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府中市立住吉図書館

府中市立住吉図書館 訪問記

last visit:2013/07/11

府中市立住吉図書館は、京王線中河原駅近くの住吉文化センター内にある図書館。小さいけれど、アットホームな雰囲気の図書館です。

§ 図書館の場所

府中市住吉図書館の最寄駅は、京王線の中河原駅。場所としては京王線の線路の北側になるのですが、最短距離で行くには一度線路の南側に出た方がよさそうです。中河原駅の改札を出たら、左側の道路に出て、線路脇の道を分倍河原駅方向に進みます。線路の高架下にある「中河原駅東自転車駐車場」の先で、高架をくぐって線路の反対側に行くと、目の前にある3階建ての建物が白い住吉文化センターで、住吉図書館はその3階です。

§ 図書館内の様子

3階に上がると、窓際がベンチになっているちょっとしたロビーがあって、そこから通路に沿って右へ曲がった突き当りが図書館エリアです。図書館エリアに入ると、正面にカウンターがあり、左手前が児童コーナー。カウンターの先に、ちょっとした小部屋で新聞・雑誌・参考図書コーナーがあり、奥の一帯が一般書架です。

大人用の閲覧机は、新聞・雑誌・参考図書コーナーに16席あるのみ。椅子もそれほど多くなく、文化センターのワンフロアにある小規模図書館というところです。

§ 児童コーナー

丸い大きなソファが2つ並ぶ絵本のコーナーには、不要になったチラシで作った切り紙恐竜なども飾られていて、お金を掛けずに工夫を凝らした空間です。絵本の並びは、日本の絵本も外国の絵本も一緒にして、絵を描いた人の頭文字で分類されています。児童向け読み物は、日本人作家のおはなしと外国人作家のおはなしに分けたうえで、それぞれで下の段には1,2年生向きの黄色のラベルの本、上の段には3年生から中学生向けの緑色のラベルの本、と二層になっていて、それぞれで著者姓名五十音順に並んでいます。

ちしきの本の棚を見ると、「スポーツ」の見出しにはグローブを手に構える野手のイラスト、「料理」の見出しにはおいしそうなパンのイラストといったように、イラスト入りの見出しでどの本がどこにあるのかを示してくれています。小規模図書館なので冊数はそれなりですが、予約機能も使って住吉図書館を窓口に府中市立図書館の蔵書全体を利用したいところです。それに、小さいお子さんと一緒に図書館へ行く場合は、絶対迷子にならないような小さい図書館の方が安心な点もありますね。

図書館エリア入ってすぐ右の棚の一番下の段には「八ヶ岳コーナー」があります。府中市立小学校ではセカンドスクール(移動教室)で八ヶ岳府中山荘に行くので、その関連ですね。絵本コーナーの脇になるので見逃しがちですが、八ヶ岳のガイドブックや写真集があるので、セカンドスクール前後のまとめ学習などに活用できると思います。ご家族のかたもぜひ一緒に八ヶ岳の風景を楽しんでください。

§ 一般書架

一般書架は、小説以外の棚の足元にやや圧迫感を感じます。というのも、書棚が少なく収納量が小さいので、高さがある本を背を上にする向きで棚に入れてあることが多いんですね。すると、大きい本が棚からせり出してくる。書棚の間を歩くと、本がせり出している幅の分だけ本来の棚間より通路が狭くなっていて、少し歩きにくいんです。一応、旅行ガイドや家事関連本などの本は、やや棚間が広めの棚に置いてあるので、あとは利用者同士譲り合って利用したいところ。

日本の小説は、著者姓名の五十音順。但し、複数の作家による作品集は、著者名ではなくタイトルの頭文字で分類され、頭文字分類の先頭に配架されています。つまり、日本の小説の「ア」の棚に行くと、まず、書名が「ア」で始まる小説作品集が並び、その次に、著者名が「ア」で始まる小説が、著者名の五十音順に並ぶという方式です。外国の小説は、英米文学・ドイツ文学・フランス文学…と国別に分類された上で、日本の小説と同様に並んでいます。

窓際の美術の大型本の上には、府中市立美術館のこれまでの展示の目録などがあります。府中市立美術館は府中の森公園の北端にある美術館で、企画展も江戸時代の絵画を集めたものから若いアーティストの企画展までさまざまなものを開催しています。住吉図書館にある目録をみても、絵画の企画展はもちろんのこと、なかにはブラウン(シェーバーなどを作っているあの会社)の製品デザインをしていたディーター・ラムスの企画展などもあるので、美術に馴染みがない人でもあれこれ手に取ってみると興味にひっかかるものが見つかるかもしれません。

§ 顔なじみの人に出会える地域図書館

私が住吉図書館に行ったとき見かけた光景なのですが、ご年配の男性がカウンターに来るなり、職員さん「あらよかった~、わかりましたよ」 利用者「ごめんごめん、ちょっと囲碁の仲間に捕まっちゃって…」というやりとりをしたんですね。どうやら、男性が職員さんに本を探してもらっている間、男性が囲碁仲間に誘われてどこかに行ってしまって、閉館間際になってやっと図書館に戻ってきたら、本探しを担当した職員さんがちょうどカウンターに座っていたという経緯だったみたいでした。

文化センターと併設された図書館って、こういうことありますよね。住吉文化センターではどこで囲碁をやっているのかわからなかったけど、私が江東区民時代に一番利用していた砂町図書館も、図書館エリア入口脇で将棋を指す人と見物人が集まっているのがいつもの光景です。

時間をおいてカウンターに行っても、誰だかすぐにわかってくれるのも、小さい図書館だからこそ。大規模図書館ではこうはいきません。図書館って、大きければいいというものではなく、小さいところだからできるサービスもあるよなあと、あらためて思いました。顔なじみの人と出会える地域図書館をぜひお楽しみください。

府中市立住吉図書館 データ

住所東京都府中市住吉町1-61 住吉文化センター3階 →Google Mapで見る
Tel042-360-5775
開館時間9:00~17:00
定休日第1,3月曜(祝日・振替休日の場合、直後の平日を休館)
祝日
12月29日~1月3日
最寄駅 京王線 中河原駅から徒歩5分
駐輪場建物北側に駐輪場あり
駐車場建物西側に一般用駐車場12台分あり
所蔵資料
図書所蔵数46,679冊(2017/04/01現在、出典『平成29年度 東京都公立図書館調査』)
音声資料
CDカセットレコード
なしなしなし

映像資料
DVDビデオLD
なしなしなし
※ DVD・ビデオは広報DVD・ビデオを除いた市販ビデオ・DVDの有無を表しています
設備
ブックポスト建物東側面(建物正面から見て右側面)にブックポストあり
自動貸出機なし
音声試聴設備なし
映像視聴設備なし
ネット閲覧PCなし
持参PC利用不可
飲食設備等1階エレベーター向かって右に飲料自販機2台あり