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品川区立大井図書館

品川区立大井図書館 訪問記

last visit:2012/07/18

品川区立大井図書館は、大井町駅・大森駅・西大井駅・立会川駅のちょうど真ん中あたりにある図書館です。区の児童・中高生向けの施設と併設なので、子どもの利用が多いです。

§ 図書館からの道のり

大井図書館は、京浜東北線の大井町駅と大森駅を結んだ線と、横須賀線西大井駅と京急本線立会川駅を結んだ線が交差するあたりにあります。こう書くといろんな駅から行けるアクセスのいい図書館のようですが、実は4駅のうち一番近い立会川駅からも1kmあります。

立会川駅から行く場合は、改札前の階段を下りて右へ進みます。すると、すぐに第一京浜が通ってるので第一京浜を左折、150mほど進んだ「南大井一丁目」交差点で右折、そこからはひたすら真っ直ぐ、京浜東北線の下を通るトンネルをくぐって更に道なりに進んで、「南大井一丁目」交差点から750mほどのところで道の左側に大井警察署が現れるので、警察署の先の小さい路地へと左折、100mほど歩いた道の右側に大井図書館が現れます。

§ 図書館内の様子

大井図書館は滝王子児童センター・ティーンズプラザ滝王子との併設施設です。上に書いた道のりでいくと建物の東側に着くのですが、そちらが大井図書館の入口で、建物の西側に行くと滝王子児童センター・ティーンズプラザ滝王子の入口があるというかたち。建物の北側には公園もあり、図書館も児童の利用が多いです。

図書館の中の配置は、ちょうど真ん中にカウンターがあり、右半分が児童コーナー、左半分が一般書架というかたち。ただ、左手前は2階の事務室への階段やお手洗いなどの設備があるので、一般書架よりも児童コーナーの方が面積が小さいです。新聞・雑誌はカウンターの裏手左側にあたる位置にあり、一般書架の書棚の並びの真ん中にはCDやDVDがあります。カウンター手前には、検索機のほかにネット接続パソコンも3台並んでいます。

§ 一般書架

一般書架エリアは、手前の壁から一番奥の壁まで棚がずらっと並んでいます。閲覧机は手前左に16席あるだけ。新聞・雑誌コーナーも棚と座席の間隔が狭く、ずらっと書棚が詰まっている空間です。

日本人の書いた読みものは、小説も随筆も一緒にして、著者姓名の五十音順に並んでいます。但し、アンソロジーなど複数の著者による小説・随筆は、タイトル名をとって五十音順の並びに入っています。例えば、原田宗典(ハラダ ムネノリ)が書いたの本の隣に、6人の作家による『パリよ、こんにちは』という本が並び、その隣に春江一也(ハルエ カズヤ)が書いた本がある、といった具合になります。外国人の書いた小説は、「東洋文学」「英米文学」「ドイツ文学」等の国・地域別に分類された上で、著者姓名の五十音順に並んでいます。

事典類は、語学の辞典・文学に関する事典とそれ以外の事典が違う場所に置かれているので、利用する人はご注意を。語学の辞典と文学に関する事典は、入口から見て手前右の閲覧机が並ぶあたりに、その他の事典は、雑誌コーナーの奥の壁沿いに並んでいます。

一般書架の奥にある地域資料の棚を見ると、品川区や東京に関する資料のほか、大田区に関する資料も結構あるんですよね。確かに大井図書館は品川区と大田区の境に近い図書館ですが、更に大田区に近い南大井図書館には、それほど大田区の資料はなかったので、区をまたいで周辺地域の歴史などを知りたい人は、南大井図書館より大井図書館の方がいいかも。ただもちろん、品川区の中央館である品川図書館は大井図書館より更に多く地域資料が充実しているので、行けるようなら品川図書館が一番お薦めです。

また、隠れた名所(?)として触れておきたいのが、一般書架の窓から見える南側の中庭。利用者は入れないことになっているのですが、飛石も敷かれているし、植物の前には植物の説明書きなどもあるので、元々は中に人が入ることを想定して造っているはずなんですよね。造りっぱなしではなく、きちんと手入れもしているようなのに、入れないのはもったいない。大井図書館さん、せっかくだから開放しましょう!まあ、今でも窓から眺めることはできるので、字を追うのに目が疲れたときなどは、ぜひ中庭の眺めを楽しんでください。

