赤レンガまつり
visit:2006/05/14
北区立中央図書館は、工事着工前に予定地で新中央図書館建設記念イベントを行い、私も行ってこなければと新中央図書館建設予定地の十条台1丁目まで行って参りました。
2006年5月号のぽけっと21(北区立図書館の情報誌)をもらいに障害者福祉センター図書室に寄った後、ここから適当に西に向かって行けば会場があるはずと歩いていたら、何やらバンドが奏でる音楽が聴こえ、それに近づいていくとまさにそれが赤レンガまつり。
意外と広いスペースに人が集まっています。図書館建設にともなって公園になるはずのところですが、結構広いぞ!
ステージで音楽の演奏が行われている周りに、フリーマーケットや食べ物の売店、ブックリサイクルが行われています。ブックリサイクルは1冊10円以上の寄付をお願いしていて、そのお金は児童用図書館バッグの制作費にあてるとのこと。
何かいい本がないかなぁと物色していると、通りすがりの人が携帯電話に「並ばないと入れないらしい」だの何だのと言っており、ふと見上げると赤レンガ倉庫(これを改増築する形で新中央館が建てられる)の前に長蛇の列。
ふ~ん、何だかよくわかんないけど後で並べばいいか、と引き続き本を探していると、「そろそろ締め切りま~す」との声が聞こえます。近づいてみると赤レンガ倉庫ミステリーツアーなるものが時間を区切って開催されているらしい。これは本の物色を後にして、まずツアーを先に、と最後尾にすべりこみました。
このツアー、パンフレットには午前・午後各1回開催のように書いてありますが、赤レンガ倉庫の前には午前・午後各3回の予定時間の掲示になっており、実際はその掲示通りにもなっていなくて各4回やってたみたい。想像を超えて人が集まったんですね~、すごい!
この赤レンガは大正8年に銃包製造所(銃「砲」ではない。弾を作る)として建てられたものなんですね。それが日本陸軍から米軍、自衛隊へと移されて、今は北区が新中央図書館建設地として管理しています。
中に入ると足元は水溜りですべりやすい。東京では昨日や今朝方雨が降っていましたが、それによる水溜りではないですね。何せおたまじゃくしがうようよいましたので、もっと常態的な水溜りでしょう。今はガラスも一部割れたりして、言ってしまえばボロボロです。でも、レンガは関東大震災もくぐりぬけているのでしっかりしてそうですね。
で、そこから約30分のツアーが始まります。まずは北区の学芸員さんによる建物の歴史や構造、レンガ・鉄骨の刻印の話など。外ではイベントスペースの大音響、中は今は何もなくただただ広いスペースなので、学芸員さんも拡声器を持っての解説です。
その後、図書館の職員さんによる新中央図書館計画の説明。この赤レンガ倉庫の一部に大きい建物をくっつけたような形になるんですね。その大きな建物部分によって、赤レンガ倉庫の復元された屋根を見下ろせるようにもなるので、単に復元しただけのものより面白いかも。
ちなみに赤レンガ倉庫部分も単に復元するだけでなく、もちろん地震対策などしっかりするとのこと。壁は赤レンガからちょっと隙間を空けてコンクリートの壁を作り、その間を補強材(剤?)で埋めるのだとか。それにしても相当広い建物になりそうですよ。これは2年後のオープンが楽しみだなあ。
かくしてミステリーツアーが終了。「ミステリー」だったかどうかは不明ですが(笑)、歴史や建物の話を面白く聞かせてもらいました。
私は所用で、この後すぐに帰ってしまったのですが、イベント自体は、この後にメインイベントとも言える内田康夫氏の公開インタビューやサイン会があったはずです。それらは見られなかったけど、帰りがけにイベントステージの裏を通ったら、既に内田康夫氏がいらしてましたね。イベント関係者(たぶん)と名刺交換をされていて、「こんな顔の知れた作家でも名刺を持っているんだなぁ」と思ってしまった。確か内田さんは元電通の社員だったし、名刺交換くらい普通なのかもしれませんが、作家さんの名刺ってどんなものなのかちょっと見てみたい(笑)。
この後、この場所は新中央図書館建設が着々と進められるはず。この状態を見られるのもこれが最後と、実際にこの倉庫で働いていた方なんかもいらしていたようです。さて、これが2年後どうなっているか、楽しみにしていましょう。