東葛西図書館
江戸川区立東葛西図書館 訪問記
江戸川区立東葛西図書館は、江戸川区の中で一番南にある図書館。実は、23区内で初めてICタグによる自動貸出機が設置された図書館です。特集コーナーが、大人向け・児童向け・ミニ特集などなど、いろいろあります。
東葛西図書館は最寄り駅の東西線葛西駅からでも歩いて20分ほど。葛西駅を出たら、東西線と交差している環七を南(葛西臨海公園方面)へ進み、「中葛西八丁目」交差点で左折して、新田仲町通りを進みます。「中葛西八丁目」交差点から700mほど進んだところで、右に畑が出てくるので、その畑の先で右折します。少し行ったところで左に公園が現れ、その先にある建物が東葛西図書館が入っている東葛西コミュニティ会館です。
バスで行く場合は、「葛西22 一之江駅前行き」に乗って「仲町東組」停留所で降りると、そこがちょうど上に書いた道順の「右に畑が出てくる」ところです。ただ、こちらは1時間に2~3本しかないんです。もう一つ、葛西駅から「葛西21 葛西臨海公園駅前行き(または、コーシャハイム南葛西行き)」に乗って、「東葛西8丁目」停留所で降りるルートもあり、こちらは1時間に3~9本ほど通っています。ここで降りた場合は、来た道をそのまま進行方向に向かって歩き、最初の横断歩道で反対側の歩道に渡って、そのまま路地の中へ入ります。路地の最初の角で左折して、しばらく進むと右側に公園が現れ、その先が東葛西コミュニティ会館です。
もう一つ、公式とは言えないルートとしては、近くにあるイトーヨーカドー葛西店の無料お買物バスに乗る手もあります(笑)。葛西駅を南側に出てバスロータリーを越えた左側の歩道にマクドナルドがあり、その前付近に葛西駅とイトーヨーカドー葛西店を結ぶ無料バスの停留所があります。都営バスを貸切にして無料お買物バスにしているので、普通の都営バスと間違えないようにご注意ください。これに乗ってくる場合は、せっかくなのでイトーヨーカドーで何か買ってくださいね。イトーヨーカドー正面入口を背にして立つと、前方右寄りに東葛西小学校の建物が見えまして、その右隣が東葛西コミュニティ会館です。
東葛西コミュニティ会館の1,2階が東葛西図書館になっています。1階が児童コーナー、CD・DVD、新聞・雑誌コーナー、2階が一般書架です。カウンターは1階にも2階にもあり、どちらでも貸出・返却できます。
2階は、図書館エリアと図書館以外のエリアが、完全に仕切られていますが、1階は大人の肩ぐらいの塀で仕切られているだけ。東葛西コミュニティセンターの受付も1階にあるので、塀のそばの新聞・雑誌コーナーは、音や声が少し気になるかもしれません。ただ、お稽古ごとを終えた子供たちが、指導者っぽい大人にしっかり挨拶して帰る様子などは、聞こえてきても気持ちがいいです。
1階の北側が児童コーナー。1階全体の半分以上を占めています。窓際の、靴を脱いで上がれるコーナーからは、隣の公園も見えますね。おはなし会の際には、カーテンをひいて外と中を仕切りますが、そのカーテンの柄が万国旗。2010年3月号のひよこだより(東葛西図書館の児童向け広報誌)によると、職員さんが「小さな部屋だけど、広い世界を想像して楽しんでもらえるように」との気持ちも込めて選んだそうです。
児童コーナーの書棚は、公園に近い棚が絵本などの対象年齢が低い本、新聞・雑誌コーナーに近い側が対象年齢の高い本、という並びになっています。赤ちゃん向けの本のそばには、育児に関する本(請求記号 NE)もあります。「NE」に分類されている本のうち、にわとりマークが貼ってあるのが離乳食や子どもの病気など育児に関する大人向けの本、ひよこマークが貼ってあるのが赤ちゃん用の絵本。一般書架の中にも育児(599)の本があるので、両方の棚を見比べてみたのですが、一般書架の「育児 599」にある資料のうち、比較的薄くて読みやすい本を、児童コーナーの「育児に関する本 NE」に持ってきたような感じです。育児に関するいろんな本が見たい場合は、両方の育児コーナーを見てみてください。
絵本は絵者名の頭文字1文字で分類されています。但し、「かがくのとも」などのシリーズ物や「ディズニー」「のりもの」といったジャンルに該当する絵本は、シリーズ・ジャンル名の頭文字1文字を取って分類されています。同じ頭文字の中の並び順は、日本の主要な絵者、シリーズ物、外国の主要な絵者、日本のその他の絵者、外国のその他の絵者、という並びで、少々複雑です。探している絵本が見つからなかったら、遠慮なく職員さんに聞きましょう。
ちなみに、「日本のその他の絵者」の冊数が多い頭文字、例えば「イ」の「日本のその他の絵者」は、「石ではじまる日本の作家」「一・市ではじまる日本の作家」といった具合に、漢字の頭文字で分類されています。漢字による分類といえば、今はなき旧松江図書館を思い出してしまいます。旧松江図書館は、一般書架の日本の小説を作家名の漢字の頭文字で分類するという、後にも先にも旧松江図書館でしか見たことがない分類をしていました(現在の松江図書館は著者名の五十音順)。江戸川区立図書館は漢字分類のDNAを持っているのでしょうか(笑)?
