現在の高円寺図書館が2025年4月1日に開館しました。" /> 移転前の旧・杉並区立高円寺図書館の訪問記―東京図書館制覇!
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移転前の旧・杉並区立高円寺図書館

旧・高円寺図書館は2024年12月30日を最後に移転のための休館に入り、その後1階カウンターで窓口業務だけを行っていましたがそれも2025年1月31日で終了しました。その後、現在の高円寺図書館が2025年4月1日に開館しました。

以下は、移転前の旧・杉並区立高円寺図書館の訪問記です。

移転前の旧・杉並区立高円寺図書館 訪問記

last visit:2008/11/26

杉並区立高円寺図書館は、高円寺駅よりも、むしろ東高円寺駅に近い、環七通りから路地を少し入った図書館。2008年3月に改修されてから、バリアフリー面が向上しました。多目的トイレはおしゃれすぎて、トイレに見えないくらいです(笑)。

§ 図書館の場所

高円寺図書館の最寄り駅は、JR高円寺駅ではなく、丸ノ内線の東高円寺。青梅街道を阿佐ヶ谷方面に進み、陸橋下交差点で環七通りと交わったら右折して、しばらく行った光塩女子学院の隣が高円寺図書館です。環七通りに面しているのではなく、脇道を少し下った奥にあるので、探してみてください。

§ 図書館内の様子

高円寺図書館は3階建ての建物ですね。1967年に開館した図書館ですが、バリアフリー対策等の改修を終えて、2008年3月1日にリニューアルオープンしたんです。リニューアル以前は階段を上がった2階の出入口しかなかったのですが、リニューアル後はその階段の真下の1階にも出入口ができました。ブックポストも改修後に1階出入口右に移動したので、改修前から利用している方はご注意を。

1階の入口を入った正面にカウンターがあり、入口左にネット閲覧PCが2台と検索機1台があります。更に左に行ったところが文学などの書架。2階の入口から入ると、正面に新聞・雑誌コーナーと文庫コーナー、入口左にカウンター、更に左に進むと中高生コーナーで、その更に左が児童コーナーです。3階は小説以外の一般書架と行政資料や地域資料がある参考資料室、そして読書室です。

1階と2階にあるカウンターは、どちらでも貸出・返却できますが、予約本は1階のカウンターに取り置きしてあるとのこと。カウンターそばや階段のそばには、スーパーにあるようなカゴがあって、館内で本を持ち歩く際に利用できます。

入口右にはエレベーターがあり、これは改修で新しく設置されたものですね。1階と2階はどちらも入口右にエレベーターがある形で自然なのですが、3階はエレベーターが読書室の奥にあたってしまい、ちょっと不自然(笑)。まあ、後付けで設置されたものだから仕方がないですよね。読書室を利用する方で、集中力を削がれるのを避けたい方は、エレベーターを背にする席を選んだ方がいいかもしれません。

1階の文学の書架には、英語のペーパーバックの棚もあります。杉並区立図書館の外国語図書って、どこもラインナップが似ているのですよね。外国語図書は冊数も少ないので、区立図書館全体でいろんな本を所蔵した方がいいような気もするのですが。。

1階の真ん中辺りには多目的トイレ(車椅子の方なども利用しやすいトイレ)があるのですが、茶系のドアに車椅子などの記号が大きく書かれた結構渋いデザインで、お手洗いに見えません(笑)。まあ、これは見慣れればお手洗いっぽく見えてくるかな。扉には、利用するときには職員に声をかけるようにとの説明があるのですが、なぜでしょう。せっかくのバリアフリー設備なのに、こういう運用はわざわざバリアを作っているように感じてしまいます。

2階は雑誌コーナー、中高生コーナー、児童コーナーが完全に仕切られておらず、何となくつながっていて、中高生コーナーには大きめのテーブルが2つ置いてあるので、どちらかの席がふさがっているときにも気軽に座れそう。開放的でいい感じですね。

3階の書架は中央に椅子があり、周囲に本棚が並んでいます。向かい合った棚の間が少し狭いので、横に隣り合っている棚の側面をくっつけて、その分向かい合ってる棚の間隔を開けてくれるといいなあという気がするのですが、棚の位置はそう簡単に変えることはできないのかな。

書棚を見ると、コンピュータ関連の本がひとまとめに置いてありますね。図書分類でいうと、ExcelやWordの使い方の本は007、HTMLの本は547と別の分類になるのですが、高円寺図書館の書架ではそれらをひとまとめで見られるように、「007 総記-コンピュータ」の隣にいきなり「547 電気工学・電子工学-インターネット等」、「548 電気工学・電子工学-情報工学」「549 電気工学・電子工学-電子工学」ときて、次に「010」と元に戻ります。547から549の本を探している人は注意してくださいね。

改修前にあって、改修によってなくなったものは、1階にあった飲食コーナー。1階に閲覧席が全くなくなってしまったので、小説を読みたい人にはちょっと不便。小さい椅子でいいので、いくつか置いてくれると嬉しいな。

それにしても、今後はおそらくこういったバリアフリー化の改修は増えるでしょうね。建物自体が老朽化していればまるごと移転しちゃったり。耐震性の基準も現在は昔より厳しくなっているので、改修が必要と判断される図書館も多いはず。長期休館が伴うと利用者にはちょっと不便ですが、設備を充実させて誰にとっても利用しやすい図書館がどんどん増えて欲しいですね。

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