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「港区文学散歩」

―2007年1月31日訪問時の展示
visit:2007/01/31

みなと図書館の特集コーナーは、1階入口を入って右の壁沿いの棚。今回の特集は「港区文学散歩」。公式ホームページのお知らせには、「さあ、文豪、文士、作家の本と散歩をしよう!」とあるくらいであまり詳しく説明されていませんが、さあどんなものでしょう。

胸に期待を膨らませて行ってみたのですが、これはいい!港区が取り上げられた本がただ並んでいるのかなあと想像していたのですが、港区を「芝」「麻布」「赤坂」「高輪」「芝浦港南」に分けて、本もそれぞれの地域にわけて展示されています。

棚の中で場所を分けて置いているだけじゃなくて、地域ごとにしおりを作ってそれが挟んであるの。特集コーナーの本にしおりを挟むところといえば、品川区の八潮図書館荏原図書館が浮かびますが、あちらはしおりというより紙の切れ端なのに対し、みなと図書館のはパソコンで印刷したのかな、結構素敵なしおり。品川区の図書館もぜひ真似してください(笑)。

それにしても、各エリアの展示本を見比べてみると、場所場所の特徴が出て面白いですよ。

赤坂地域の本は、青山を中心にほんのちょっと前のバブルな小説(?)が目立ちます。田中康夫とか林真理子とか。その一方で、『父の詫び状』『ダンス・ダンス・ダンス』なども。冊数としても、この地域が一番かな。

芝地域は一番旬(?)なのかもしれないけど、『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』も『東京タワー』も貸出中ですもんね。棚には、田山花袋や太宰治の全集の中の1冊が展示してあります。この特集、1冊に何点も収録されている本の場合、港区が描かれた作品のところにしおりを挟んでくれているとのこと。まあ、誰かがしおりをずらしちゃったらそれまでなのですが(笑)。
田山花袋は「蒲団」のところにしおりが挟んであったのですが、これって芝地域って登場してましたっけ?パラパラとめくってみても、牛込や京都といった地名しか目につきませんでした。。

麻布地域は森鴎外「ぢいさんばあさん」や田宮寅彦「絵本」など。高輪地域は泉鏡花「白金之絵図」などが並んでいます。

でね、問題は芝浦港南地区ですよ。少なくとも今日行った時は棚には1冊しかなし。『東京コンフィデンシャル―いままで語られなかった、都市の光と影』という本だったのですが、これはルポかな。小説はないのでしょうか。とにかく他の地域の本の豊富さに比べて、この地域の文学の少なさったら!

う~ん、芝浦港南ね~。四季劇場や竹芝客船ターミナル、芝離宮、レインボーブリッジもこの地域ですよね(訂正:どうも海岸一丁目は芝地区になるらしい。よって、四季劇場・竹芝客船ターミナル・芝離宮は芝浦港南地区には入りませんね)。港南の方に行けばオフィスから倉庫まであるし、ミステリーにも使えそうだけど。。皆さん、何か芝浦港南を舞台にした小説浮かびます?

このコーナーでは利用者の方々にも港区を舞台にした本の紹介を募集しています。芝浦港南地域の本があったら、ぜひ応募してください(あ、募集自体はもちろん芝浦港南に限らずやっています)。何ならこの記事にコメントいただければ、私がみなと図書館に代理紹介してきます(笑)。あ、この特設コーナーは2月14日までやっております。

で、この特集はとてもいいなぁと思ったので、港区を舞台にした本の紹介を入れるべき箱に「この特集はとてもいいので、港区ゆかりのデータベースから見られるようにしてくれ」と書いた紙を入れておきました(笑)。

それのみならず、この特設コーナーの展示本リストを職員さんにお願いしていただいちゃいました。展示本リストって特に用意してなかったようなのですが、これは一時的な特設で終わらせるにはもったいない。もしみなと図書館が今回何を展示したか忘れてしまっても、私がこのリストを持っておきます(笑)。

それにしても、芝浦港南の本、ないですかね~。