絵本やちしきの本など児童コーナーの棚全体において棚見出しが大きくて探しやすいです。この棚見出し、素材が面白くて、ソフトクリアケースに見出し内容を印刷した紙を挟んで作られている、つまり、見出しを曲げることができるんです。
絵本のサイズはそれぞればらばらなので、絵本の棚は他の棚のようにぴしっと本が揃わず、手前側にでこぼこ飛び出してしまいます。だから、絵本の棚見出しはそんな棚の中でも目立つような大きいものがいいわけですが、見出しが大きいと死角も増える。絵本は薄いので、たくさんの絵本を出版している著名な作家でも、書棚で占める幅としては狭くなることもある。それが大きな見出しに挟まれてしまうと、見出しのせいで絵本のタイトルが見えなくなってしまいます。
そこにアイデアを加えたのが、東葛西図書館の棚見出し。使っているクリアケースは、固いタイプではなく、ぐにゃぐにゃと曲がる柔らかいタイプのもので、普通に棚にささっている分にはまっすぐになっている。でも、見出しのせいで死角になっているところを見たいときには、棚見出しを手でぐにゃっと曲げられるんです。ちょっとしたことなんですけど、これがなかなか便利。ソフトクリアケースのちょうどいい固さを活用したアイデアですね。
児童コーナーカウンターの脇には、「どくしょのきろく」用のスタンプがあります。「どくしょのきろく」は、図書館の本を読み終わったときにスタンプを押せる、児童向けのスタンプカードで、江戸川区立図書館のほぼ全て館に置いてあると思う(コミュニティ図書館は置いていないかも)のですが、スタンプは各館で異なるものを用意しているみたいなんです。東葛西図書館だけでもいろんなスタンプがあるので、読書が好きな子どもは、ぜひスタンプを集めてくださいね。
読書をはじめたばかりで、どの本を選べばいいかわからないお子さんには、図書館のラベルが本選びのヒントをくれますよ。児童コーナーにある読みものの本のうち、読み物をはじめたばかりの子にちょうどいい本には、本の背にクローバーマークがついた緑色のラベルが貼られているのです。書棚の中から、クローバーマークのついている本を手に取ってみて、面白そうだったらさっそく借りてみましょう!
漫画は、児童コーナーの中でCD・DVDコーナーに近いところにある棚に少しだけあります。コミックスではなく、『はだしのゲン』や、くもんのまんが古典文学館シリーズ、プロジェクトXの漫画版など。子どもが文章で読むにはちょっと難しいこれらの本を、漫画で楽しむのもいいですね。
視聴覚資料としては、CDとDVDを所蔵しています。CDもDVDも、ダミーケースを棚に並べて貸出中のものには「貸出中」の札をつけた状態でダミーケースを棚に残す仕組みで、図書館の棚を見れば貸出中のものを含めて何を所蔵しているのかわかるようになっています。CD棚を見ると、オムニバスの音楽CDや落語の全集が充実していています。
CD棚の脇には、江戸川区内の総合文化センター・タワーホール船堀・篠崎文化プラザで近く行われるコンサート等のチラシと、関連するCDを置いています。CDは東葛西図書館の所蔵物なので貸出可能。コンサート・公演のチケットを買う場合は、東葛西コミュニティ会館の窓口でチケットの受取もできますよ。気になる公演があったら、まずは関連CDを聴いてみて行くかどうか決めるというのもいいですね。
新聞・雑誌コーナーは、1階の図書館エリアの一番南の一画です。ジャンルごとに置かれた雑誌の最新号の配架場所を示す看板が、汽車の客車で描かれていて可愛いですね。新聞・雑誌コーナーの閲覧机は、4席しかありませんが、1人分が広いので助かります。私は雑誌を読みながらメモすることが多いのですが、これくらいのスペースがあると雑誌も手帳も広げやすいし、新聞を読むのも楽です。
2階へあがる階段手前右には、新聞を購読していると一緒に挟まれてくるタブロイド版の情報誌、過去3ヶ月分がファイリングされています。『セセンタ』『定年時代』『東京リビング』『S.MAP』『東都よみうり』『日経インテレッセ』『THE NIKKEI MAGAZINE』『月刊はいからエスト』『マリオン・ライフ』と揃っているので、かなりの情報量。自分で定期購読しているものについては、実のところ、「こういう付録は要らないから、購読料を安くして欲しい」と思っているのですが(笑)、まとめて読むとたまに面白い記事もあるんですよね。
