稲城市立iプラザ図書館
稲城市立iプラザ図書館 訪問記
稲城市立iプラザ図書館は、若葉台駅の近くにある、稲城市立図書館の中では一番新しい図書館。学習塾が隣に入居している珍しい図書館です。
iプラザ図書館は、京王相模原線若葉台駅から数分の場所にあります。iプラザというのは、ホールや子どものプレイルーム、会議室などがある市立の複合施設なのですが、ユニークなのは民間テナントとして学習塾の栄光ゼミナールが図書館のすぐ隣に入居していること。同じ建物の別フロアに学習塾があるケースは、大田区立入新井図書館があるLuz大森にはこぐま会が入居しているし、葛飾区立中央図書館があるヴィナシス金町には栄光ゼミナールと公文式が入居していますが、どちらも区営ではない複合施設で、かつ、図書館と学習塾が別フロアです。
図書館で自習していいの?にも書きましたが、本来、図書館の座席は図書館資料を読むための席で、図書館でなくてもできる自習を図書館でする人が座席を占領して図書館資料を読みに来た人の座席がないというのは本末転倒です。なので、来館者に対して座席数が多くて自習者を受け入れる余裕がある図書館はそれほどうるさくないけど、そうでないところは自習はダメとしている場合が多い。それを踏まえると、自習を必要とする人が多く集まりがちなテナントを図書館の隣に入居させるというのはかなりチャレンジングなことだと思います。図書館の役割は何かということをあらためて考えさせられます。
iプラザ図書館は、駅から近く、平日も土日も20時まで開いている利便性の高い図書館ですが、規模としては小さいほうです。図書館エリア入口を入ると、左手前にカウンターがあり、正面から左にかけて児童エリア、その右に新聞・雑誌エリア、その右にCD・DVDコーナーがあり、更に右の一帯が一般書架です。入口入ってすぐ右にはICタグ式自動貸出機も2台あります。新聞・雑誌エリアは2階までの吹き抜けになっていますが、2階とは防音ガラスで仕切られているので、開放的な雰囲気を保ちながらも子ども向け施設の多い2階の音は聞こえてこないようになっています。
児童エリアを除いた一般の机席は8席、椅子席と合わせても22席と少ないので、土日などは埋まっている率も高いです。私個人は、iプラザから200m北(駅とは反対方向)にある書店・文具などの複合店「コーチャンフォー」にあるドトールが大きくて、土日に行っても空席があるので、iプラザで借りた本をそちらで読むほうが気楽です。ただ、iプラザ内にも飲料自販機だけでなくお菓子・パンの自販機があるし、飲食コーナーもあるので、お昼を挟んで1日中過ごすこともできます。
児童エリアは、一般書架に近い棚が児童読み物、その隣に絵本があり、そこから直角に曲がった奥にちしきの本があるという配置です。絵本エリアの隅には、靴を脱いであがって絵本を広げられる「はだしのコーナー」もあります。児童エリアも一般書架と同様に座席は少なく、「本を読みにくる場所」というよりは「本を借りに来る場所」という雰囲気が強いです。
絵本は、日本のお話も外国のお話も一緒にして、物語の作者の苗字頭文字で分類しています。児童読み物は、対象年齢によって「ようねんよみもの」と「よみもの」に分けて、更に日本人作家の作品と外国人作家の作品を別にして、著者苗字の頭文字で分類しています。
一般書架は、中央の通路を境に右側に文学関連、左側にその他のジャンル、左の窓際にスポーツ・芸術などの娯楽系のジャンルと分かれています。右の壁沿いの地域資料の棚には、稲城市だけでなく、日野市・多摩市・町田市・調布市・川崎市の広報もファイリングされているので、稲城市の自治体サービスが他と比べてどうかということも比較できます。この若葉台は市境に近く、若葉台駅は住所としては川崎市になるくらいなので、iプラザ図書館を利用する川崎市民も実際に多いのだろうと思います。
日本の小説は、著者姓名の五十音順に並んでいます。但し、複数の著者による作品集は、奥付に書かれた先頭作家(著者情報がない場合は編者)の頭文字をとって、その頭文字の並びの末尾に入っています。例えば、6人の作家によるアンソロジー『川に死体のある風景』は、奥付の著者名の最初に書かれている歌野晶午の頭文字をとって「ウ」となり、著者名「ウ」の並びの最後に置かれています。外国の小説は、「中国文学」「英米文学」「ドイツ文学」といったように、国・地域別に分類したうえで、著者姓名の五十音順に並んでいます。
