書館11館+いたばしボローニャ子ども絵本館の全12館を巡るイベントで、スタンプを3館集めるごとに紙製ブックカバーを1つもらえます。

§ 自分で調べないと解けない、図書館にふさわしいクイズ

私は図書館巡り企画と聞いてさっそく参加したのですが、既にこのサイトを通じて板橋区立図書館を巡り終わっている私が、再度クイズラリーで全12館回りきったのは、クイズそのものが面白かったことが大きな要因です。というのも、通常こうした企画では、多くの人が参加するよう問題を簡単にしたり、わかりやすいヒントを出したりすることが多いのですが、この企画は出題されている問題がきちんとした地域の歴史クイズで、もともと知っているか、きちんと調べるかしないと答えられないような問題なのです。例えばどんな問題か、下にいくつか挙げてみますね。

  • 清水図書館の問題
  • 清水図書館近くにある○○の泉跡。江戸時代には、名泉として有名で現在でも水が湧き出ています。美しい紫陽花が咲くことでも有名な一帯です
  • 小茂根図書館の問題
  • 昭和29年(1954)に考古学者、芹澤長介氏が論文に取り上げたことで全国的に有名になった○○○遺跡は小茂根図書館の近くにあります

  • 成増図書館の問題
  • 戦時中まで、現在の練馬区旭町にあった幻の遊園地、○○園。今でも、板橋・練馬両区の商店街にその名が残っています

    どうでしょう、結構難しいですよね。私はどの問題も、出題館に行ってから図書館にある資料で調べてクイズを解いたのですが、館によってはこれぞという資料がうまく見つからなかったりして、解くのに1時間以上かかったところもありました。でも、そうやって自力で解いていると、わかったときに本当に嬉しいんですよね。

    また、問題を通じて、板橋区の歴史をいろいろ知ったのも面白かったです。1日でいたばしボローニャ子ども絵本館東板橋図書館氷川図書館と徒歩で回った日には、絵本館の問題の答えである「板橋」を渡ってきたのですが、この旧中山道は江戸時代から賑わっていたんだろうな、など想像しながら歩くのが楽しかったし。

    そして、数をこなすにつれて板橋区の歴史がわかる資料にも詳しくなってきて、「この問題ならこの本を見ればわかりそうだな」とかアタリをつけられるようになってきました。私がクイズを解くのに最も頼りにしたのは、『目で見る練馬・板橋の100年 写真が語る激動のふるさと一世紀 練馬区・板橋区』『写真は語る 総集編 文化財シリーズ 第77集』『板橋のあゆみ』『わが街・いまむかし』といった資料ですが、これらの本は写真やエピソードが満載で、クイズに関わらず板橋の歴史に興味がある人にお薦めの資料です。

    答えに辿りつく途中や辿りついたあとも、目次で見つけた面白そうな話を読んだりして歴史・地理の知識が増え、ちょっとした板橋歴史通になった気分になりました(笑)。でも、こうやって図書館資料や地域の歴史に詳しくなることこそ、図書館クイズ・歴史クイズの目的とするところで、本当にいい企画だと思います。

    ちなみにこのクイズラリー、私はサイトの訪問記更新のためにあらためて館内を回ったので、1つの館の滞在時間が長くなり、計4日間かけて12館回ったのですが、クイズだけを目的に次々と回っていけば、国際興業バス1日乗車券(500円)を使って土日2日間で全12館回ることもできたように思います。本数が少ないバス路線もあるのでそううまくはいかないかもしれないけど、お金を掛けずに楽しめるいいイベントですよね。ぜひ他の区市でも開催して欲しい企画です。

    § ご褒美あれこれ

    板橋区立図書館 歴史クイズラリー スタンプ詳細イベント参加者へのご褒美はいくつかありますが、まずは各館で押されるスタンプそのものも楽しみの一つ。右の写真のように、スタンプは館ごとに違うものを押してくれるんです。スタンプが半分以上埋まったあたりから、カウンターに持っていくと職員さんがおっ、結構回っているなという反応をしてくれるのも楽しくなってきたりして(笑)。ちょうど半分埋まった清水図書館で「頑張ってください!!」とガッツポーズで応援してもらったり、29日の最後に回った赤塚図書館でも「明日までだけどあと2館ですね!」という励ましをいただいたり、職員さんとの会話も楽しかったです。

    板橋区立図書館 歴史クイズラリー ブックカバー

    そして、館数をこなさないともらえない紙製ブックカバーは左のとおり。全部で5種類用意されていて、3館まわるにつれ1部もらえ、最大4つもらえるはずなのですが、5種類全て揃えました。というのも、回った館の中にこの仕組みをわかっていない職員さんがいたおかげで、いただけないはずのところでもいただいてしまったんです(笑)。ブックカバーには点線がついていて、折り目によって文庫サイズや新書サイズに折れるようになっています。

    でも、一番のご褒美は図書館資料や歴史に関する知識だと思います。図書館って本当に多くの資料があって、棚を眺めて気ままに本を手に取ったりするのは楽しいけど、急いで調べたいことがあるときには資料が多すぎてどこから手を付けたらいいのかわからないこともある。もちろん、そういうときには図書館職員さんに相談すればいいのですが、資料のことが自分でわかっているというのは、かなり心強いです。

    また、イベントに参加しているうちに、「板橋」区という江戸時代を思わせる区の名前はいい名前だなと感じてきました。新宿区もそうですけど、五街道の中に宿場があった様子を想像できるような名前が今なお使われていると、歴史は書物の中にあるのではなく、この場所にあるんだなあと思いを馳せてしまいます。

    板橋区立図書館さん、本当に楽しい企画をありがとうございました。ぜひぜひ、10年後の区制90周年にも楽しい企画を期待しております。