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おはなし江東区 川と橋の話

江東区教育委員会 編

『おはなし江東区 川と橋の話』は子供向けに作った江東区の川と橋の紹介本です。

でも、私図書館巡り初めて思ったのですが、知らないことについて短時間で概要をつかみたいときに児童用の本って便利ですよ。要所は押さえてあるし、それでいて簡潔明瞭な文だし、子供が飽きないように内容も工夫しているし。実際、この本で江東区の川や橋に関するいろいろなエピソードを知ってしまいました。

掲載されているのは、地名などにしか残っていない川や橋も含めて38つ。それぞれが見開き2ページで写真とともに紹介されています。

清澄通りは昔は二ツ目通り、明治通りは昔五ツ目通りと呼ばれていたそうですね。これと現存する三ツ目通り、四ツ目通り、今は一の橋通りと呼ばれている通りが江戸時代に竪川が作られたときに一緒に整備された道で、隅田川から数えて順に橋の名前を一之橋、二之橋、、通りの名前を一ツ目通り、二ツ目通り、、、としたのだそうです。

清洲橋通りと横十間川親水公園が交差する橋は岩井橋というのですが、これは東海道四谷怪談のお岩さんから取った名前なんだとか。江戸時代は幽霊が出そうな淋しい場所だったのかもしれませんが、今はのんびり散歩できる公園になっていますよ。

清澄白河から清澄通りを門前仲町方面に行ったところにある海辺橋は、芭蕉の奥の細道の出発点とも言える場所ですね。ここって、芭蕉を思うどころか結構長い間工事中だったような気がするのですが、今はどうなんだろう。

といった具合に、一つ一つの川や橋の豆知識が得られてしまいます。図書館ならでは本と同時に、児童向けの本を大人も便利に使っちゃおう!という私からのお薦めですね。