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秋の図書館フェア「図書館から文学のおくりもの」 ~紀行文・書簡・随筆(エッセイ)・日記

―2007年10月から11月11日までの展示
visit:2007/11/11

荒川区立図書館全5館の共通企画「図書館から文学のおくりもの」巡り。その最後を飾るのは南千住図書館です。

南千住図書館の担当は「紀行文・書簡・随筆(エッセイ)・日記」 。紀行文のところに松尾芭蕉のイラストがで~んとあると、せっかくだから南千住図書館のそばにある千住大橋北詰の矢立初の碑も紹介すればいいのになぁと思います。

私は千住大橋側から来たので、ちょうどさっき矢立初の碑を見たばかりなんですよね。町屋図書館から南千住図書館までの最短ルートをMapFan Web ルート検索で調べたら、隅田川をまたいでまたも戻るルートが出たのですが、本当にこのルートが最短なのか疑問に思いながら。

書簡集のところでは、『文豪・名文家に習う手紙の書き方』という本に収められていた、大藪春彦が三億円事件の犯人にあてた説得の手紙というのが面白かったです。これは当時、彼の小説「血まみれの野獣」が三億円事件に似ているということで、この小説が実際の事件のヒントになったとか、はたまた大藪春彦犯人説まで出たのだそうで、事態収拾のために犯人への公開書簡を出すことにしたのだそうです。

実際の事件にこのように巻き込まれるのって、もしかしたらミステリー作家全てに起こりうる可能性があるのかもしれませんね。今はどちらかというと、実際の事件の方が小説を上回っている気がしますが。

紀行文のところでは藤原新也の『アメリカ』が気になりました。どこに行ったときか忘れたけど、飛行機の中で藤原新也の文章を読んだことがあって、非常に異国気分が盛り上がった覚えがあります。行き先も、藤原新也の何の文章だったのかも忘れてしまいましたが…。

以上、開催最後の3日間で何とか全5館回りきりました。今回は数ヶ月前に全館に設置された吉村昭コーナーとビジネスコーナーのチェックの兼ねての図書館巡りだったので、余計に時間がかかったのですが、それでも周り切れたのはコンパクトな荒川区だからこそです。私以外にも全館回る人いると思うんですよね、きっと。ぜひこの利点を生かして、来年はもっと図書館フェア巡り心をそそる企画展示をよろしくお願いします!