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東葛西PRESS 歩道橋からの夕焼け号 「キャッチャー・イン・ザ・ヒガシカサイライブラリー」

―図書館だより 2008年3月号
visit:2008/04/01

江戸川区立東葛西図書館は不定期刊の図書館だより「東葛西PRESS」を発行しているのですが、2008年3月30日に第8号である「歩道橋からの夕焼け号」が発行されました。特集は「キャッチャー・イン・ザ・ライブラリー」。私も4月1日にさっそくいただいてきました。

実は、今回の東葛西PRESS、私が登場しています(笑)。ほとんど雑談しに行ったのをインタビューとしてまとめていただいて、あとはちょっとした寄稿と、図書館数&図書館密度のデータを掲載しています。東葛西PRESSは協力した方にはカラー版を配布している(通常配布しているのはモノクロ版)ということで、私も今回はカラー版をいただきました。高橋三千世さんの漫画、カラーだとより可愛い~!

今回の特集「キャッチャー・イン・ザ・ヒガシカサイライブラリー」は、東葛西PRESS連載のゴロ合わせ小説から広がっていった特集ということになるのかな。連載のゴロ合わせ小説は、毎回有名な小説をモチーフに東葛西図書館の職員さんが書いている短編小説で、小説内に必ず図書分類番号のゴロ合わせが折り込まれている小説なんです。職員さんによる小説が載っている図書館だよりもなかなかないと思うのですが、図書分類番号のゴロ合わせが入っているなんて図書館以外からの発行物ではお目にかかれないですよね。これを読むためだけでも、遠方から東葛西図書館に来る価値ありです!

ゴロ合わせ小説は残念ながら今回が最終回なのですが、今回の短編が「キャッチャー・イン・ザ・ライブラリー」。最終回スペシャルということで通常の倍の2ページにわたる今回は、キャッチボールを人間関係に見立てた小説で、それを図書館と利用者の関係へと捉えたのが今回の東葛西PRESS全体の特集という形。この東葛西PRESSも、図書館から利用者に投げているボールの1つですね。そうだよなあ、私も利用者として図書館にもっとボールを投げてみようっと。

1ページ目はそういった東葛西図書館の思いが高橋三千世さんの漫画で描かれています。漫画家の高橋さんは江戸川区の住民なんですよね。2ページ目に私のインタビュー(これは読めば読むほど雑談にすぎない気がしてしまうのですが 笑)で、3ページ目には23区図書館数&図書館密度と私の東葛西図書館紹介文。プロフィールには職員さんに描いていただいた私の似顔絵まで載っています。これがね、似てるんですよ~(笑)。3月20日のさくら寄席の後、職員さん2人と今回の東葛西PRESSの打ち合わせをしていて、そのうちお一方があまり話さないなあと思っていたら、似顔絵を描いてくださっていました(笑)。どうもありがとうございます!

図書館数と図書館密度の方は、当サイトの図書館数・密度ランキングとは微妙に違う結果になっています。当サイトの図書館数・密度ランキングもそうだけど、どこまでが「図書館」でどこからが「図書館ではない」か、何をもって1館とするかってなかなか難しいんですよね。杉並区高円寺駅前図書サービスコーナーのような、区の出張所で図書館の本を貸出・返却・予約できるところは「図書館」に入るのかとか、新宿区こども図書館のように新宿区立中央図書館の児童室を「こども図書館」としている施設って、名目上は2館でも利用者の感覚としては両方合わせて1館だと思うし。何を図書館とするか、何をひとまとまりの図書館とみなすかは、何が正しい定義かというより、その人の図書館の使い方の表れなのかもしれません。

4ページ目はブックレビュー。5つ紹介されている本の一つに『早稲田古本屋日録』があるのですが、古本屋さんの話というのはどうしてこんなに面白そうなんだろう。そういえば、世田谷区立粕谷図書館で出久根達郎氏の講演記録「芦花の偉大さ」を読んで以来、出久根達郎の講演会があったら行ってみたいと探しているのですが、彼も古本屋のご主人ですよね。図書館もだけど、本の集まるところには面白いエピソードも集まるのかも。

5,6ページは超大作ゴロ合わせ小説「キャッチャー・イン・ザ・ライブラリー」です。これはもう、東葛西近辺の人しか読めないのがもったいないくらい。毎回面白いけど、今回は特に面白いし、深いです。最終回なのは本当に残念ですが、新企画を楽しみにしています!

続く7ページは「ひがしかさいROOM」。「朝日小学生新聞」に月1回「朝日おかあさん新聞」というものが折り込まれているなんて初めて知りました。今度図書館で読んでみよう。男子による女性誌読み比べ第2弾「28歳男子のJJとCanCam読み比べ」も面白い、というより参考になります(36歳(当時)の私が参考にしていいのか? 笑)。

JJの方は

28歳男子から見ても、「彼女がこんな格好をしてくれたらなぁ」と思うところを、ど真ん中ストライクで押さえているからすごい!

対するCanCamの方は、

CanCamガールは仕事帰りのデートで連れて歩きたい!

のだそうで、そうか、私もJJとCanCamで勉強するかという気になります(だから、年齢を考えなさいって 笑)。ちょっと今、南荻窪図書館の3月の特集の影響もあって乙女心が盛り上がっているので、もし行き過ぎちゃったら実物の私をご存知の方はどうか注意してください(笑)。

最終ページは「江戸川散歩とクッキーの人生サプリ」。人生相談に見立てた本紹介コーナー、というより本紹介を利用した相談ごっこかな。こういうお遊び文章が上手な職員さんがいるというのが、東葛西図書館の大きな財産なんだよなあ。たぶん、新年度の異動などで誌面も変わると思うのですが、新しい職員さんの才能を発掘して、ますます面白い誌面にしていただきたいと思います。

今回の東葛西PRESSは楽しい中に図書館としての想いが込められていて、私が登場しているというのを差し引いてもお薦め!ぜひとも東葛西図書館を訪問して読んでみてください。