2階の一般書架は、全体的に棚と棚の間も広く、ゆったりしています。乳母車をひいている方も余裕で書棚の間を行き来しています。書棚が多くて収納可能数に余裕があるせいか、図書館でよくある「背の高い本をまとめて一番下の段に置く」という方法は取らずに、一番高い本の高さに合わせて各段の高さを調整しています。
日本の小説は、著者名の五十音順。但し、複数作家による作品集は、著者名ではなくタイトルの頭文字で分類され、頭文字分類の末尾に配架されています。つまり、小説の「ア」の棚に行くと、まず、著者名が「ア」で始まる小説が著者名の五十音順に並び、その次に、書名が「ア」で始まる複数作家の作品集が並ぶという方式です。外国の小説は、「英米文学」「ドイツ文学」のように国・地域別に分類したうえで、著者姓名の五十音順に並んでいます。
棚を見ていて感じるのは、分類の細かさ。例えば、料理の棚は「居酒屋・つまみ」「イタリアン」「カクテル」「子ども・食育」「コーヒー」「ジュース」「すし」「節約」「だし・たれ・ソース」「茶(日本茶・紅茶・中国茶ほか)」「厨房具・食器」「漬けもの」「鍋もの」「パン」「フレンチ」「べんとう」「マクロビオティック」「マナー」「豆・豆腐・味噌」「めん類」「もてなし料理」「洋菓子」「和菓子」「和食」といった具合。
内科の棚も、「アルコール依存症」「アレルギー・アトピー・花粉症」「胃・腸・消火器全般」「インフルエンザ」「うつ」「介護・高齢者医療」「肝臓病(肝炎・肝硬変・肝臓癌)」「血糖値・血液」「高血圧」「高脂血症・コレステロール・中性脂肪」「骨粗鬆症」「小児科」…、とキリがないのでこの辺にしておきますが(笑)、30個の分類がありました。
上の2例をみて、気がついた方もいると思いますが、見出しはジャンル名の五十音順で並んでいます。こうした具体的な名前での分類は、家事関連、医学のほか、経済や法律の棚でも導入しています。医学の棚は、内科(493)の中でジャンル名の五十音順、外科(494)の中でジャンル名の五十音順…となっているのですが、その病気が何科の病気にあたるのかさえわからないときもありますよね。そんなときには、医学の棚の側面を見てください。490から499までの医学全てをひとまとめにして、見出しにしているジャンル名の五十音順に一覧表にしたものが貼られています。
また、書棚のところどころで、関連ジャンルの棚の場所の紹介をしてくれています。例えば、「781 体操・遊戯・ ストレッチ」の棚に「ヨガは498 ヨにあります」、料理本(596)の棚に「食事療法の本は493にあります」といった具合。関連ジャンルでも図書館の分類だと別になってしまうものがあるので、こうしたヒントも見て、探している本を見つけてくださいね。
また、東葛西図書館は、館内のあちこちに特集コーナーがあるんです。児童向けは、1階の児童コーナーカウンターと一般カウンターの中間付近にある特集コーナー、一般向けは2階カウンター向かって右の大きな特集コーナーのほか、図書館アリア内の2階への階段を上がった右にミニ特集コーナーもあります。大きな特集コーナーでは一つのテーマで幅広く本を集める一方、ミニ特集コーナーはこれぞという本を選んで展示しています。どちらも見てみてくださいね。
東葛西図書館には、1階に1台、2階に3台のICタグ式自動貸出機があります。今では多くの図書館で導入されているICタグ式自動貸出機ですが、東京23区でICタグ式自動貸出機を一番最初に導入したのはこの東葛西図書館。2005年9月の開館当初から導入しています。
2階にある3台のうち1台は検索機と自動貸出機の併用機で、メインメニューから検索するか貸出しするかを選ぶようになっているのですが、そのメインメニューには東葛西図書館のキャラクターである、ひがぴー・ひがろう・ここりん・ひがすけが顔を揃えています。ちなみに、女の子ひよこ=ひがぴー、男の子ひよこ=ひがろう、雌鶏=ここりん、雄鶏=ひがすけです。
