「人間を考える」&「東京の現在・過去・未来を横断検索 タイムトリップ-TOKYO」
visit:2007/12/29
大きい特集コーナーがあるのが好きで毎月行っている杉並区立方南図書館、2007年12月の特集は「人間を考える」、そして「東京の現在・過去・未来を横断検索 タイムトリップ-TOKYO」です。
まず小さい特集コーナー「方南図書探偵団!」の方が「東京の現在・過去・未来を横断検索 タイムトリップ-TOKYO」。そう、東京は本当にちょっと時間が経っただけなのにその場所ががらりと変わるもんなあ。この日、方南図書館に行った後、有明の仕事場に行くのに久し振りに新橋からゆりかもめに乗ったのですが、汐留の辺りがちゃんと完成してからここを通るの初めてで、ビルの中を縫うように進んでいく感じがちょっと格好よく思えちゃった。汐留からゆりかもめに乗ったことはつい最近あったけど、私にとって新橋から汐留に近づくのはゆりかもめ開通初期以来。開通してからしばらくはずっと開発中でしたよね。その景色しか頭になかったのですごく新鮮で。
方南図書館の中に設置された「方南図書探偵団!」コーナーは、毎月初めに入れ替えなので、29日なんかに来たら当然のごとく大部分が貸出中です。でも、運よくコーナーにあった『震災復興大東京絵はがき』が素晴らしかった!
前に『東京映画名所図鑑』を読んだとき、銀座が4つの川に囲まれた島だという記述に全くイメージが浮かばなかったのですが、この本の中にはその銀座があるんです。京橋も数寄屋橋も単なる地名ではなく、実際に川が流れて、橋が渡されていた頃。48,49ページの見開きの昭和通りの絵なんかは、まさに「水の都」です。
それとは別に、震災直後と復興後の比較写真を見ていたら、元気が出てきちゃった。年末、年内制覇を目標に、訪問記を書ききれないまま次の図書館を訪問しちゃっていて、訪問→訪問記をUP という流れが完全に崩壊していますが、こんなに崩壊してしまった東京が復興したなら、私も立ち直せるはずって。地道に頑張ろう。
この特集は私にとって大ヒットで、読みたい本リストが4冊追加されてしまいました。いずれも貸出中だったので、そのうち江東区立図書館で借りるとするか。
方南図書館は書架の奥にも大きい特集棚があり、そちらのテーマは「人間を考える」です。おぉ~、これはまた年末に壮大なテーマを持ってきましたね~。
方南図書館の図書館だより「方南Bookステーション」には、「100番台哲学の棚を中心におもしろい本をピックアップしました。爆笑問題・大田光、養老孟司、玄侑宗久、吉本隆明…等々強力な著者が揃っています!!」とありますが、これも当然のごとく、挙げられた著者の本は貸出中で棚にはありません。やっぱり特集コーナーを見に来るのも、なるべく展示入れ替え直後に来ないと。
今日時点での特集棚には、孔子、荘子、老子、サルトル、ニーチェ、カント、ソクラテス、プラトン等々に関する本。『いのちはなぜ大切なのか』『自由とは何か』といった本も展示してあります。実は私、大学受験は社会を倫理政治経済にしたので、この人達の著作のタイトルや有名な言葉などは知っているのですが、実際の著作は読んだことがありません。
たまにはこの手の本を読んでみるかと棚を眺めて目にとまったのが、ショウペンハウエルの『読書について 他二篇』。この本、表紙に著作の中の「読書とは他人にものを考えてもらうことである。1日を多読に費やす勤勉な人間はしだいに自分でものを考える力を失ってゆく。」という文が引用されているのですよ。フィクションを趣味で読む読書ではなく、論文等を想定しての言葉だとは思いますが、どきっとしますね。
ということで、この本を借りることにし、ついでに前から聞いてみようと思っていた、「方南Bookステーション」の私がもらい逃している号、Vol.1~5を入手できないかを職員さんに聞いてみたら、ついに私が東京図書館制覇!の管理人であることが方南図書館の職員さんにバレてしまいました(笑)。年末のお忙しいところ、これまでの展示をデジカメで撮ってプリントアウトしたものなど見せていただいたりして、本当にありがとうございます!これまで時には手厳しいことを書いていたりしてすみません。これも愛のムチと思っていただければ(笑)。
それにしても、これまでの展示のファイルは、見せていただいてとても楽しかったです。Vol6以降は私も全て訪問していたので懐かしくもあり、でも私が目にしたものとは全く同じではなく、たぶん写真の展示は入れ替えたばかりのまだ1冊も貸出中になっていない状態なんですよね。あれを見ていたら、頑張ってなるべく初日に行くようにしようかと思ってしまいました。
その他、いろいろお話も聞かせていただき、嬉しい限り。方南図書探偵団!の紙工作も、いつか復活するのではないかと期待しております。方南図書館は23区立図書館の中で特集棚が一番大きい図書館で、それがゆえにご苦労も多いと思いますが、これからも毎月楽しみに訪問させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします!