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「下町の空想画家 小松崎茂展」

―2005年7月30日から9月25日までの展示
visit:2005/09/14

南千住図書館は荒川ふるさと文化館という区の歴史博物館のような施設と併設で、荒川ふるさと文化館の企画展と連動した展示を行うこともあります。2005年7月30日から9月25日までの間、荒川ふるさと文化館にて「下町の空想画家 小松崎茂展」という企画展を開催しており、そちらと南千住図書館を訪問しました。

小松崎茂と言えば、私が真っ先に思い浮かべるのはプラモデルの箱絵ですね。私よりもっと上の方だと絵物語とかになるのかな。わからない方はネットで調べてみてください。どんな人かよりもぜひその作品を見て欲しい!

展示の方ですが、まず入り口そばに書斎の再現が展示されています。結構狭いですね。この狭い空間から、あんなにスケールの大きい絵が生まれていたとは。

その後に、各時代の作品が続きます。私は特に、空想上の未来の乗り物の絵が好きなんですよね。ワクワクしちゃって。

例えば、「空飛ぶ自動車レース」という絵がありまして、空を飛べる(バック・トゥ・ザ・フューチャーの未来から帰ってきたデロリアン風)自動車がレースをしているシーンなのですが、なんと勝鬨橋の下をくぐるというコースという設定。さすがに勝鬨橋は開いた状態。じゃないとレースできないですよね、いくら未来でも(笑)。これ、読んだだけでも面白そうでしょ。

小松崎氏は最初は挿絵画家としてデビューしたそうで、挿絵、特に子供用の絵物語の挿絵なんかもたくさん展示してあります。何か、こう、本当に動き出しそうな絵と言うか、見ていると音が聞こえてくる感じがするんですよね。動物の動く音や、乗り物の動く音が。文章はいらない。この絵を見ているだけで、勝手にストーリーを作って、空想の世界で遊べそうな、そんなワクワクする絵です。

なぜこの企画展が荒川ふるさと文化館で行われているかというと、小松崎茂の生まれが南千住なんですね。展示の後半には、小松崎氏による南千住の風景画が展示されています。冒険ものや乗り物とは違った静かな絵。でも、これも音が聞こえてくるんですよ。こちらは子供が路地で遊ぶ声や包丁でトントン野菜を切っているような音が聞こえてきます。

もうホント、見ていて楽しい絵なのですが、残念ながら荒川ふるさと文化館の中の小さい一画での展示なので物足りない!でも、そこで終わるなかれ。併設の南千住図書館に行ってください。3階の図書館を入ってすぐ左に小松崎茂氏の本が展示されています。

こちらだと本なのでもちろん好きなだけ触れます。企画展をやっている間だけなのか、ずっとなのかわかんないけど、館内閲覧用になっているので、貸し出されていて見られないという心配もありません。企画展が小さすぎて物足りなかった方は、ぜひここで心の隙間を埋めていってください(笑)。

企画展は2005年9月25日までやっています。料金はなんと100円。なんとまぁ、安い!ただ時間が9:30~17:00なんですよね。私は今日休みだったので行っちゃったけど、土日もやっています。休館日は月曜。9/19だけは祝日にあたるので、19日を開館して20日を休みにしています。南千住なので、つくばエクスプレスも通っているし、最新の乗り物に乗って未来の乗り物の絵を見に行くってのはどうでしょう?