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秋の夜長のやみ鍋Book 食材募集のお願い

―2015年9月初め頃から9月30日までの企画
visit:2015/09/09
§ “闇鍋”の書籍バージョンに向けて“食材”募集

読書週間を2ヶ月後に控えた9月初め、江戸川区立松江図書館で、やみ鍋Bookの食材募集に投稿してきました…と書いても、やみ鍋Bookって何?食材ってどういうこと?と思うでしょう。この「やみ鍋Book」は松江図書館が2015年読書週間に予定している企画で、袋詰めにされた本を中身を見ずに借りるものです。袋に書かれたヒントなどを手がかりに選んで、中身は開けたときのお楽しみというわけ。秘密の食材を持ち寄って、暗闇で鍋にして食べる「闇鍋」の書籍バージョンといえばイメージが沸くでしょうか。

この手の企画は「本の福袋」「お楽しみ袋」などの名前で多くの図書館で実施しており、松江図書館でも2015年7月に「何が出るかな?お宝袋!」と題して、児童向けの同種の企画を実施済みです。そのときにも職員さんからのお薦め本だけでなく、松江図書館小学生読書クラブの子どもたちのお薦め本も入っており、今回はそれを一般向けに行うようなかたちです。そのお薦め本募集こそが「食材募集」というわけ。

ちなみに、私はこの食材募集を江戸川区立図書館のtwitter公式アカウントこちらのツイートで知りました。このツイートもそうですが、江戸川区立図書館のtwitter公式アカウントでは、江戸川区立図書館公式サイトには載らない情報もよくつぶやいているので、江戸川区立図書館を利用している方はフォローすることをお勧めします。

§ 図書館の膨大な書棚からのお薦め本選びが楽しい
江戸川区立松江図書館やみ鍋Book投稿用紙

松江図書館に行ってみると、カウンター前の企画展示の場所を使って、投稿用紙の配布をしているほか、企画にちなんでブックリスト本の展示をしています。投稿用紙(写真。Iphoneの影が映りこんでいてすみません)にある説明を読むと、小説でも料理本でも写真集でも絵本でもいいけど、袋に詰めて貸出する企画なので、松江図書館の蔵書にある本限定とのこと。また、特に説明にはありませんが、企画期間中に予約多数状態の本は投稿してもやみ鍋Book企画には使えないでしょう。募集期間は9月30日までで、書名・著者名・ジャンルのほか、おすすめコメントを書く欄も設けられています。

松江図書館の蔵書限定というところに不自由さを感じる人もいるかもしれませんが、やってみるとこれが逆に面白い。書架をさまよいながら、この本とこの本を組み合わせたら面白いかな、似たものだと飽きられるかもしれないからちょっと違う趣向にするか、など考えるのが楽しいのです。考えてみてください、自分が持っている本の中からお薦め本を選んで貸すとしたら、よほど本を持っている人でなければ選択肢となる本自体が限られますよね。その点、図書館には膨大な本があり、昔読んだ本の記憶も総動員してお薦め本選びができるのです。

こうした本の福袋の中身募集企画は、豊島区立目白図書館でも毎年年末に行っていて、私も毎回応募しているのですが、3冊選ばないといけない目白図書館の「本の宝袋大募集」より2冊選べばいい今回のやみ鍋Book食材募集はハードルが低くて応募しやすい。また、選んだ2冊は特に関連がなくてもいい(「何が出るかな?お宝袋!」の袋のヒント一覧を見ればわかるように、1冊目はこんな本、2冊目はこんな本というお薦めの仕方でOK)ので、その点でも気軽に応募できます。

私も本棚を巡っての本選びに夢中になり、2時間かけて4セットのお薦め本を投稿してきました。ちなみに、その4セットは「高校3年生が主人公の本2冊」「飲食店での謎解き本2冊」「芥川賞・直木賞の候補になって落選したけど面白い小説」「珍しい病気・障害と戦った(戦っている)人の自伝」ですので、江戸川区立図書館利用者さんでご興味持ってくださった方がいたら、ぜひ10月27日からの「秋の夜長のやみ鍋Book」で借りてみてください。

図書館っていろんな興味を持った人が老若男女集まる場所で、そうした方々のお薦め本を集めればとても大きな集合知になると思います。自分がお薦めした本が見知らぬ誰かに読んでもらえるというのも、想像が膨らみます。図書館職員さんだけでなく、松江図書館利用者皆で作る「やみ鍋Book食材募集」をぜひ楽しんでください。