移転前の旧・北区立中央図書館
旧・北区立中央図書館は2008年3月31日を最後に移転のための休館に入りました。その後、現在の中央図書館が2008年6月28日に移転開館しました。
以下は、移転前の旧・北区立中央図書館の訪問記です。
移転前の旧・北区立中央図書館 訪問記
北区立中央図書館の最寄り駅は東京メトロ南北線の王子駅ですね。JRの王子駅からはもう少し歩きます。北本通りを神谷方面に行って、歩道橋のある五叉路の大きい交差点を越えてすぐ右に図書館があるのですが、看板が地味だし、建物は奥まったところにあるしで、ちょっと気づきにくいです。何とも謙虚な中央図書館ですね(笑)。
手前に児童室の入口が、その奥に一般用の入口があります。児童室への入口の横には、まあるい窓があって可愛い。ここの児童室は図書館の一般エリアから独立した部屋になっていて、相互に行き来はできないんですね。北区中央図書館の手前にある専用の入口からのみ児童室に入れます。
児童室への入口を入ると、通路に児童書のリサイクル本コーナーがあります。除籍蔵書を1人10冊までもらえますね。その左にあるドアを入ると児童室。入って左にカウンターがあり、右に書架。右側の突き当たりは、靴を脱いで上がれるスペースになっています。
CDも児童向けはこの児童室に置いてあるんですね。ただ、外国語の絵本は児童室でなく、一般エリアの方の2階の外国語図書コーナーに置いてあります。
児童室というのは、赤ちゃん向けの絵本から小学校高学年向けの本まで幅広い本が置いてありますが、絵本がある辺りはぬいぐるみで飾ってある一方、高学年向けの本がある辺りには鳥の模型で少し大人っぽい雰囲気になっていたりして、いろいろ工夫している様子。
一般用の方は地下1階から3階まであります。
1階に新聞・雑誌コーナー、CD、文学や家事関連本に、社会科学など図書分類表の前半の本。
地下1階は、図書館関連の本から歴史・数学などなど、図書分類の前半の本。
2階の書架は、映画・スポーツなど図書分類の後半の本ですね。地域資料や洋書も2階です。
2階の一部と3階に閲覧席が並んでいます。
1階入口入って正面には、一般図書のリサイクル本コーナーがあり、除籍された図書を1人10冊までもらえます。リサイクル本を補充するのは「文学の本と雑誌」と「文学以外の本」と分けて月2回補充しているようですね。
そこを右に曲がると図書館本体の入口です。入口左には女性の像があって、志垣なんたらと読めます。誰だか聞いてみようかと思ったけど、忘れちゃいました。どなたか北区ゆかりの方でしょうか?
そこから左に折り返すような形で一般書架の棚が広がっています。わりと古い資料が多いですね。経営の棚なんかは新しい本が多かったのですが、それ以外はそれほど新しくない本が目立ちました。
文学の棚も、全集などが入り混じっていて中規模図書館程度の量だったので、中央図書館としては少ないかな。ちなみに全集は、文学の著者五十音順の棚の中に入っているものと、全集ばかりの棚に入っているものがあるので、全集をお探しのときには要注意です。
地下に行くには、図書館入口を入ってすぐ右にある階段を使って下ります。階段の壁には、写真がいくつか飾ってありますね。何の説明もなかったのですが、私の曖昧な知識によれば、六義園など周辺の写真ではないかと思うのですが、ちょっと確信持てません。
地下の書架は、椅子もソファが1つあるだけで、棚がずらっと並んでいます。棚と棚の間隔もゆったりしていていいですね。
一方2階へは、入口横の階段だけでなく、1階書架の奥にある階段からも上がれます。この階段を使ってあがると、2階の書架に入る手前に自販機のある休憩コーナーがあります。ここが飲食可のスペースなのですが、テーブルがなくて、椅子が書架へのドアがある方向を向いて並んでいるのですね。なので、そのドアを開けて書架に入ってちょっと右を見ると、皆が自分を見て飲食している、という奇妙な状態になります(笑)。
2階の棚には、一般書架の他に区の広報ビデオや北区で使われている教科書も置いてあります。小中学校の教科書だけでなく、高校の教科書もありました。ビデオは広報ビデオだけで、映画等のビデオはありません。
ビデオとCDの試聴機もありますね。CDは1階にあるのに、試聴機は2階にあるのはちょっと不便ですが、スペースの都合上、仕方ないのかな。
2階の奥にある外国語図書は、英語・中国語・ハングルと揃っています。外国語の絵本も、児童コーナーではなく、この外国語図書コーナーにあります。冊数もわりとありましたよ。
2階にはOA席というパソコン利用が可能な席もありますね。電源もあり。でも、私が行ったときには、パソコンを利用している方はいなかったようで、皆さん読書に使っていました。
閲覧席は、2階の真ん中辺が自由席、2階の奥が中高生不可の一般席、3階が中高生専用と分かれています。ここの窓からは駿台学園が見えるのですが、この中央図書館の北東側にはその他にも小学校から大学まで学校がたくさんあります。試験の時期には混みそうですね。
東京23区の各区の中央館はすごい図書館が取り揃っているせいか、北区の中央図書館は中央館にしては規模が小さい感じがします。北区も充分ご承知のようで、今は新しい中央館を建設しようとしているところですね。
工事はまだ行っていないようですが、蔵書の購入は既に始まっているようで、2006年1月の北区図書館情報誌「ぽけっと21」には、その記事が掲載されています。中央図書館の蔵書のうち、ラベルが灰色のものが新中央図書館用の蔵書なんだとか。
私は2階でこの冊子を読んで、さっそく近くにあったスポーツの棚を見てみたら、あります、あります。ぽつぽつとしかないかと思いきや、少なくともスポーツの棚には結構ありました。新中央図書館は2008年に開館予定なのですが、そのときに中央館1館分の蔵書がある状態にするためには、やはりそれくらいの準備が必要なんでしょうね。
新中央図書館が完成するまでは、まだこの中央図書館に頑張ってもらわねばなりませんね。皆で貸出を利用すれば、スペース不足が少し解消するかも?!