世田谷図書館周辺今昔クイズ
visit:2012/04/17
世田谷図書館といえば、北に松陰神社、西に豪徳寺のある、歴史を感じさせる立地の図書館です。そこで、こども読書週間のイベントとして、2012年4月10日から30日まで「世田谷図書館周辺今昔クイズ」を開催しています。
出題の時代範囲は、南北朝時代から平成にいたるまで。世田谷城址公園、世田谷ボロ市、豪徳寺、松陰神社などなど、この辺に住んでいる人にはおなじみのものがクイズになっています。小学生対象なので、大人ならノーヒントで解けるような問題かと思いきや、出題された10問の中にはなかなか難しい問題も含まれています。例えば、下の問題。
世田谷線は、昔は玉川電気鉄道(玉電)と呼ばれていました。大正14年に三軒茶屋から下高井戸まで、電車が走るようになりましたが、この頃にはなかった駅の名前は、次のどれでしょう?
①松陰神社前 ②若林 ③西太子堂
これ、大人でも鉄道に詳しくなければなかなかわからない問題ですよね。世田谷線って駅の間隔が狭いから、どの駅も可能性ありそうだし。どうでしょう、答えを知りたくなりませんか?
そんな問題を小学生が全くの自力で解くのは難しいので、問題用紙にヒントとして、何という本の何ページに答えが書いてあるかを掲載し、それらの本を児童コーナー中央の参考図書の棚の上にまとめて置いています。『鉄道今昔 よみがえる玉電』『ふるさと世田谷を語る』など大人向けの資料もあるので、まだ読めない漢字がたくさんあるお子さんだったら、親御さんなど大人と一緒に挑戦した方がいいかもしれません。小学校高学年なら、ヒントを手掛かりに一人で解けると思います。問題を解いて、世田谷図書館のカウンターに持っていくと、手作り読書ノートをもらえますよ。
また、単に本に書かれていることが問題になっているだけでなく、昔の地図と今の地図を見比べて解く問題もあり、小学生の勉強としてもいい問題だと思います。世田谷図書館で3週間配るだけではもったいない、余計なお世話ながら、周辺の小学校に配ってもいいのではないかと思ってしまいます。ヒントとなる本の団体貸出とセットにして、周辺の小学校を巡回するとか。世田谷区の教育委員会さん、いかがでしょう?
ちなみに、大人としての威厳を見せたいとしたら、「長州藩は今の何県でしょう?」などの大人の知識で解ける問題もあるので、お子さんがわからなかったらそこで知識を披露してください(笑)。
もう一つ、このクイズをいいなと思ったのが、周辺散歩につなげている点。豪徳寺の招き猫に関する問題など、解くだけでなくて自分も豪徳寺の招き猫を1つ欲しくなってきませんか?というか、私が欲しくなりました(笑)。豪徳寺はまだ行ったことないので、近いうちに行ってみよう。
また、クイズのヒントになっている資料の中に、世田谷区が発行している「地域の歴史と四季を歩く 世田谷総合支所地域 健康マップ」が使われています。これは健康のために歩く習慣をつけようというパンフレットで、世田谷地域(桜丘・経堂~下馬・池尻付近)のお薦め散歩ルートが掲載されているもの。区の配布物なので、図書館の中で見るだけでなく、もらうことができます。
世田谷図書館周辺は、いろいろな歴史を感じられるところなので、本で知識を身につけているだけではもったいない。図書館をスタートに散歩するのもいいですよね。本と散歩で歴史を体験しましょう!