府中市立武蔵台図書館
府中市立武蔵台図書館 訪問記
府中市立武蔵台図書館は、府中市の北西の端にある図書館です。限られた書棚に本がぎっしり並んでおり、書架エリアとは別に読書室があります。
府中市立武蔵台図書館の最寄駅は、JR武蔵野線の北府中駅。ただ、その北府中駅からも1.6kmほどの距離があるので、府中駅からバスで行くのが便利です。バスの本数も考慮してベストな行き方は、府41・42・45・46系統の第七小学校循環に乗り、「JAマインズ北山支店前」停留所で下車。進行方向と逆へ進み、すぐ先の「西原町一丁目」交差点で左折、200mほど進んだ1つ目の信号で右折して、150mほど進むと道の左側に白い建物の武蔵台文化センターがあり、その3階に武蔵台図書館があります。
本数が少なくても、もっと近くのバス停がいいという場合は、府中駅・分倍河原駅から府中市のコミィニティバス「ちゅうバス」に乗るか、西国分寺駅から京王バスの西府01・西府駅行きに乗り、「武蔵台文化センター西」停留所で下車。バス進行方向に進んで1つ目の信号で左折、そこから150mほど進むと道の左側に武蔵台文化センターが現れます。
武蔵台文化センターの周囲には、プールやテニスコート、野球場などがあり、スポーツしがてら図書館に寄る人も多そうです。もう少し範囲を広げて周囲を見ると、南には東芝の大きな敷地、その東には府中刑務所の広い敷地があり、塀に囲まれた大きな空間が目につく地域。両者とも、すぐ脇の通りを歩いても中の建物がちらりとしか見えないところに、敷地の広さを感じます。
建物3階にあがると、南側の区画が図書館エリアとなっており、それとは別室で読書室があります。書架と読書室が離れているので、図書館の本を読書室で読みたい場合は手続きが必要です。ただ、書架エリアのほうにも机・椅子が少しあるので、ちょっとした読書なら書架エリア内でできます。
書架エリアに入ると、左手前にカウンターがあり、カウンターの前に児童エリア、そして右側の一帯が一般書架です。真ん中に4人掛けの大きな机席が2つあり、そこを境に児童エリアと一般書架に分かれているかたちで、新聞や雑誌は机の脇や一般書架の合間を縫うようにして置かれています。文化センター内の図書館なのでそれほど大きくありませんが、府中市内の地域館(全て文化センターなどの中に入っているかたち)の中では、白糸台図書館、住吉図書館に次いで三番目に蔵書数が多い図書館です。
児童エリアは、カウンター前やカウンターからみて左の窓際に絵本が並び、その中に児童読み物やちしきの本が並ぶという配置です。ただ、児童と一般がはっきり分かれているわけではなく、一般書架に入りきらない旅行ガイドが一部児童エリアの方にまで進出しているかたちになっています。
絵本の棚は、日本人作家の絵本と外国人作家の絵本が交互になるかたちで、絵を描いた人の五十音順に並んでいます。交互というのは、まず苗字頭文字が「あ」の日本人作家の絵本が並び、次に苗字苗字頭文字が「ア」の外国人作家の絵本が並び、頭文字が「い」の日本人作家の絵本、「イ」の外国人作家の絵本…といったかたちの並び順。棚に入っている絵本をよく見ると、読書キャンペーンでリストアップしたものを反映したらしき「どうぶついっぱい」「のりもの」「みんなともだち」などのラベルや、「春の本」「秋の本」といったラベルなど、内容が推測できるラベルが貼られています。乗り物好きなお子さんだったら「のりもの」ラベルを探して借りてみたり、秋に読むなら「秋の本」を借りてみるなど、本選びの参考にできますね。
児童向け読み物は、日本人作家と外国人作家に分けたうえで、下の段は黄色ラベル(請求記号「Y」)の低学年向けの本、上の段は緑ラベル(請求記号「G」)の高学年向けの本、と二層になっていて、それぞれ著者姓名の五十音順に並んでいます。児童エリア壁際にある中高生コーナーは、存在に気が付きにくいかもしれません。蛍光緑のラベルが貼られているのがそれで、左下には「サザエさん」や中沢啓二さんの漫画などもあります。
一般書架は限られた書棚設備にぎっしりと本が並んでいる印象です。上にも書いたように旅行ガイドが児童エリアへはみ出していたり、カウンターそばの記載台の下にハヤカワミステリが入っていたりと、思わぬ場所に本があったりするので、探している本が見当たらなかったら遠慮なく職員さんに聞くのがいいですね。
