ざ・ちゅうおうぷれす 2007年7月号
visit:2007/08/03
世田谷区立中央図書館では、3,7,11月に図書館だより「ざ・ちゅうおうぷれす」を発行しています。2007年7月号の冒頭の区内施設紹介は東京農業大学図書館。農業関係の蔵書数は日本一なのだそうです。へぇ~、すごいですね。
ですが、この紹介文、東京農業大学パンフレットか何かのような文章になっているのが残念。もっと実際に見て取材してどんなだったかを書いてくれれば、もっと面白い記事になるのに。まあもしかしたら、そういう書きたくなるポイントがなかったのかもしれないけど。次号に期待。
真ん中辺のページには「新社会人の職場デビューを応援します」という、社会人常識・マナーに関する本の紹介。確かにこういう本って、4月に読むより今くらいの時期に読むのがちょうどいいのかもしれませんね。
世の中にはOJTの名の下に研修や教育をしない会社も多いし、社会で通用する人間になりたかったら自分で勉強するしかないもんね。新社会人に限らず勉強しようとする人には、資料のたくさんある図書館というのは本当にありがたいものです。
レファレンス事例のコーナーには
●化粧品メーカー及びブランドの創業当時とその後の変遷について知りたい
●昭和初期、現在の東玉川を鉄道が通っていた。この鉄道について書かれた図書はないだろうか。この路線にあって「諏訪分駅」の名称のいわれも知りたい。
この2つ目のレファレンスの結果、面白いですよ。この鉄道「新奥沢支線」という名の鉄道であることがわかったのですが、この路線約7年という短さで廃線しているのです。
当時のこの辺り、電鉄会社間の競争が激しかったようで、新奥沢支線を擁していた池上電気鉄道はその争いに敗れてしまったんですね。
世田谷区が発行している「世田谷区古地図 昭和4年(1929年)当時」にも新奥沢支線が記されているのが見つかったそうですが、この「ざ・ちゅうおう ぷれす」の文章を借りると
開通して数年後の廃線を思うと地図上の新奥沢支線を示した、短く薄い線は何とも心細く、そして儚い印象でありました。
何だかドラマを感じてしまいますね。。
というわけで、レファレンスの鉄道が「新奥沢支線」だとわかった資料、「回想の東京急行1」を予約してみました(笑)。さすがに江東区立図書館にはなかったので、世田谷区の未訪問図書館の制覇を兼ねて借りられるように予約。さて、他にどんなドラマが発見できるでしょうか。