おたのしみ読書バッグ 2015
visit:2015/10/27
図書館をよく利用している人でも、借りた本を振り返ると同じジャンルのものばかりということが多いのではないでしょうか。最近は予約機能が充実してきたこともあり、図書館へは予約本受取と返却に来るだけで、本棚を見ないで帰ってしまうという人も少なくないと思います。そんな人に未知の本との出会いを作ってくれる企画「おたのしみ読書バッグ」を、読書週間に合わせて杉並区立方南図書館で実施しています。
本自体を見せずに、テーマや本の中の一文などで選んで、何の本なのかは借りてからのお楽しみ、という企画は、図書館の好評企画で、いろいろなかたちで実施されていますが、方南図書館の場合は職員さんからのお薦め文を頼りに選ぶ方式。去年も同じ方式で実施していて、著者名や装丁などの雰囲気がわからないままお薦め文だけで選ぶ面白さがありました。今年も実施するということは、去年も借りて楽しんだ方が多くいらっしゃったのではないかと思います。
方南図書館に行くと、入った正面に色づいた葉でいっぱいの木を模した展示があり、それぞれの葉っぱにお薦め文が書いてあります。お薦め文が示している本を借りたい場合は、その葉っぱをカウンターに持っていけば、その本を貸出してくれるという仕組みです。黄色の葉っぱが大人向け、オレンジの葉っぱがこども向けで、こども向けの葉っぱには更に詳しく対象年齢が書いてあります。どんな推薦文があるのか、メモしてきたものを下に挙げてみます。
何事もなく無難に生きていこうとするよりも、自分に素直に生きていきたいと思わせてくれます。
-を登り-:|-を越えずぶ濡れ。イワナを釣りキノコを採りたき火で焼いて▲。いいな、こんな遊びも。
今日は足湯でおしょうゆにつかりますか?サウナでこんがりトーストされますか??…でも、あんまり長湯されますと、とろけちゃいますよ~。
どんなものでしょう。あれもちがう、これもちがう、う~ん、どれもだめなの?でもね、そのヒントがみつかったところは…?!
あなただけのオリジナルの完成です
実際には、強調したい文字を大きくしたりと、推薦文の書き方も工夫しているので、その辺も中身を推測するヒントになります。どうでしょう、気になる本はあったでしょうか。子ども向けの推薦文にも、大人までどうぞというものがあるので、お見逃しなく。推薦文だけで想像するのも面白く、小さい子ども向け物語の推薦文などは、これを元に想像力を膨らませて行けば新たな物語が生まれそう。
私自身は、「青少年向けに編集された短編集ですが~」というものや、記号が入っている意味不明の文、「この人が生きていたら~」などがとても気になり、借りてみたいところですが、残念ながら私の在住・在勤条件では杉並区立図書館の利用登録はできません。杉並区立図書館をご利用の方は、ぜひ私の分まで楽しんでください。
おたのしみ読書バッグ企画は2015年10月27日から11月9日までですが、用意した読書バッグが全て貸出された場合は期間中でも終了します。借りられるのは1人1袋まで。杉並区立図書館ホームページ内にある、この企画に関する情報によると、おたのしみ読書バッグは40個用意しているとあり、写真でも39枚の葉っぱがあることが確認できます。が、私が行った初日の18時前時点で残っていた葉っぱは19枚。これって初日にして既に半分以上が貸出されているということでしょうか(一斉に展示せずに、一部だけ展示して適宜補充していくのかもしれません)。いずれにせよ、気になる葉っぱを誰かが借りてしまったら、中身が何だったかも謎のままです。ご興味ある方は、ぜひお早めに。中身は開けてのお楽しみというワクワク感を味わってください。