本の福袋

渋谷区立図書館では、毎年4月23日から5月12日の「こどもの読書週間」を中心にその前後の期間も合わせて、春の図書館フェアを行っています。全館共通のメインテーマがあり、それを中心に各館のテーマを設定して、それぞれ工夫を凝らした企画を実施しており、企画の内容も各館によって異なります。渋谷区立図書館を利用している子どもの中には、この期間に普段は行かない図書館にも足を運んでイベントを楽しんでいる子もいるのでしょう。

2015年のメインテーマは「未来へはばたけ」。「めばえ」を自館のテーマに設定した渋谷図書館では、企画の一つとして中身がわからないよう袋詰めした本を貸し出す「本の福袋」企画を4月10日から4月30日まで行っています。各袋にはテーマを書いたタグがつけてあり、テーマに沿った本が入っているので、利用者はタグをヒントに借りる袋を選ぶというわけです。こどもの読書週間にからめた企画ですが、大人用の福袋もあるということで、私も借りに行ってみました。

渋谷図書館に行ってみると、子ども向け福袋は2階児童エリアの窓際の棚上、大人向け福袋はカウンター前のCDコーナー横にずらっと並んでいます。テーマが書かれたタグも可愛らしい。

そうそう、渋谷図書館は火曜から土曜は19時まで開いていますが、子ども向け福袋がある2階児童エリアは17時で閉まるので、これから行ってみようという人はその点をご注意ください（日曜・月曜・祝休日は図書館自体も17時閉館）。

さて、気になるのは、どんな袋があるのか。4月10日に私が来館した時点で並んでいた袋のテーマを下に挙げています。袋の中身はどれも3冊で、児童向けはさらに年齢・学年によって分かれています。

赤ちゃん向け
赤ちゃんが初めてであう本
ようちえん・ほいくえんのおともだち向け
春のおと
1,2年生向け
おばけとなかよし	はるうらら
かわいいどうぶつ　へんなどうぶつ	さがしてみよう
たべてみたいな
3,4年生向け
ちいさくておおきな発見	目のさっかく
どうぶつとともだち	フクロウ
5,6年生向け
こんな友達ほしい！	宇宙のロマン
ロアルド・ダール	ファッション
大人向け
自由な態度で	ねこ愛
四角い本	給料日
おじさん×美形×いじけ者	破る。
いろいろな仕事	女超人
おいしい！のめばえ	地元愛
買いたい！のめばえ	つばさ

どうでしょう、気になるテーマはありましたか。渋谷区立図書館のテーマである「めばえ」にからめた福袋もいくつかありますね。

これらの福袋のうち、私が借りたのは写真の「女超人」。「地元愛」（たぶん渋谷に関する本かな）や「給料日」なども気になったのですが、一体どんなすごい女性の本が入っているのかと最も気になる袋で、思わず借りるときにもカウンターの職員さんに、「これ、中身が気になりますよね」と同意を求めてしまいました（笑）。

その際に聞いたのですが、職員さんそれぞれが中身を考えて福袋を作ったので、職員の方々も自分が中身を考えた福袋以外は何が入っているのかわからないそうです。職員さんとしては、何が入っているのかもさることながら、誰が作った福袋なのかも気になるようで、渋谷図書館の常連利用者さんならどの職員さんが考えた福袋か推測するのも面白そう。

そうそう、福袋は自動貸出機ではなくカウンターで貸出してくれ、その際には開ける楽しみをとっておくために、貸出した本のタイトルが印刷されてしまう貸出レシートは手渡しせずに袋の中に入れてくれます。また、福袋の中にはおまけで栞も入っていました。借りる方はそちらもお楽しみに。

そして、気になる中身は…と書きたいところですが、この本の福袋は本を返す際にテーマが書かれたタグと本の説明も返すようにとあるので、本の福袋実施期間中に返却すればまた同じ中身で福袋を作って貸出するのかもしれません。なので、同じ福袋を借りる人の楽しみをとっておくために、実施期間中はこのサイトでも中身を公開しないことにします（実施期間が過ぎたら、この文章のこの段落以降を書き換えて、中身を公開します）。

ただ、中に入っていた本とテーマに関する説明が食い違っているように思えて、もしかしたら別の福袋につけるはずのタグと説明がこちらについてしまったのではないかとも思うんですよね…。女性が書いた本が入っているはずが、全て男性著者の本ですし。もし本当に他の福袋と間違えてタグと説明をつけてしまったなら、上のラインナップの中で私が借りた福袋の中身に合いそうなのは「おじさん×美形×いじけ者」かな。

というわけで、明日もう一度渋谷図書館に行って、ちょっとその旨伝えてきます。いや、私が借りた福袋の中身も面白そうなので、これはこれで読んでみるつもりですが、もし他の福袋と間違えてタグと説明をつけたのであれば、中身とタグが違う福袋がもう一つあることになるので、それを今からでも直せるなら直した方がいいのではと。その顛末も含めて、後日この記事を更新します。