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たかなわミュージックライブラリー 第7回「ジャス・アトラス~ブルーノート早わかり」

―2013年11月20日のイベント
visit:2013/11/20
§ ブルー・ノート特集のCDコンサート

港区立高輪図書館で開催されているCDコンサート“たかなわミュージックライブラリ”は、音楽好きの高輪図書館館長さんと音楽に詳しい図書館員・梅澤さんによるトークも楽しめる音楽資料関連イベントです。2012年4月の第1回をスタートに3ヶ月に1度のペースで開催されているたかなわミュージックライブラリもこれが第7回。ラッキーセブンとなる今回のテーマは「ジャス・アトラス~ブルーノート早わかり」、ジャズのレーベルであるブルー・ノート特集です。

数あるブルーノート・レーベルの曲の中で何をかけようか、職員さんもさぞ悩んだと思いますが、CDコンサートの構成は以下の通り。

曲名アーティスト
1モーニンアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ
2ブギ・ウギ・ストンプアルバート・アモンズ
3黒いオルフェデクスター・ゴードン
4クール・ストラッティンソニー・クラーク
5ブルー・トレインジョン・コルトレーン
6フィール・ライク・メイキン・ラヴマリーナ・ショウ
7スイート・ラヴ・オブ・マインジャッキー・マクリーン
8カンタローブ・アイランドハービー・ハンコック

配布されたプレイリストは上記の通りでしたが、このほかにも開始前のアイドリングタイムで、タモリのトランペット演奏が入っているThe Squareの「Sunshine,Sunshine」を流してくれたり、ブルーノート創設者のアルフレッド・ライオンがブルーノート第1号レコード「ブギ・ウギ・ストンプ」を作るきっかけとなった黒人音楽コンサート「フロム・スピリチュアル・トゥ・スウィング」の生音源、イベント締めくくりにはノラ・ジョーンズ「Don't Know Why」など、関連曲もいろいろ流してくれて、サービス満点の内容でした。

館長さんからは、今年の夏に行われたという「ブルーノート総選挙」に関する熱いトークも(笑)。来年2014年がブルーノート創立75周年ということで、2013年6月から7月にかけて「アルバム編」の総選挙、8月から9月にかけて「ヒット曲編」の総選挙をしたそうなのですが、一般応募が1000人未満という数字の少なさが哀愁をそそります(笑)。あちらは1人複数票OKとはいえ、某アイドルグループ総選挙で圏外になってしまった人1人の得票にも満たない…。

館長さんは「黒いオルフェ」が好きで、総選挙でもこの曲に投票したものの、それほど上位には上がらないかと思っていたら、結果は6位でびっくりしたそうです。総選挙の結果は、「ブルーノート総選挙」ページで見ることができ、この結果を受けたアルバムを発売するそうです。ジャズ初心者は、総選挙で上位にあがった曲から聞いてみるというのもいいですね。

個人的には、ブルーノートレーベルの成り立ちや、該当する曲を聴かせてもらったものの、ブルーノートとは何ぞやという全体像が見えてこなかった気もします。でも考えてみれば、ブルーノートとは何ぞやというのは、プロの音楽評論家に解説してもらっても難しいテーマなのかも。過去のレーベルではなく、現在も続いているレーベルですし。人の数だけ解釈があるというのは曲も本も同じで、それを探すことが読書や音楽鑑賞の楽しみでもありますね。

こんなかたちで、音楽好きのトークと音楽そのものを楽しめるイベント「たかなわミュージックライブラリ」。次回の予定は、2014年2月19日18時からで、テーマは「大歌謡~昭和ソングライターズ」だそうです。今回の来場者アンケートには、次回のたかなわミュージックライブラリでかけてほしい歌謡曲を挙げる設問もあったので、今回参加した人の好きな曲がかかるかも。次回も楽しみにしています。