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CurrentIcon 私編 光が丘の地歴図集 ・ 改訂増補 光が丘の地歴図集

山之内光治 著

私編 光が丘の地歴図集』『改訂増補 光が丘の地歴図集』という2冊の本は、光が丘の地歴についてお住まいの方が調べまとめて自費出版した本なのですが、いやあすごい。大正から現在に至るまでの光が丘地域の変遷が、主に地形図、それに聞き込み資料等も加えてまとめあげられています。

光が丘地域は、1968年に返還されるまでは、グラントハイツという米軍の居住地だったんですよね。そして、それ以前は日本陸軍の成増飛行場でした。

これらの本から知ることのできる、成増飛行場設置の際の状況なんて、もうめちゃくちゃですね。「改訂増補 光が丘の地歴図集」の18ページ「成増飛行場建設の背景」に、飛行場隣接地にお住まいだった方の話が掲載されているのですが、1942年4月18日に東京と名古屋が空襲を受けたことで急遽飛行場を増設することになり、この地域の住民から土地を接収して翌12月の離着陸が可能になったそうです。

突然自分の家に飛行場を立てると言われて、1年ちょっとで跡形もなく飛行場になってしまうってショックですよね。地域住民に対する詳しい説明もほとんどなかったとか。この話をしてくださった方の家も当初は予定地に含まれていて、接収に同意する判を押し、後に予定が変わって飛行場となる土地からは外れたそうです。

この飛行場から特攻隊として飛び立って米軍機に突入した方もいます。この本の中にも成増飛行場から特攻戦死した5名のお名前が掲載されています。そういった場所ですので、現在の光が丘公園内の光が丘図書館と光が丘体育館の間には平和祈念碑が建てられています。

地形図の方は、異なる時代の地形図を重ね合わせた図がたくさん掲載されているので、以前のどの部分が後のどの部分にあたるのかがよくわかります。これを読んだ後に光が丘公園を歩いたのですが、ちょっと複雑な気持ちになりました。光が丘図書館のある辺りから成増方面へ延びている広い通りが滑走路に思えてしまって。実際の滑走路は、もうちょっと西に位置していたようなのですが。

また、「改訂増補 光が丘の地歴図集」には巻末に国土地理院測量成果複製承認書と申請書のコピーが付いているので、光が丘の地歴に興味がある方だけでなく、他の地域について同様の研究書を出版したい人にも参考になるかもしれません。本の中には、グラントハイツの航空写真も掲載されているのですが、それももちろん掲載の承認を受けています。

これらの本は自費出版して図書館や学校に寄贈したそうで、一般には練馬区立図書館を通じてしか読むことができないといえる本でしょう。2007年12月8日現在、練馬区立図書館11館全てで所蔵していて、ともに光が丘図書館では3冊、その他の図書館では2冊所蔵しています。この力作をぜひ手にとってご覧ください。

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