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「商店街からたどる“なかの”の足跡 PART1」

―2006年9月から2007年2月22日までの展示
visit:2007/01/13

中野区中央図書館では地域資料コーナーで地域の歴史がわかる特集展示を行っています。今回の展示は「商店街からたどる“なかの”の足跡」。私、ここでいう“なかの”は中野区全体を指していると思って来たのですが、中野駅周辺を取り上げた展示でした。これが結構面白くて。

中央図書館とは反対側の中野駅北口にサンモールという商店街がありますよね。この「サンモール」って昭和50年に5万通の応募の中から選ばれた名前なのだそうですが、この名前付けにかけられた賞金がなんと20万円!名前付けの賞金で20万円って今の基準でもかなり高額ですよね。それが昭和50年でですよ。商店街の意気込みが感じられます。

しかも、この「サンモール」という名での応募が18名あったんだそうな。で、高額なだけあって、警察官立会のもとに抽選で選ばれた人に20万円が授与されたそうです。何だかもう大イベントですね。

それと、中野駅って高架というか、北口と南口を行き来するのに線路の下をくぐる形になっていますが、これは地面より高いところに線路を敷いたのではなく、もともとは線路のある高さが土地の高さで、北口と南口を行き来しやすいように駅周辺を掘り下げたんだって。

もともと線路の上に陸橋をかける計画だったのを商店街が働きかけてそのように変更した(陸橋だと車や馬車が商店街の上に埃を撒き散らすことになってしまうから)そうで、しかも駅周辺だけを掘り下げたんじゃ商店街が高台になっちゃうからそちらの方は自分達で掘り下げたとあります。商店街の意気込みは昭和50年やそこらに始まったものではなく、もっと古くから続いていたのだ。

と、ここまで読んで行かないのはもったいないので、図書館を出た後北口まで繰り出していきました。

サンモールは同じ「商店街」といっても、我が地元砂町商店街とは全く雰囲気が違いますよね。図書館が閉まってから行ったから20時過ぎくらいだったんだけど、その時間に砂町商店街に行ったらほとんど閉まってますもん。でも、サンモール&ブロードウェイはまだまだこれからという感じ。

というのも並んでいる店が全然違います。砂町商店街は肉屋、八百屋、果物屋といったお店がたくさん並んでいますが、こちらは洋服屋や靴屋などが並んでいて、サンモールから東に曲がると飲食街って感じでしょうか。

生活密着商店街とはちょっと違うんだけど、図書館の展示にあった「東京人」内の文章「活気のわりに風俗店が少ないのも中野の特色」というのは今も残っているような気がします。ここより活気がないのにここより風俗店が多い街ってあるもんなあ。

線路の反対側なので、中野区中央図書館に行ってしまうと、なかなか北口に寄り道はしないのですが、時間があったらまた寄ってみたい商店街です。