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府中市立西府図書館

府中市立西府図書館 訪問記

last visit:2013/06/27

府中市立西府図書館は、西府駅の近くにある図書館。府中市立図書館の中で、鉄道駅から一番近い図書館です。L字形の区画に書架が広がっています。

§ 図書館の場所

西府図書館は、JR南武線の西府駅から徒歩3分の図書館です。この西府駅、大学生時代(20年前)に南武線を使っていた私としては、「いつの間にこんな駅が出来たの?」とびっくりしてしまいました。西府駅は、2009年3月14日に南武線に新しく設置された駅なんですね。西府駅以外にも、昔地上駅だったところが高架化されたりもしていて、時代の流れを感じます。

その西府駅の改札を出て、右の階段or エレベーターを降り、線路に沿って立川方面に折り返す形で歩くと、すぐ右に公園があり、公園の向こう側に西府文化センターの白い建物があります。鉄道駅から3分という近さは、府中市立図書館の中で一番。といっても、片町図書館も分倍河原駅から徒歩3分なのですが、駅側に建物の入口がついているという微妙な差で西府図書館が一番です(笑)。西府図書館は、この西府文化センターの3階にあります。

§ 図書館内の様子

西府文化センターは、昭和47年6月18日に開設された、市内で2番目に古い文化センターなのですが、この建物も西府駅の開業に合わせて改修工事を行ったとのこと(参考文献:『コミュニティ施設の記録』府中市市民生活部市民活動支援課・編)で、他の文化センターより新しく見えます。建物3階に、階段やお手洗いなどの共用部分をコの字で囲むように講堂と図書館があり、コの字の2/3、つまりL字形の区画が図書館エリアとなっています。

L字の直角部分の内側から図書館エリアに入るようになっていて、直角部分にカウンター、入口右側が一般書架、左側が手前から児童コーナー、新聞・雑誌コーナー、中高生コーナー、左側の一番奥に辞典類・地域資料と閲覧席があります。

§ 一般書架

入口から見て右側の一般書架エリアは、手前に並ぶ書棚が小説や文庫・新書、奥にそれ以外の本が並んでいます。一般書架側には机席はなく、椅子が少しあるのみ。「本を読む場所」というよりは「本を選ぶ場所」という雰囲気です。窓側の通路がやや狭いですが、棚に差してある見出しは迫り出し幅が広く、本が探しやすいです。

日本の小説は著者名の五十音順、但し、複数の著者によるアンソロジーは、タイトル名を元に、五十音順の並びに入れられています。例えば、立松和平(タテマツ ワヘイ)が書いたの本の隣に、11人の作家による『堕天使殺人事件』(ダテンシサツジンジケン)という本が並び、その隣に田中光二(タナカ コウジ)が書いた本がある、といった具合になります。外国の小説は、英米文学・ドイツ文学・フランス文学…と地域別に分かれた上で、著者名の五十音順に並んでいます。

家事関連本を見ると、手芸の棚は項目によって細分化されているものの、料理は「お菓子」「飲料」が別になっているだけで、あとは「料理」でまとめて著者の五十音順に並んでいます。最近は、「日本料理」「西洋料理」といった国別分類、「肉料理」「野菜料理」といった材料などで細かく分類している図書館が多く、<今日は●●をつくりたいから、レシピ本が欲しい>というときには著者名で並んでいるより、そのように項目で分類してくれる方が探しやすい。ぜひ、料理の棚にも細かい分類を導入して欲しいです。

一般書架の棚を見ていて、ちょっともやもやしてしまったが、ブックエンドがない段がちらほらある点。棚いっぱいに本が入ってない場合、本を片側に寄せてブックエンドで止めておくと、本がまっすぐ綺麗に並びますが、西府図書館の書棚はブックエンドがないところがあちこちにあり、本が傾いてしまっているのです。棚を見ていると、本を寄せて押さえておきたくなってしまいます(笑)。

§ 児童コーナー

カウンターを中心にして、一般書架と反対側にあるのが児童コーナー。児童向け読み物は、下の方の段は請求記号にYがついている黄色のラベルの本、上の方の段は請求記号にGがついていている緑色のラベルの本、と二層になっていて、それぞれで五十音順に並んでいます。また、児童向け読み物のうち、昔話はオレンジシール、SF推理は青いシール、古典は赤シールをつけて、五十音順の並びとは別にまとめています。

昔話・SF推理・古典の棚の左には漫画もたくさんあり、手塚治虫全集が大半を占めています。漫画が入っている段が全部で7段なのですが、そのうち6.5段が手塚治虫作品という多さ。これ以外には、『はだしのゲン』をはじめとした中沢啓治の作品と長谷川町子全集があるかたちで、漫画家数としては3人になりますが、全集的なものを揃えているので、冊数は充実しています。

絵本の棚は、日本の絵本も外国の絵本も一緒にして、絵を描いた人の五十音順で並んでいます。幼児向け絵本は出版社の五十音順です。絵本の棚は奥行きも各段の高さも少ないので、やや探しにくいです。高くて入りきらない絵本が本の背を上にするかたちで入れられていたり、奥行きが小さい分、棚から手前に本が飛び出してでこぼこしている。あるはずの絵本が棚に見つからない場合、大きい絵本の陰に隠れて見えなくなっている場合もあります。見つからないときは無理に一人で頑張らず、職員さんにも聞いてみましょう。

また、児童コーナーの奥に新聞・雑誌コーナーと中高生コーナーがあり、更に奥が地域資料と辞典類のコーナー。机は中高生コーナーに2席と辞典類のコーナーに16席あります。一般書架を「本を選ぶ場所」と書きましたが、反対側のこちらの一番奥が「本を読む場所」という雰囲気ですね。といっても、全部で机席が18席なので、土日や夏休みなどは、席が埋まっているかもしれません。

§ 西府駅を利用している人はぜひ西府図書館へ

駅から近いことを考えると、通勤通学帰りに利用したいところですが、残念ながら西府図書館の閉館時刻は17時。働いている大人にとって、通勤帰りに利用できないのは残念ですが、返却はポストに入れればいいので、駅に行くついでに返せますよね。それを考えると、土日にまとめて借りて、読んでは返すという使い方をすると便利な図書館というところでしょうか。西府駅をご利用のみなさん、駅近図書館をぜひ活用してくださいね。

府中市立西府図書館 データ

住所東京都府中市西府町1-10 西府文化センター3階 →Google Mapで見る
Tel042-360-8998
開館時間9:00~17:00
定休日第1,3月曜(祝日・振替休日の場合、直後の平日を休館)
祝日
12月29日~1月3日
最寄駅 JR南武線 西府駅から徒歩3分
駐輪場建物の北西側に駐輪場あり
駐車場建物南側に一般用駐車場10台分、障害者用駐車場1台分あり
所蔵資料
図書所蔵数48,717冊(2017/04/01現在、出典『平成29年度 東京都公立図書館調査』)
音声資料
CDカセットレコード
なしなしなし

映像資料
DVDビデオLD
なしなしなし
※ DVD・ビデオは広報DVD・ビデオを除いた市販ビデオ・DVDの有無を表しています
設備
ブックポスト建物北側入口向かって左の壁面にブックポストあり
自動貸出機なし
音声試聴設備なし
映像視聴設備なし
ネット閲覧PCなし
持参PC利用不可
飲食設備等建物1階ロビーと遊戯室入口向かって右に飲料自販機1台ずつあり
その他設備屋外の南の角に喫煙所あり