日本の小説は著者姓名の五十音順、但し、複数の著者による作品集は、タイトル名を元に、五十音順の並びに入れられています。例えば、土居伸光(ドイ ノブミツ)が書いたの本の隣に、5人の作家による『東京小説』(トウキョウショウセツ)という本が並び、その隣に東郷隆(トウゴウ リュウ)が書いた本がある、といったかたちになります。外国の小説は、英米文学・ドイツ文学・フランス文学…と国・地域別に分けた上で、著者姓名の五十音順に並んでいます。
辞典類や全集は読書室にあります。書架エリアにある本は手続きしないと読書室に持っていけないのに、いざ読書室に入ると図書館蔵書があるというのは矛盾している気もしますが(笑)、収納可能冊数ギリギリなくらい多くの本を所蔵している現れともいえそうです。読書室には4人掛けの机が5つあり、机のほうももうこれ以上は入らないというほど。机の配置はややキツキツですが、一人分のスペースが広い机なので、座りさえしてしまえばわりとゆったり使えます。
武蔵台図書館を見て思うのは、限られた書棚に頑張ってたくさんの資料を揃えてくれているんだなということ。上にも書いたように、カウンターそばの記載台の下にハヤカワミステリが入っているのですが、よく見ると元々大きな本が入る2段の棚だったのを、手作りの板をかませてハヤカワミステリがぴったり4段入る棚に改造しているんです。
棚と棚の間もやや狭い(でも、2人がすれ違えるくらいは広いです)のですが、一番手前の外国小説や文庫本がある辺りが他に比べてやや広く、見やすいせいか外国小説が読みたい気分が高まります。背の高い棚に文庫本がずらっと埋まっているのも印象的。
図書館はどこも年々蔵書が増えていくので、開設からしばらく経った図書館だとごちゃごちゃして何がどこにあるかわかりにくいこともある。ただ、基本的には分類記号に沿って並んでいますし、わかりにくかったらどんどん職員さんに聞けばいい。 本が少なくてすっきりした棚ではなく、ぎっしり並んだ本棚から面白そうな本を見つけるのも、図書館利用の楽しみだと思います。工夫を凝らしてたくさんの本を並べてくれている書架の中から面白い本が掘り出せるかどうか、図書館利用者としての腕を磨きたくなる図書館です。
府中市立武蔵台図書館 データ
住所 | 東京都府中市武蔵台2-2 武蔵台文化センター3階 →Google Mapで見る | ||||||
Tel | 042-576-6390 | ||||||
開館時間 | 9:00~17:00 | ||||||
定休日 | 第1,3月曜(祝日の場合は開館し、直後の平日を休館) 祝日(第1,3月曜の場合は開館) 12月29日~1月3日 | ||||||
最寄駅 |
JR武蔵野線 北府中駅から徒歩25分
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駐輪場 | 建物入口向かって左に駐輪場あり | ||||||
駐車場 | 建物入口向かって右手前に、一般用駐車場4台分、障害者用駐車場1台分あり | ||||||
所蔵資料 | |||||||
図書所蔵数 | 49,714冊 2017/04/01現在、出典『平成29年度 東京都公立図書館調査』 | ||||||
音声資料 |
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映像資料 |
DVD・ビデオは広報DVD・ビデオを除いた市販ビデオ・DVDの有無を表しています
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設備 | |||||||
ブックポスト | 建物東側面(入口向かって右側)の中央の窓面にブックポストあり | ||||||
自動貸出機 | なし | ||||||
音声試聴設備 | なし | ||||||
映像視聴設備 | なし | ||||||
ネット閲覧PC | なし | ||||||
持参PC利用 | 不可 | ||||||
LAN接続 | なし | ||||||
飲食設備等 | 1階に飲料自販機2台あり |