東葛西図書館は、開館当初から「東葛西PRESS」という図書館だよりを発行していて、「図書館からの利用者への告知」というよりは、本を読む楽しみを有志が好きに書いているような発行物で、読み物としてとても面白かったんです。実は私も第8号で登場しています(笑)。この訪問記の下の江戸川区立東葛西図書館 特集・行事・図書館だより感想記で内容を紹介しているので、興味のある方はぜひ読んでくださいませ。
で、その「東葛西PRESS」ですが、東葛西図書館が2010年4月を境に、江戸川区による運営から指定管理へと変わったことによって、「東葛西PRESS」も終わってしまったんですね。残念に思っていたところ、2011年から「東葛西PRESS NEO」が発行されるようになりました!また、東葛西図書館だけで発行する「東葛西PRESS NEO」以外にも、東葛西図書館・葛西図書館・西葛西図書館・清新町コミュニティ図書館の合同図書館だより「ことのは」も発行しています。
このほかにも、児童向け図書館だよりとして「ひよこだより」も発行していますし、中高生向けに江戸川区立図書館共通で配布している「ぐるぐるぐる」もあります。東葛西図書館に来て、これらの図書館だよりをもらっていなかったら、もぐりです(笑)!東葛西図書館に来たら、カウンター付近などをチェックして、数ある図書館だよりをぜひ手に取ってみてくださいね。
江戸川区立東葛西図書館 特集・行事・図書館だより感想記
「新社会人」
東葛西PRESS 春の大感謝特大号『ALL THAT THE 東葛西図書館』
東葛西図書館の図書館だより「東葛西PRESS」の第15号。たぶん、これが最終号です。
東葛西PRESS あなた変わりはないですか~北のやどかり号「新書(SHINSHO)でGO!&東葛西イベントクロニクル」
東葛西図書館の図書館だより「東葛西PRESS」の第14号。今回もフルカラーです。
東葛西PRESS あたしのあしたと秋の空号「いっさいがっさいひがしかさいCD編 & 楽しくマクロビオティック!~クッキング編 講習会体験レポート」
東葛西図書館の図書館だより「東葛西PRESS」の第13号。今回は何とフルカラー印刷、気合入ってますね。
「ゆっくり暮らす本」
東葛西PRESS 夏の想い出はきっと蚊帳の外号「<ひよこだより>とコラボ いつも何度でも、の本&荒井良二さんワークショップ顛末記」
東葛西図書館の図書館だより「東葛西PRESS」の第12号。私もまたまた懲りずに寄稿させていただきました。
「はじめ男ありけり、の本」
東葛西PRESS 終わらない冬はない号「時代小説が好きなんだってば!」
東葛西図書館の図書館だより「東葛西PRESS」の第11号。私も「黒ヤギさんたら読まずに食べた!」コーナーで登場させていただきました。
「このタイトルがすごいっ!」
「エコ」
東葛西PRESS 秋深し隣は何もしないヒト号「私の好きなものをご紹介します」
東葛西図書館の図書館だより「東葛西PRESS」の第10号。児童向け図書館便り「ひよこだより」でおなじみの「ひがぴー」が、こちらにも登場しています。
「ビューティフル装丁」
「青い本」
東葛西PRESS このままでいいの?夏号「気になるあの人」
東葛西図書館の図書館だより「東葛西PRESS」の第9号。懲りずにちょこっとご協力させていただきました。
「ありがたい本」
「あざやかな本」
東葛西PRESS 歩道橋からの夕焼け号 「キャッチャー・イン・ザ・ヒガシカサイライブラリー」
東葛西図書館の図書館だより「東葛西PRESS」の第8号。何と私Takeniが登場しています。
「さくら寄席」
東葛西図書館主催の落語イベント「さくら寄席」に行ってきました。
「まめ・マメ・豆の本」
東葛西PRESS 冬の星だけが知っている号 「こだわり雑誌ステーション&チャレンジ・ザ・ドリーム」
東葛西図書館の図書館だより「東葛西PRESS」の第7号。雑誌と中学生の職場体験の特集です。
「おめでたい本」
「Re:ヨミガエル本」
東葛西PRESS 活字大盛り膨満感号「最強の特集本をさがせ!座談会」
東葛西図書館の図書館だより「東葛西PRESS」の第6号。これまでの特集テーマの中で最強のものを選びました。
「秋だから、眠れる(本の)森へ」
「擬態ワールドへようこそ」

2012年4月5日訪問時に図書館エリア内階段を上がった先で展示されているミニ特集「新社会人」の記事です。