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墨田区立図書館 文花出張所ブックポスト

墨田区立図書館 文花出張所ブックポスト 訪問記

last visit:2024/05/03

墨田区役所まで行かなくても各種手続きができる文花出張所。そのそばに墨田区立図書館の本・雑誌を返却できるブックポストが設置されています。

§ ブックポストの場所・使い方

文花出張所の場所は東武亀戸線の小村井駅から南東へ400m辺り、近所の人にはオリンピック墨田文花店の北にある団地という説明がわかりやすいでしょうか。都営団地の文花一丁目第2アパートの1階に文花出張所があり、その入口向かって左に白いブックポストが設置されています(Google Mapに写真をUPしておきました)。

使い方は、図書館が閉まっているときでも返せるブックポストと一緒で、墨田区立図書館の本と雑誌が返却可能。CDやDVDは壊れやすいのでブックポストでの返却はダメ、墨田区立図書館を通じて借りた他の自治体の本(相互貸借資料)もダメで、これらは図書館が開いているときに窓口で返却する必要があります。

このような図書館とは別の場所にあるブックポストは、返却手続きまでに時間がかかるので注意が必要です。こうしたポストは回収車が1日1回来て、それを図書館へ運んでいき、返却処理を行ってやっとシステム的にも返却した状態になる。だから、その日の回収をした直後にポストに入れると、翌日の回収・返却手続きが済むまで下手をすると丸一日ほど「ブックポストに入れたのに貸出中のまま」ということになってしまいます。余裕のある借り方をしていれば問題ありませんが、貸出期限ぎりぎり、貸出冊数上限ぎりぎりまで借りていて、かつ、予約取り置き期限もすぐに来てしまうなどで、早く返さないと次の本が借りられないといったときには、こうしたポストではなく図書館へ返しに行く方が確実です。

§ 説明書きから垣間見える地域の空気

このブックポストを見て面白いと思ったのは、正面に張られた使い方説明詳細の先頭が以下の文章だったこと。

誤って投函された図書館以外の本や雑誌などは、1ヶ月間保存の後処分します。寄贈頂ける資料は各図書館のカウンターまでお持ちいただくか、「寄贈します」といったメモを必ず添えてください。

同じ墨田区のブックポストでも錦糸町駅北口のポストにはそんな説明はなく、寺島学校発祥之地ブックポストには、寄贈資料は図書館カウンターへという説明はあるものの、「寄贈します」のメモを添えるのでもいいという説明はありません。説明詳細の先頭に書かれていることも合わせて察するに、このブックポストに図書館への寄贈目的で本が入れられることが多いのかもしれません。メルカリのようなサービスが普及して古本をお金に変える手段が増えた今も尚、図書館に寄贈という選択肢を取る人が多い地域なのかなと思うと、何だか嬉しい気持ちになります。

そういえば、このブックポストを見た後にひきふね図書館まで歩いて行ったのですが、その道中でシェアハウスに住む人たちがその1階で一箱古本屋さんをしているのを見つけたんです。文花出張所からひきふね図書館に行くには曳舟たから通りを進むのが最短、その道のりで東武亀戸線の踏切を渡るとすぐ右に踏切長屋さん(FBinstagram)があります。私が行ったのが2024年5月3日、1階の一箱古本屋さんが始まったのが4月29日というオープンほやほやのときで、お店の人というか住民の人と話してみたら、地域の人が一箱古本屋さんとして出店している、この地域の人はまちづくりに関心がある人が多い、といったことをおっしゃっていて。

2013年にひきふね図書館がオープンする際、私も墨田区ひきふね図書館パートナーズの方々と関わらせていただく機会があったのですが、墨田区には確かにそういう気風があるのを感じました。住民一人一人が地域密着の活動をして、それがその地域を作っているような。墨田区は東京スカイツリーというどでかい施設がある一方で、路地を歩くとこじんまりした素敵なお店をあちらこちらで発見できる地域でもある。そんな気風がブックポストの使い方にも表れているのかもしれません。

§ なぜ文花出張所にだけブックポストが?

さて、この文花出張所のブックポスト、ふだん墨田区立図書館を使っている人でも知らないケースが多いかもしれません。この記事を書いている2024年5月4日現在、墨田区立図書館にはこのブックポストについて書かれているページが見つかりません。

さらに、墨田区の主張所は緑・横川・文花・墨田二丁目・東向島の5つあるのに、図書館のブックポストはこのうち文花出張所にしか設置されていません。知る人ぞ知る謎の存在、文花出張所ブックポスト。

ここにブックポストが存在する理由は、ひきふね図書館が誕生した経緯にあります。ひきふね図書館は2013年に開館した墨田区立図書館の中心館で、それまではあずま図書館が中心館の役割を担っていました。そのあずま図書館と寺島図書館が統合してひきふね図書館が開館したのですが、その際にあずま図書館と寺島図書館があった場所にブックポストだけは残して、本を返すだけなら今までの場所で返せるようにしたんです。

寺島図書館があった場所には現在「喜楽里すみだ工房」という障害者就労継続支援施設が建っていて、こちらには今でもその場所にブックポストがあります。一方、あずま図書館が入っていたすみだ中小企業センターは、千葉大学墨田サテライトキャンパスへと改修されました。改修している間も工事中で入れない建物の前にぽつんとブックポストが置かれていたことを私も覚えていますが、建物を千葉大学に賃借している今は近くの出張所に場所を移しているというわけです。

そんなわけで、文花付近を歩いていると、ありし日のあずま図書館やその後の姿としてのひきふね図書館へと思いが向きます。図書館は次々と新しい本が出るなかで古い資料も保存する役割も担っていますが、図書館自体も建物老朽化や利便性向上のために生まれ変わっていく。図書愛好家としては、そのときどきの図書館の姿をしっかり記憶に留めておきたいと思います。

墨田区立図書館 文花出張所ブックポスト データ

住所東京都墨田区文花1-32-1-102 文花出張所前 →Google Mapで見る
Tel03-5655-2350(ひきふね図書館)
利用時間24時間利用可能
定休日
最寄駅 東武亀戸線 小村井駅から徒歩8分
東武亀戸線 東あずま駅から徒歩10分
駐輪場文花出張所入口とブックポストの間に文花出張所利用者用の駐輪場あり(ブックポストへの返却だけでは文花出張所利用者に該当しなさそうではありますが、情報として掲載しておきます)
駐車場文花出張所手前に文花出張所利用者用の駐車場5台分あり(ブックポストへの返却だけでは文花出張所利用者に該当しなさそうではありますが、情報として掲載しておきます)