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閉館前の江戸川区立東部コミュニティ図書館

東部コミュニティ図書館は2010年12月22日を最後に閉館しました。その後、「(小規模の)コミュニティ図書館」が「図書館」へ発展するかたちで、現在の東部図書館が2010年12月23日に開館しました。

以下は、閉館前の江戸川区立東部コミュニティ図書館の訪問記です。

閉館前の江戸川区立東部コミュニティ図書館 訪問記

last visit:2009/02/19
§ 図書館の場所

東部コミュニティ図書館は、都営新宿線瑞江駅南口を出て、ロータリーの向こう側へとまっすぐ進んで行った辺りにあります。給水場と瑞江第三中学の道を進んでいくと、東部コミュニティ図書館の入っている東部区民館の看板が見えるので、すぐわかると思います。

§ 図書館内の様子

江戸川区の図書館のうちコミュニティ図書館は、他の図書館よりも少し小さめの「図書室」のような規模の図書館。この東部コミュニティ図書館も東部区民館の1階の東の一画を使った施設です。図書館用の入口を入ると右にカウンター。もう少し進むと、正面から右にかけて一般書架、左に児童コーナーと新聞・雑誌コーナーになっています。

蔵書数が少ないですし、地域図書館という性質からも、書架は小説の比率が高い気がします。000番台(総記)や100番台(哲学)の本は少ないです。書棚の空きスペースも多いですが、そこに本を表紙を見える向き(面陳)で並べていたりして、本が大事にされている感じがします。

また、ここの小説の棚は、著者名の五十音順なので探しやすい。江戸川区立図書館の他の図書館って、著者名の姓の1文字目の50音順に並んでいるのですが、1文字目が同じ人の中では必ずしも50音順ではなく並べているところがあるんです。1文字目が同じ著者の中で、主だった作家さんを五十音を無視して先に並べてるんですね。私個人は、純粋に五十音順になっている方が探しやすいと思うので、東部コミュニティ図書館のこの並びは嬉しいな。

欲を言えば、手芸や料理が書名の五十音順なので、それをジャンル別にしてくれると嬉しい(笑)。料理は料理でひとまとめ、裁縫に関しては、和裁と洋裁と編物は別になっていますが、その他の手芸は「手芸」でひとまとめになっています。

閲覧用机席は、一般書架の窓際に12席並んでいます。長机に3人分ずつ、席同士の間隔は結構キツキツです。知らない人の隣になるより、できれば友達と並びたくなるくらい。公立中学校も近いので、実際に学校帰りに友達と寄る生徒さんも多いかもしれませんね。

カウンターの中にあった掲示によると、東部コミュニティ図書館のブックポストは小さいので、休館日にはあまりブックポストを利用しないでくださいとのこと。図書館を利用していて、まれにブックポストから溢れんばかりに本を無理矢理入れてあるのを見ることがあるのですが、あれでは本も傷むし、雨が降ったりしたら本が濡れてダメになることだってある。図書館の本は住民の資産ですから、これでは利用者にとってもダメージですよね。休館日にしか来れなかったらブックポストを利用するしかないですが、きちんと入る状態であることを確認してから入れたいところです。

実は私も、外から取り出せるくらいまで本の詰まったポストに返却して、誰かがポストから取っていってしまったのか、未返却の手紙をもらったことがあります。本を傷めないためということはもちろん、私のように返したのに未返却扱いされたりしないためにも、埋まっているブックポストに返却しない方がいいですよ。

東部コミュニティ図書館に話を戻しますと、児童コーナーや雑誌コーナーは外の光が入ってくるゆったりした空間で、気持ちがいいです。児童コーナーには小さいながらも1/4円形の読み聞かせコーナーもありますよ。雑誌閲覧用のベンチが児童コーナーの方まで置いてあるので、親御さんが児童コーナーにいる子供を眼の端に入れながら雑誌をめくったりもできるようになっています。

雑誌コーナーの机は、児童用の低い木のテーブルなのですが、これも妙に居心地よくて(笑)。雑誌ラックが小さい分、ほとんどの雑誌の最新号はカウンターで保管していて、雑誌ラックにある雑誌名の書いたカードと引き換えに閲覧できるようになっています。

床や壁、カーテンが淡い緑で、小さいながらも何となく落ち着けるんですよね。調べ物ではなく、読書をしたい図書館。瑞江駅からも近いので、通勤通学帰りにふらっと読書なんていかがでしょうか。