面白いのは、館内で耳栓を貸してくれること。若葉台は比較的最近開発された地域であるため若い世帯が多く、更にiプラザの2階に子ども用のプレイルームもあるため、子どもの来館者も多いはず。おはなし会も他のエリアと壁などで隔たっていないはだしのコーナーでやるので、子どもやおはなし会などの声が気になる方向けに耳栓の館内貸出をしてくれています。
若葉台駅の周辺を歩くと、駅の近くに家電量販店が3つもある一方で、お子さん連れで買い物にきたときに休憩できそうなカフェやファーストフード店が少なく、新興住宅地としてはいびつな感じもしてしまいます。そんな地域のなかで数少ないゆっくりできる場所の一つがこのiプラザ図書館といえるのではないかと思います。それにしては座席が少ないのが残念ではありますが。
2014年には、そんな土地に滞在型である大型書店・文具等複合店「コーチャンフォー」がオープンしたので、本好きにとってはこの2つの施設をうまく使いたいところ。書店にはない地域資料なども含めていろんなジャンルの本を借りて読める図書館と、気に入った本を買って常に手元における書店を合わせて使えば、読書の楽しみ方が広がるでしょう。図書館と大型書店が近接している本の密集地で幅広い読書を楽しめたらと思います。
稲城市立iプラザ図書館 特集・行事・図書館だより感想記
稲城市立iプラザ図書館 データ
住所 | 東京都稲城市若葉台2-5-2 稲城市立iプラザ1階 →Google Mapで見る | ||||||
Tel | 042-331-1731 | ||||||
開館時間 | 9:00~20:00 | ||||||
定休日 | 第2,4月曜(祝日の場合は開館し、翌日を休館) 12月29日~1月3日 | ||||||
最寄駅 |
京王相模原線 若葉台駅から徒歩4分
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駐輪場 | 建物西側(サンワの駐車場側)に駐輪場あり 建物南側の駐輪場の東端に駐輪場あり | ||||||
駐車場 | 建物西側に障害者向け駐車場2台分あり。建物南側の駐車場はホール主催者用です。 | ||||||
所蔵資料 | |||||||
図書所蔵数 | 68,064冊 2017/04/01現在、出典『平成29年度 東京都公立図書館調査』 | ||||||
音声資料 |
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映像資料 |
DVD・ビデオは広報DVD・ビデオを除いた市販ビデオ・DVDの有無を表しています
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設備 | |||||||
ブックポスト | 建物1階の東側入口(図書館と栄光ゼミナールの間の入口)向かって左の壁面と、建物地下1階の南側入口(駐車場に面している入口)向かって右の壁面にブックポストあり。どちらも図書館開館中も使えます。 | ||||||
自動貸出機 | カウンター向かって左(出入口の脇)にICタグ式自動貸出機が2台あり | ||||||
自動返却機 | なし | ||||||
セルフ予約受取 | なし | ||||||
音声試聴設備 | なし | ||||||
映像視聴設備 | なし | ||||||
ネット閲覧PC | なし | ||||||
持参PC利用 | 不可 | ||||||
LAN接続 | なし | ||||||
飲食設備等 |
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子ども向け謎解き企画の様子を覗いてきました。謎解き問題の難易度は小学生中~高学年にちょうどいいくらい、また、ミッションをクリアするビンゴもあり、小学生低学年以下のお子さんも楽しめます。