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謎解きイベント「羽村市図書館でナゾをとけ!!!」

―2018年3月16日から5月13日までの企画
visit:2018/03/27
今年もやります、羽村市図書館の謎解き企画

羽村市図書館は中高生向けにときどき謎解き企画を実施してくれる、謎好きには嬉しい図書館です。企画としては中高生"向け"だけど、中高生以外の人が挑戦しても構わないということで、私も過去に挑戦してきました(2015年冬の企画2017年春の企画)。そんな羽村市図書館が2018年の春も謎解き企画をしてくれるのを知り、今回も挑戦してきました。

この謎解き企画は、過去2回と同様、開館中の図書館の棚にさりげなく貼ってある問題を探して解いていくかたちです。ちなみに、イベント名を音読すると前回の2017年と同じですが、文字としては、前回が「羽村市図書館でナゾをとけ!!」、今回が「羽村市図書館でナゾをとけ!!!」と、「!」が一つ多くなっています(笑)。その「!」1つ分だけ、前回よりも凝った内容なのかもと思いつつ、さっそく挑戦です。

羽村市図書館は地下1階から3階まであり、企画が行われているYAコーナー(中高生向けコーナー)は1階です。図書館入口を入って右奥にあたるところがお目当てのYAコーナーで、そこの展示コーナーに解答用紙が置いてあります。挑戦したい場合は、申し込みなどは不要で、展示コーナーから自由に解答用紙をもらって問題を解き、最終的な答えがわかったらカウンターで答え合わせをします。

約2カ月間実施している企画なので、挑戦したその日のうちに解けなかったら何日間かかけて解いても構いません。中高生以外に限らず誰でも参加できますが、問題文や解答用紙にはふりがながないので、漢字が読めないくらい小さい子どもには難しいかな。私が書いているこの文章が読めれば大丈夫だと思います。

謎解きの設定は、前回までの清太と翔太の兄弟コンビからうって変わって、「ムッハーラ王国」なる国が危機に瀕しています。初代国王が怪物を封印したが、封印の一部が解かれてしまった。怪物が復活しないよう、呪文を唱えてしっかり封印したい。その呪文を手に入れるのが今回の謎解きの目的です。

解答用紙を見ると、3つの謎を解き、それを繋ぎ合わせて最終的な答えを出すかたちになっています。つまり、この最終的な答えが封印の呪文というわけ。私は最初に解答用紙を見たとき、全部で4問か、楽勝!と思ったのですが、意外と手こずってしまいました。これから挑戦する人は、くれぐれも油断なきよう心してください。

ちなみに、問題を配布しているYAコーナーの展示コーナーでは、「ナゾ・不思議・ミステリ」をテーマにした展示をしています。『十角館の殺人』『探偵が早すぎる』といったミステリから、『昆虫摩訶ふしぎ図鑑』のように生物の生態に関する謎に関する本、美しく妖しい怪談が収められている『山人奇談録』、古今東西の怪異現象を分類して事件名の五十音順に並べている『世界怪異現象百科』など、いろいろな方向からのナゾ・不思議・ミステリに関する本を集めているので、何かしら読みたい本が見つかりそう。謎解きのついでに、こちらの本も手に取ってみてください。

推理力やひらめきが試されます

3つの謎は全てYAコーナーのどこかに貼られています。それぞれの謎には、問題そのものに加えて、「言い伝え」という意味ありげな文章も書かれており、それぞれの謎を解くのには関係なさそうだけど、最終的な答えを出すのに関係ありそうな感じ…。

今回は図書館の本を使って解くような問題はなく、3つの謎全てが推理力や発想力を試される問題です。問題用紙は、上から「赤のナゾ」「青のナゾ」「黒のナゾ」と回答欄が並んでいて、下に行くにつれ段々難しくなっていく気がします。最後の「黒のナゾ」に至っては、答えがわからないというより、問題文が何を言っているのか訳がわからないくらい。大人の私より、頭が柔軟な中高生の方が早く解けるかもしれません。

図書館好きの私としては、本を使った調べ物の要素や、図書館の分類記号が謎解きに使われるなど、図書館らしい問題がないのが少し残念な気もしましたが、裏を返せば、普段図書館を全然利用しない人でも挑戦しやすい謎解き企画だということです。図書館が好きな人はもちろん、あまり本を読まないという人も、まずは謎解き企画目当てで羽村市図書館に来てみて欲しいです。

また、この謎解きのユニークなところは、羽村市図書館でないと最後の呪文は絶対解けないことです。というのは、羽村市図書館の中にある「何か」が謎解きに絶対必要なのです。他の市の図書館はもちろん、日本で発行された本が集まる国立国会図書館でさえ、「何か」がないので最後の呪文を解くことはできません。

あ、でも、その「何か」は、羽村市内の小作台図書室や他の分室、羽村市役所などにはあるかもしれません。羽村市内なら、図書館本館以外でも解ける場所はありそうだな…おっと、あまり書きすぎるとヒントになってしまうので、この辺にしておきます。

正解者には可愛い記念品が

私の場合、問題用紙を手に取ってから、最後の呪文まで解いてカウンターに持っていくまで、かかった時間が40分。ひらめきがある人はもっと早く解けるでしょうし、ひらめきが降りてこなかったら、もっと長く悩んでしまうかもしれません。

職員さんに答え合わせをしていただいたら、見事正解!謎解き正解者しかもらえない記念品として、オリジナルのしおりをプレゼントしていただきました。

羽村市図書館本館2018年謎解き企画記念品

しおりに描かれたイラストは、羽村市の公式キャラクター・はむりんです。おそらくは羽村市図書館の職員さんが描いたかと思うのですが、実際のはむりんよりこちらのほうが表情豊かで可愛らしい。なんて書いたら、羽村市役所の人に怒られてしまうでしょうか(笑)。

2017年の謎解き企画でもはむりんのイラスト入りのしおりをいただいたのですが、こちらは高級感漂うはむりんで、羽村市図書館にはイラストの上手な職員さんがいるのだろうと想像しています。ちなみに、前回はいろいろな図柄のしおりがあるなかから好きなものを選べたのですが、今回は正解がわかった時点でこちらを渡してくださいました。

これまでの開催ペースを考えると、来年の春頃にまた謎解き企画が開催されるかも?普段から羽村市図書館を使っている方は館内掲示の告知などで知ることができるし、そうでない人も羽村市図書館ウェブサイトをときどきチェックすれば、開催するときには「お知らせ」に掲載されます。次回開催に備えて、過去問に挑戦するのもいいですね。本に囲まれた図書館と謎解きが同時に楽しめる企画、次も楽しみにしています。

【2018年5月24日追記】
この記事を書きあげたときには、「実際のはむりんよりこちらの方が表情豊かで可愛らしい」と思っていましたが、この後、羽村市が特集されている「たまら・び」第99号の特集先頭ページで、羽村の街角からはむりんがひょっこり顔を出している写真の可愛さに、ハートを撃ち抜かれました(言い訳すると、今までネット上にある小さい写真でしか見たことがなく、雑誌に大きく印刷された写真を見るまで肌のもふもふ感などがわかっていなかった。はむりんファンも、そうでない人も、この号は必見です!)。なので、撤回します。図書館職員さんが描いたはむりんも、実物のはむりんも可愛いです。