「あざやかな本」

―2008年4月11日からの展示
visit:2008/04/15

東葛西図書館の特集コーナーは、2階カウンター向かって右。2008年4月11日からの特集は「あざやかな本」です。この時期って、桜に向かっていた心も落ち着いて、桜以外の緑もだんだん色づいてきたと気づく頃ですね。自分も周囲の花々のように鮮やかに咲いてみたいところ。この特集がその手助けになるかな。特集に取り上げられた本には目印としてダイヤモンドのイラストのシールが貼ってあります。

鮮やかな本といえば、色の本。『色のとりせつ』『本当のあなたに出会えるカラーコーディネート術』といった色そのものを説明する本もあれば『四色問題』という数学の本もあります。私の家はタンスと机が黒なのですが、ここにある本を読んでいたらあまりよくないような気になってきた。買い換えるのはお金がかかるし、自分で塗りなおせるかなあ。

色として鮮やかというより、お付き合いに彩りを添えるという意味合いかな、『セレブリティのテーブルマナー』『ちゃんとした手紙とはがきが書ける本』といった本も並んでいます。こういうのはいざと言うときに知らなくて困るんですよね。私もどんなに備えがなくて憂いているか(笑)。年齢的にもおさらいした方がよさそうです。

鮮やかな自然をとらえた写真集も『オーロラ写真集』『空の名前』『宙の名前』などずらり。『虹物語』の中には田んぼに描かれた虹があって、これは5月20日頃から6月第1週しか見られないもので、田んぼの水中に生える微細な糸状のサヤミドロ属の藻の一種が太陽光を屈折することでできるのだそうです。写真で見てもびっくりするけど、この目で見てもびっくりするだろうな。写真の説明によると、油で汚れていると勘違いする人もいるとか。

世界の路地裏100』という写真集は、地中海の島の路地が素敵。白い壁に花が上手に飾られている姿がいいし、通りに椅子を出して編物をしているおばあさんさえ絵の一部。この白い壁は暑さ避けの意味もあるようで、単に景観がいいだけではないそうです。

色をタイトルに織り込んだ小説もあります。『朱色の研究』『オレンジの季節』など。また、レイモンド・カーヴァーの本が数冊あったのですが、読んだことないのでどうして「あざやかな本」なのかがわかりません。読んでないのでわからないなら読めばいいのですが、私は村上春樹の訳文ってダメなんですよね…。ご存知の方、よかったら教えてください。

この特集コーナーで私が一番気に入った本は『日本の商業デザイン―大正・昭和のエポック』。図書館によくある復刻本などもそうなんですが、この時期のデザインはモダンでありながらなんか可愛いんですよね。これを見ていたら才能もないくせに、このサイトの看板イラストを作りたくなってきちゃいました。「東京図書館制覇!」のロゴも、大正モダンみたいなものに変えちゃおうかな(笑)。