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謎解きイベント「羽村市図書館でナゾをとけ!!」

―2017年3月16日から5月14日のイベント
visit:2017/05/04
§ 羽村市図書館で2回目の謎解きイベント

図書館の面白いイベントを求めて、都内の図書館の公式サイトをチェックしている私ですが、2017年3,4月は忙しくて図書館サイトのチェックが滞っていたんです。GWに入って少し余裕ができ、久しぶりに各図書館のサイトを見ていたら、羽村市図書館で謎解きイベントを開催していることを発見。しかも、最初は4月30日で終わる予定だったのが、公表につき5月14日まで延長だそう。これは5月にイベント開催を知った私のための延長ではと感謝しつつ、知った翌日に参加してきました。

羽村市図書館での謎解きイベントは、私が知る限り、2015年度の冬に開催された謎解きイベントに次いで、これが2度目。どちら回も館内周遊型、つまり、通常開館している図書館内に謎やヒントが仕掛けられており、参加者は好きな時間にスタートして、館内を巡りながら謎を解いていくタイプの謎解きです。児童エリアの入口に謎解きの解答用紙が置いてあるので、それを手にして、いざ謎解きスタート!

§ 児童エリアがスタートなので、甘く見ていたら…意外と手ごわい!

前回は、YA(中高生)コーナーだけに謎やヒントが仕掛けられていましたが、今回は児童エリアや雑誌コーナーも含めた計5か所に掲示された謎を解きます。羽村市図書館には、中高生でも読みやすい外国語図書が置いてある「YA洋書コーナー」や、中高生や大人にもお薦めの絵本を集めた「YA絵本コーナー」があるのですが、謎解きに従って館内を回ることが、そういうコーナーの存在を知るきっかけにもなっています。図書館をよく使う人でも自分の興味がある棚しか見ないことが多いですが、館内を回る仕掛けがあると、「こんな本もあるんだ」という発見になります。

さっそく第1問に挑戦したところ、新聞を読んだりニュースを見ている大人ならほぼわかる、大学生以下の人はリアルタイムでは知らないだろうけど、教科書で習ったのを覚えていれば解ける、という程度の比較的簡単な問題。なので、今回は楽勝かと思って2問目以降に進んだところ、これが甘かった。今回の問題は、頭を使う推理問題と知らなければ調べる必要がある知識問題が混ざっており、中には推理で解くのか知識で解くのか迷う問題もあって、頭を上手に切り替えて各問題を解くことが必要でした。推理問題中心だった第1回目とは少し趣向を変えるとは、なかなか手ごわいぞと感心しながら回っていました。

羽村市図書館「羽村市図書館でナゾをとけ!!」第3問

一例をあげると、左の記号が何かわかりますか。問題文は「この記号は、なに?」だったので、今にして思うと、文を素直に読み、一般的に使われている何かの記号だと解釈して、記号の本を探せばすぐ解けたのですが、推理問題の後にこの問題が出題されたため、私はこれも推理問題だと思い込み、見事に苦しみました。先入観に惑わされない柔らかさが必要ですね。

また、知識問題とわかってからは、図書館の本を使って調べる力が問われます。今の時代、ネット検索を利用すれば便利ですが、図書館の謎解きに参加しているのにネット検索を使うのは野暮というもの。私が行ったときは、ちょうど中高生コーナーの本棚の上に『使って覚える記号図鑑』という本が出ていたので、この本で探しましたが、地図記号や天気記号ではと見当をつけて調べるとしたら、地図記号に関する本や天気記号に関する本がそれぞれどの棚にあるのかを探すことになります。そのように謎解きで本を探すうちに、楽しみながら「どの本がどの棚にあるか」を学ぶことができる。「謎解き」というと遊びのように思われそうですが、実際の調べ物にも役立ちます。

このイベントは中高生向けに企画しているものの、小さい子どもから大人まで誰でも参加OKで、出題の場所には消しゴムスタンプがあり、スタンプラリーだけの参加も可能となっています。なので、スタンプラリーは謎を解けない子ども用だと思い込み、謎だけを解いていった参加者もいたと思うのですが、実はこのスタンプも押していかないと5問を解いた後の最終問題が解けない仕掛けになっています。

§ 最終問題を解いてカウンターで答え合わせ

そんなこんなで、館内を回り、頭をひねり、本を探して、館内にある5問の答えをもとに解く最終問題の答えが出たのが、始めてから1時間後。ただ、私はこの記事を書くために、問題を書き写しながら回ったのと、蓋をめくれば見えるかたちで問題のそばに書かれているヒントに頼らずに解いたために、時間がかかった面があるので、普通に回ればもっと短い時間で解けると思います。

羽村市図書館「羽村市図書館でナゾをとけ!!」記念品

問題を用紙をカウンターに持っていって、最終問題の答えを見せると…正解で一安心。記念品として、栞をいただきました(左の写真)。図柄のパターンがいくつかあるなか、私の選んだこれは、羽村市公式キャラクター「はむりん」の栞です。金製の鍵として描かれている分、実際のはむりんよりも高級感があるように見えるのは私だけ?ちなみに、羽村市にはコミュニティバス「はむらん」もあります。

謎解きを楽しみながら、図書館内のどこにどんな本があるのかを学ぶこともできて、とても楽しいイベントでした。この記事では出題された問題のうち1問だけ紹介しましたが、開催期間が終わった今は、羽村市図書館ウェブサイトこの企画の解答篇が掲載されています。羽村市図書館さん、楽しいイベントをありがとうございました。問題を考えるのも大変だと思いますが、ぜひぜひ第3回も開催されることを期待しています!