§ 児童コーナー

児童コーナーは、奥に大きな靴脱ぎスペース「みどりのコーナー」があったり、北側の窓が公園に隣接していることもあって、広くて開放的な印象を受けます。以前は、建物北側(建物正面からみて左)の公園から出入りできる入口が使えたのですが、現在は残念ながら閉鎖されてその入口は使えません。

カウンターの裏手右側には中高生コーナーがありますが、児童コーナーと中高生向けに分かれているというよりは、緩やかに合体しているようなかたちですね。品川区の図書館は所蔵漫画を児童向けと中高生向けに分けて別々の棚に置くところが多いのですが、大井図書館は中高生コーナーにまとめて置いてあるので、このエリアには漫画を読みたい老若男女が集まっています。

絵本は、日本のおはなしも外国のおはなしも一緒にして、おはなしの作者の苗字の頭文字で分類しています。児童向け読みものも、日本のおはなしも外国のおはなしも一緒にして、著者姓名五十音順に並んでいます。「みどりのコーナー」には英語を中心に外国語の絵本や児童読みものも揃っているので、易しい物語で英語を勉強したい大人なども、ぜひ児童コーナーの棚を見てみてください。

児童コーナーを見ていると、絵本の棚の面陳(表紙を見せる向きで本を置く)用の台や、読みものやちしきの本の棚側面にある小さなポケットなど、既成品ではなくDIYで作ったようなものに気が付きます。勝手な想像ですが、日曜大工などが得意な職員さんか誰かが作ったものではないでしょうか。古い図書館って、こういう手作りの工夫に出会えたりするのがいいんですよね。古い資料を大切に保存するのが役目の図書館だからこそ、備品も工夫を凝らして大切にして長く使う姿に好感を持ちます。

§ 子どもで賑わう図書館

大井図書館の特徴は、やはり子どもの利用者が多いこと。実際に図書館に行っても感じるし、数字を見てもそれをうかがえます。大井図書館の児童向け資料の冊数は、品川区の図書館の中で品川図書館に次いで2番目に多いし、児童資料の貸出冊数も品川区立図書館に次いで2番目。放課後に友達と集まるような場所と図書館が近いところにあると、子どもの頃から図書館の本を借りる習慣がつくのかもしれませんね。

たぶん、そのように子どもが多いからだと思うのですが、大井図書館は閉館時刻前の閉館音楽だけでなく、17時前にも子ども用の閉館音楽が流れるんです。私は館全体が閉まるときまでいたことがなくて、一般用の閉館音楽を聴いたことがないのですが、子ども用の閉館音楽はディズニー系の音楽だったかな、可愛らしい音楽でしたよ。

子どもが多いと書くと、館内がうるさくて読書や調べものに集中できないと思う人もいるかもしれませんが、一般書架の閲覧机は、児童コーナーから一番遠い場所にあるのでご安心を。適度に活気があって、いい雰囲気だと思います。子どもの好奇心にいい刺激を受けて、大人も子どもも一緒に読書を楽しみましょう!

品川区立大井図書館 特集・行事・図書館だより感想記

  「品川今昔物語」
―2007年3月の展示

品川区立大井図書館 データ

住所東京都品川区大井5-19-14 1階 →Google Mapで見る
Tel03-3777-7151
開館時間
月~土曜9:00~20:00
日曜・祝日9:00~19:00
12月29・30日9:00~17:00
定休日第2木曜(祝日も休館)
12月31日~1月3日
最寄駅 京急本線 立会川駅から徒歩15分
JR湘南新宿ライン横須賀線 西大井駅から徒歩17分
駐輪場図書館入口手前右に駐輪場あり
駐車場図書館入口向かって左手前にスペースがあり、実際に車も駐められていますが、正規の利用者用駐車場かどうかは不明です。
所蔵資料
図書所蔵数67,478冊(2017/04/01現在、出典『平成29年度 東京都公立図書館調査』)
音声資料
CDカセットレコード
ありありなし

映像資料
DVDビデオLD
ありなしなし
※ DVD・ビデオは広報DVD・ビデオを除いた市販ビデオ・DVDの有無を表しています
設備
ブックポスト図書館入口向かって左の壁にブックポストあり
自動貸出機なし
音声試聴設備なし
映像視聴設備なし
ネット閲覧PCネット閲覧PC3台あり。利用は1人1時間まで。
持参PC利用不可
LAN接続館内用無線LAN「しながわFree Wi-Fi」の利用可能
飲食設備等蓋付き容器(ペットボトル・水筒など)の飲料に限り、館内での摂取可能。但し、飲むとき以外は鞄にしまってくださいとのこと。