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青梅市東青梅図書館は2016年3月27日を最後に廃館になりました。
以下は、廃館前の青梅市東青梅図書館の訪問記です。

廃館前の青梅市東青梅図書館 訪問記

last visit:2016/03/17
§ 図書館の場所

東青梅図書館は、河辺駅の北にある図書館です。残念ながら、東青梅図書館は2016年3月をもって廃館になってしまうのですが、河辺駅すぐそばに青梅市中央図書館があることを考えると、確かに廃館になっても仕方がないと思うくらい、青梅市中央図書館との距離は近く、道のりにしても1kmありません(駅からの道のりはこちら)。

§ 図書館内の様子

東青梅図書館は東青梅市民センターとの併設施設で、建物裏には体育館もあります。2階建ての建物の1階の一部屋が図書館になっており、図書館の中は、手前にカウンターと検索機、その前に6人掛けの大きい机が2つあり、その奥が書架というシンプルな構造。小さい図書館なので中に利用者が一人もいない時間もありますが、市民センターのロビーと繋がっているので人がいなくても寂れている感じがなく、それでいて、市民センター自体が小規模なのでうるさすぎる感じにもならない、気軽にふらっと入れる雰囲気です。

書架は、カウンターからみて右が一般向け、左が児童向けです。書架の棚間が狭いので、他の利用者と一緒になったときはやや見づらいです。児童側も比較的棚が高いですが、来館者が少ない小規模図書館ということもあり、本を取って欲しいと職員さんに頼みやすいと思います。また、児童向け資料のうち、紙芝居や赤ちゃん向けの小さい絵本は入口付近の棚にあるので、利用する方はお見逃しなく。少ないですが、大型絵本も所蔵しています。

棚を見て行くと、日本の小説は著者名の五十音順に並んでいます。但し、複数作家による作品集は、著者名ではなくタイトルの頭文字で分類され、頭文字分類の末尾に配架されています。つまり、小説の「ア」の棚に行くと、まず、著者名が「ア」で始まる小説が著者名の五十音順に並び、その次に、書名が「ア」で始まる複数作家の作品集があるという方式です。外国の小説は、「中国文学」「アジア文学」「英米文学」「ドイツ文学」のように国・地域別に分けたうえで、著者苗字の頭文字順に並んでいます。

並び方で珍しいと思ったのが児童のほうで、絵本の並び順が出版社五十音順というのは他でも採用されることもある方式なのですが、児童よみものも出版社五十音順になっています。ちなみに、同じ出版社の中では順不同で、同じ著者の作品、同じシリーズの作品を適宜まとめて置くという並べ方です。本に詳しい司書さんや書店員などはともかく、一般の人にとって本の情報といえば、出版社よりもまず著者名やタイトルなので、多くの図書館では読み物を著者名かタイトルで並べています。絵本に限っては出版社で分類している図書館もありますが、児童読み物を出版社で分類しているのは、23区立図書館を回り終わった私も東青梅図書館で初めてみました(多すぎて失念しているものがあるかもしれないけど)。

東青梅図書館を出た後に青梅市中央図書館に行ったら、こちらでは著者名で児童読み物を分類していたので、東青梅図書館独自の並べ方なのか、青梅市立図書館分館はこの並べ方なのか、それはこれから他の分館を回って確かめたいところですが、探しやすさはともかく、出版社別に並んでいるとそれぞれの出版社の特徴が見えてくるようで面白いです。個人的には、ポプラ社の世界名作童話全集や子どもの伝記全集が、私が子どもの頃と同じ装丁の版で揃っていて、嬉しくなってしまいました。

また、少ない蔵書数ながら、漫画もいろいろあります。児童の棚には、『はだしのゲン』、『サザエさん』、ジブリ作品など、公共図書館で所蔵されることの多い漫画のほか、『とめはね』など比較的最近の漫画もあります。それとは別に、コミックスより一回り大きい漫画の単行本が入口から見て右の壁沿いの棚にあり、こちらにあるのは『あさきゆめみし』、『サイボーグ009』、手塚治虫作品など。こうした作品としての漫画以外にも、歴史マンガや伝記マンガも所蔵しています。

新聞・雑誌の種類は少ないですが、雑誌を図書館エリアの外にあるロビーで読みたい人は、「ロビー閲覧用紙」に氏名と電話番号を記入して申し込めばロビーで読んでもいいそうです。建物のロビーは窓に面していて明るいですし、図書館内の座席利用が多いときや、開放的な気分で読みたいときには、ぜひ利用したい仕組みです。

§ 気軽に立ち寄れる地域の人のための場所

私が行ったとき、2歳の女の子とお母さんの親子連れが来て、お母さんが棚を見ている間、お子さんが机で絵本を読んでいたんです。で、私が本棚を見るのに女の子のほうに向かって進んだところ、女の子が私をじっと見て、私が、ん?という顔をしたら、この子がウィンクしてくるんです。思わず、「ウィンク上手だね」と言って、お母さんにも笑いかけたんですけど、その後この女の子は職員さんと好きな絵本のおはなしをしていて、そのとき入ってきた他の利用者さんに職員さんが「こんにちは」とお声掛けしたら、この女の子も一緒にご挨拶して、それをきっかけにその利用者さんも女の子に「あら、お利口さん、何歳なの?」と話がはじまって…、ととてもいい雰囲気だったんです。

大きな図書館だと、静かにして欲しい利用者もいるから気軽に話せない、職員さんも忙しいから一人のお子さんだけの相手をしていられないということになってしまいますが、小さな図書館だとこんな風にして地域の人たちが触れ合える。その人にとって読書が身近で楽しいものになるかどうかは、大きい図書館でたくさんの本を手に取ることだけでなく、こういう体験も影響すると思うのですが、こういうシーンがあることが小さい図書館のよさだと思います。職員さんに聞いたところ、お散歩の途中にふらっと東青梅図書館に寄るという方も多いそう。

上述したように、東青梅図書館は2016年3月で廃館になるのですが、この空間は廃館後に改装して絨毯を敷き、子どもが遊べる空間に生まれ変わるのだそう。その新しい遊び場には絵本も置くということも聞きました。図書館がなくなってしまうのは残念ですが、市民センターが大人も子どもも集まる場所になるというのは明るい変化だと思いますし、遊びの中で絵本を楽しむ体験ができるような、素敵な場所に生まれ変わってくれたらと思います。

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