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本の宝袋 大募集(2013年版)

―2013年10月16日から11月30日までの企画
visit:2013/11/21
§ 目隠しで「本の宝袋」の中身を募集

図書館でときどき開催される「本の福袋」「お楽しみ袋」などと呼ばれる企画は、私が大好きな図書館企画の一つ。本を1~数冊袋詰めにした状態で貸し出すもので、袋にはそれぞれテーマがあり、それに沿った本が入っているものの、具体的に何が入っているかはわかりません。利用者はテーマをヒントに袋を選び、貸出手続きをした後に袋を開けて中の本を楽しむというわけ。あちこちの図書館で実施されている人気企画で、年末年始の休みにともなって開催されることも多いです。

豊島区立目白図書館でも2012年の年末に「本の宝袋」を実施。その際、貸出して楽しんだ人のアンケートの中に、本の中身を選ぶ側にもなってみたいという声があったのだそうです。そこで、2013年末の「本の宝袋」企画に先立ち、2013年10月16日から11月30日までの期間、「本の宝袋 大募集」と題して福袋の中身を募集しており、私も面白そうだと参加してきました。

§ 縛りが難しくもあり、面白くもある
豊島区立目白図書館 本の宝袋募集用紙 2013年版

中身の募集に際しては、このような用紙を配布しており、期間内に用意されているポストに投稿すればOK。好きなテーマを決めて、お薦め本を3冊、更にお薦めコメントも記入して投稿するようになっています。ただ、本を選ぶ際に縛りがあり、「目白図書館に所蔵している本であること」「予約多数本ではない本」から選ばないといけません。

実際に中身作りに挑戦してみると、この縛りが難しい。でも、それがこちらの本選びの腕を試されているようで面白くもあるんです。自分の知っている本で宝袋の中身を構成しようとしても目白図書館の蔵書ではなかったり、では書棚からテーマに沿った本を見つけようと探すも、いい本がなかったりして、テーマの範囲を広げたりひねったりする必要が出てくる。その試行錯誤が面白いんです。私自身、よさそうなテーマを思い浮かべてもうまく3冊挙げられなかったりして考えに考えた挙句、閉館時刻ぎりぎりにどうにかアイデアをまとめて一案投稿してきました。

一人一案などの条件はなかったので、時間があったらもっと投稿したかったなあ。実際、テーマに合う本を見つけるために棚をじっくり見ていると、他にも面白そうな本が見つかるんですよね。この企画で棚を見ているうちに、私個人の「読みたい本リスト」も何冊か増えてしまったくらい。「本の宝袋」企画は自分からはなかなか手に取らないような本を読むきっかけになるのが面白いですが、「本の宝袋の中身を考える」企画も本と出会うきっかけになりました。

こうやって自分も選ぶ側に回ってみると、この先の本の宝袋企画がますます楽しみ。「どんな本が入っているのかな」は言わば受け身の楽しみですが、「私の作った宝袋を選んでもらえるかな」というのは攻め手の楽しみというか、最後まで残っちゃったらどうしようというドキドキもあり、いつも以上に待ち遠しいです。