改築休館中に設置されていた足立区立興本図書館予約図書受渡窓口
興本図書館が改修のため休館した際、2017年7月5日から2018年2月21日まで、図書受渡窓口が臨時に設置されていました。
以下は、改築休館中に設置されていた足立区立興本図書館予約図書受渡窓口の訪問記です。
改築休館中に設置されていた足立区立興本図書館予約図書受渡窓口 訪問記
興本図書館は、ブックポストだけを興本住区センターに移動して、2017(平成29)年5月31日から長期休館に入ったのですが、7月になってから、足立区立図書館HPに興本住区センターに予約図書受渡窓口開設を設置するという情報が掲載されました。場所は興本図書館のそばで、興本図書館を利用している人なら図書館の南西に東京朝鮮第四初中級学校があるのをご存知だと思いますが、その南に興本住区センターがあります。興本図書館との道のりでいうと、興本地域学習センターの入口を出て、左に回り込んだ道を進み、突き当りで朝鮮学校に沿って右に曲がり、朝鮮学校の正門の対面にあるのが、興本住区センターです。
鉄道駅では日暮里舎人ライナーの高野駅が最寄り駅ですが、道のりにして1km以上あります。公共交通機関を使って興本図書館・興本住区センターに来る人は、北千住駅と西新井大師をつなぐ北01路線の「興本センター前」停留所か、北02・03路線の「本木二丁目」停留所を使っていると思います。興本住区センターに最も近い「興本センター前」停留所からは、「興本センター前」信号でセブンイレブンと三井のリパークの間の道を進むと、左にある朝鮮学校の正門の前に興本住区センターがあります。
さて、この予約図書受渡窓口ですが、開設時間がかなり短いです。日としては週1で水曜のみ、時間も12時から15時までです。週に1度、3時間のあいだだけ、興本住区センターを入った正面のロビーに図書館の職員さんがいて、予約した資料を受け取れるようになっています。業務としては興本図書館を受取館にした予約資料を受け取るだけで、本棚もありませんし、予約申込や返却もできません。ただ、返却に関しては、興本住区センター入口向かって右に、興本図書館の白いブックポストが置いてあるので、こちらに入れることができます。図書受渡窓口は日時が限られていますが、ブックポストは常設で建物の外に置いてあるので、住区センターが閉まっている時間でも返却できます。
これまで足立区立図書館は、改修工事で他の図書館が長期休館する際に、臨時窓口も全く設置しないことの方が多かったので、それと比べたら設置されているだけいいかもしれませんが、学校や仕事でこの時間に図書館に行けない住民は使えません。ここは、今後の開設日時拡張を検討して欲しいところです。
この図書受渡窓口で予約資料を受け取る場合、まずは他の図書館に行くか、足立区立図書館HPの検索・予約機能を使って、受取館を興本図書館にして資料を予約します。勤労福祉会館・こども未来創造館・東京電機大学にある常設の図書受渡窓口には、検索機があり、それで予約もできますが、興本図書館の予約図書受取窓口には検索機がないので、ご注意ください。
ここからの手順は、この図書受渡窓口の利用者が増えるにつれ変わってくるかもしれませんが、私が7月10日に予約したときには、連絡方法をメールにしていても、電話がかかってきました。そして職員さんより、興本図書館を受取館にすると、毎週水曜12時から15時までしか開いていない予約図書受取窓口に届くことになるけど、それでもいいかという説明・確認があります。私はこの予約図書受取窓口で受け取ることが目的で予約したので、もちろんそれで構わないと答えましたが、日時の限られた予約図書受取窓口で受け取ることになることを知らずに受取館を興本図書館にしてしまった場合、この時点で知らなかったから受取館を変えたい旨伝えたら、おそらく変えられると思います。というのも、予約資料が届いたというメールが来たのはその翌日。この電話は届いたという連絡ではなく、システム上まだ予約資料を確保していない(=受取館が変えられる)状態での確認というわけです。
水曜になるのを待って行ってみると、興本住区センターの入口を入った正面に長机が置いてあり、その奥に職員さんがいます。見回しても図書館で貸出するときにバーコードをスキャンする端末がなく、ただ職員さんがいるだけ。どうやって貸出するんだろうと思いながら、職員さんに図書館カードを差し出すと、カードを見ながら奥にあるロッカーを開き、そこから封筒を1つ取り出しました。この中に私の予約した本が入っていて、本と一緒に返却日のハンコが押された紙を手渡されて、貸出手続きが終了です。
あれ、スキャンしないんだと思って、住区センターを出てから足立区立図書館の貸出状況を見てみると、当然その時点ではその本は貸出状態にはなっていません。窓口が15時までなので、この後職員さんが貸出処理ができる端末があるところまで戻って手続きするのかと思いましたが、結局その日はずっと「予約資料が届いています」状態のまま。結局、予約図書受渡窓口で借りた資料が貸出中になったのは翌日で、それに伴って、返却日も窓口に行った翌日の14日後になっています。よく見たら、窓口で本と一緒にいただいた貸出票の日付も、返却日も窓口に行った翌日の14日後になっていました。1日だけ貸出期間を得した気分です。
注意点としては、届いた資料のうち一部だけ借りるというのができないこと。他の図書館では、取り置き期間内であれば、今日は鞄が小さいから予約資料が5冊届いているうち2冊だけ借りる、ということもできますが、興本図書館の予約図書受渡窓口では届いている分は全て借りないといけません。
また、あらためて強調しておくと、窓口が開いている日時が限られており、届いた連絡が来てから最初の水曜と翌週の水曜の2回しか受け取るチャンスがありません。なので、水曜の12時から15時について毎週自由が利く状況にある人なら構いませんが、今月は大丈夫だけど来月は忙しくて無理など、都合が流動的な人は、予約待ちが多くていつ届くかわからない本を興本図書館を受取館にするのは避けた方がいいでしょう。
ちなみに、興本図書館から最も近い他の図書館は梅田図書館です。近いと言っても直線距離で1.6kmあるので、興本図書館が休みの間はこちらを使いましょうと気軽には言えませんが…。2番目に近いのは江北図書館で、こちらは直線距離で2km以上ありますが、改修工事を経て2017年4月1日にリニューアル開館しており、図書館の中の設備が新しくなっています。図書館巡りをしている私としては、この機会に足立区内のいろいろな図書館を使ってみるのもお薦めします。
それにしても、できればやはり、週1回3時間だけという限られた日時ではなく、これまで興本図書館を利用していた人全てにとって利用しやすい図書受渡窓口であったらなあと思います。同じように改築工事で休館している足立区立東和図書館の場合、建物のうち既に改築が終わった部分の2部屋を使ってミニ図書館を設置しているので、図書館側も長期休館中の臨時窓口の必要性はわかっているはず。興本住区センターの通常の活動のご迷惑になってもいけないし、いろいろ制限があるとは思いますが、更なる利便性の向上を期待したいです。