「わたしのとっておきの@シブヤ」
visit:2011/10/27
こもれび大和田図書館はtwitterアカウントで、本の紹介やイベント・特集コーナーに関するつぶやきを発信しており、私もフォローしています(注:現在はアカウントを終了)。2011(平成23)年10月22日のつぶやきで、渋谷が舞台の小説や渋谷に関する書籍を展示する「わたしのとっておきの@シブヤ」を開催しているというのを読み、面白そうだと思って行ってみました。
行ってみてびっくりしたのが、展示コーナーの大きさ。こもれび大和田図書館は、書棚1列の幅が私の目測で3m程度なんですけど、その1面全てを使って「わたしのとっておきの@シブヤ」展示をしていたんです。見やすさ、取り出しやすさを考慮して下段の方は使っていませんが、大きな書棚を贅沢に使った展示コーナー。こもれび大和田図書館は2010(平成22)年11月21日の開館から1年も経っていなくてまだまだ書棚に余裕がある、それをうまく使った展示コーナーですね。
展示本を見ると、渋谷を中心に原宿、恵比寿、表参道、代官山などが舞台となっている本、街の文化の本、街の姿をとらえた写真集などいろいろ。渋谷というと一般的に真っ先に浮かぶのは“遊ぶ街”というイメージだと思うのですが、『渋谷ではたらく社長の告白』や恵比寿ビールを取り上げた『エビス本』という本もあったりして、働く街、製造する町でもある(あった)んですよね。
渋谷が舞台になった小説のうちのいくつかは、街でのワンシーンの引用と、それが具体的にどの辺りなのかを地図で示してくれています。吉本ばなな『ハチ公の最後の恋人』のハチ公の場所は、こもれび大和田図書館を利用している人で知らない人はさすがにいないでしょうが、奥田英朗『空中ブランコ』で登場人物が落書きした歩道橋の場所や、吉田修一『パレード』、樋口有介『枯葉色グッドバイ』などなど。小説を読んだ後に、舞台となった場所に行って、頭の中でストーリーを辿るのも楽しいですよね。
渋谷ではないのですが、私、『地図男』に出てくる、江東区塩浜の歩道にある東京23区の区章を集めたパネルというのを見てみたいのですが、未だに場所がわからなくて。塩浜は自転車通勤経路だったので、通った回数は数十回という単位ではなく、数百回という単位なんですけど…。場所をご存知の方がいらっしゃったら、教えていただけると嬉しいです。
また、渋谷くらい移り変わりの激しい街だと、写真集もちょっと時が経っただけで“懐かしい風景”になってしまっています。四十代の小泉今日子が原宿を歩いて撮った写真とともに、十代の頃の思い出を綴ったエッセイをまとめた『原宿百景』は、小泉今日子の個人的回想を通じて、原宿・渋谷の街の移り変わりも垣間見えます(といっても、やはり中心となっているのは、街よりも小泉今日子ですが)。でもホント、街って、写真で見たとか、旅行で訪れたとかではなく、そこで過ごして何かが起きて何かを感じてという経験があるかどうかで、思い入れが全然違いますよね。
ちなみに、渋谷に関連する本を集めたこの展示、こもれび大和田図書館のツイートから察するに、今回の展示のために短期間でラインナップしたものではなく、前から少しずつ集めていたのを、こんなに大きな展示に育てたという様子。図書館って、単に本をたくさん所蔵しているだけでなく、テーマに沿ったブックリストを作ってくれるところでもあるんですよね。渋谷が登場する小説を読んでみたいときに利用するのもいいし、そうした小説を見つけたときに、こもれび大和田図書館さんに報告すれば、ブックリストに加えてくれるかも。
現に、この「わたしのとっておきの@シブヤ」コーナーでも、投稿用紙とポストを設置しています。これは、あなたのお気に入りの『渋谷』を教えてくださいということなので、本の紹介でなくてもいいのですが、展示に使われている投稿を見ると本にからめて思いを綴っている人もいるし、本好きとしては本にからめた投稿をしたいという気もありますよね。私もとりあえず投稿用紙をもらってきて、本の紹介とからめた投稿をしようと思っているのですが、凝った投稿をしたいと思いすぎて、なかなかいい案が浮かばないという状態(笑)。展示期間がいつまでかわからないけど、近いうちに投稿したいと思います。皆さんもぜひ、お気に入りの渋谷を投稿して、展示に参加しましょう!