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「ゆっくり暮らす本」

―2009年6月23日からの展示
visit:2009/06/21

東葛西図書館の2階の特集コーナー、2009年6月23日からの特集は『ゆっくり暮らす本』です。と、公式にはそういうことなのですが、実際には6月21日のお昼頃には展示してあったので、21日に先取りしてご覧になった方もたくさんいらっしゃいますよね。私もその一人です。

この特集は、東葛西図書館主催のイベント、「楽しくマクロビオティック! クッキング編」と連動した特集で、このイベントは2009年7月25日に東葛西図書館のお隣の東葛西小学校の家庭科室で行うのだそうです。小学校の家庭科室でお料理教室と講座をするなんて、まさに身近な施設を活かしたイベントでいいですね。2009年7月3日10:00から申し込み受付をするそうなので、ご興味のある方はぜひ。

特集の方は、思想としてのマクロビオティックをさらに広義にとらえて、スローライフ的な本をいろいろと。スローライフ提唱の本や、マクロビオティックの料理本はもちろん、島での生活の本、カメの飼い方の本、ゆっくり長く泳ぐ方法の指南本なども並んでいます。

でも、スローライフってただののんびりした生活ではないですよね。『スローワーク、はじめました。』を読んで思ったけど、ここで"スローワークを実践している人"として紹介されている人達って、のんびり仕事をしている人達ではないですもん。むしろ、スケジュール的には平均的社会人より忙しいかもしれないけど、効率や利益よりも納得の行く仕事をして充実している人達、プライベート時間でのリフレッシュが必要になるような嫌なストレスをためない仕事に就いている人達なんです。生活がスローかどうかというのは、現実的に速いか遅いかではなく、物事との向き合い方の問題なんでしょうね。

容易に市販のもので済ませず、いろいろなものを手作りするのも、スローライフ的と言えますね。私も裁縫ならわりとする方なのですが、『吉原理映さんの小さな手作りとナチュラルインテリア』『吉原理映さんの手作りで楽しむナチュラルインテリア』を見ると、棚や机を作るのみならず、トイレのタンクを隠しちゃったり、可愛く紹介しているけど結構大変そうなDIY本なんです。こういうのを自分で作れてしまう人ってすごいよなあ。

作るといえば、マクロビオティックのレシピ本は、見ているだけでもおいしそうで楽しいし、食べていいもの・悪いものにそれほど厳しくない本も多く、気軽にできそうです。私、前に『全身「からだ革命」』を読んでから(この本を知ったのも、東葛西PRESS「このままでいいの?夏号」だったのですが)、なるべく豆を摂るようにして、肉を減らして、砂糖は甜菜糖、お米は玄米+十六穀、といった食事にしているのですけど、それが通常になっちゃうとそんなに手間でもないんですよね。マクロビオティックのレシピ本を読んで、もっとメニューをバラエティ豊かにしてみたいものです。

スローな文学(?)もいろいろ置いてあって、『誰もいそがない町』はジャンルとしてはエッセイになるのかな。誰もが見ていて、でもほとんどの人は見過ごしてしまうような風景を、じっくり見て空想を膨らませていく文章なんです。スローライフってまさにこういうことなんでしょうね。身の回りのいろいろなことをやり過ごさず、きちんと向きあう感じ。

あと、私も読んだ『こちら葛飾区亀有公園前派出所 小説』も置いてあったんですけど、両津さんは確かにいろんなことにいちいち向き合って本気になるけど、どう考えてもスローな人とは思えない(笑)。両津さんが本当にいたら、周囲はうるさくてたまんないだろうなあ(笑)。ちなみにこの本、人気作家七名がこち亀を題材にそれぞれの小説を書いた本なのですが、どんな形で取り上げるかは自由で、私からは特に京極さんのものがお薦めです。

でも、こんな風にスローライフを薦められても、とにかく毎日忙しくてスローライフなんて絶対無理!って方もいますよね。そんな方にお薦めなのが、『いつも忙しいあなたの人生を変えるdo‐nothing』。ここに書いてあることって、数分間何も考えずにひたすらシャワーを浴びて水を感じてみるとか、コーヒーを入れて数分間コーヒーの香りを味わうことだけに浸るとか、誰にでもできるリフレッシュ方法なんです。逆に言うと現代人は、きちんと味わえば至福の時間になるようなことを、忙しいという口実の元に適当にやり過ごしてしまっているということなんでしょうね。スローライフの種は身近なところにあって、それに気付けるかどうかが精神的に豊かな生活を送れるかどうかの違いなのかも。これらの本を参考に、自分なりのゆっくりした暮らしを作ってみるのはいかがでしょう。