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台東区立石浜図書館 訪問記

last visit:2011/12/28

台東区立石浜図書館は、隅田川にかかる白鬚橋の南西にある図書館。学生用の学習室や児童用の座席はあるのですが、一般用閲覧席は0席の貸出専門図書館。その理由は、壮絶な過去にあるのです。

§ 図書館の場所

石浜図書館の場所は、白鬚橋西詰から隅田川が下る方向にしばらく行ったところ。ここは最寄り駅の南千住からでも結構歩きます。

バスで行くとしたら、南千住から都営バス・東42乙系統の秋葉原駅前行きか浅草雷門行きに乗って、「橋場一丁目」停留所で降りるのが図書館に一番近いのですが、1時間に3本くらいしかないんですよね。台東区のコミュニティバス「北めぐりん」の「橋場一丁目」は石浜図書館より少し西にいったところにあり、こちらは1時間に4本。ちょっと歩くけどもっと本数が多いのは、都営バス・里22系統の日暮里駅前~亀戸駅前か日暮里駅前~橋場二丁目。「橋場二丁目」停留所で降りて明治通りを東に進み、隅田川を渡る手前の「白鬚橋西詰」交差点で右に曲がると、交差点から300mほどの道の右側に石浜図書館が現れます。

石浜図書館と隅田川の間は会社や住宅が並ぶ地帯ですが、図書館のある通りを南に進めば通りと隅田川の間が隅田公園に、北に進めば汐入公園として整備されています。休日の散歩を兼ねていく場合は、浅草駅から隅田公園を通って図書館に行くとか、南千住駅から汐入公園を通って図書館に行くというのもいいですね。行きは南千住から、帰りは浅草へというルートをとれば、東京スカイツリーにどんどん近づいていくかたちになりますよ。

§ 図書館内の様子

図書館は幼稚園との複合施設の3,4階です。図書館の入口を入ると、左にカウンター。カウンター横から左に折り返すような位置に児童コーナー。カウンターの前に一般書架が広がっています。

石浜図書館の特徴は閲覧席がないこと。児童コーナーに児童用の席が少し、また、3階に学生用の学習室がありますが、一般向けの座席というのはありません。借りる本をあれこれ吟味する場所はないので、気になったら悩まず借りちゃうとか、どうしても吟味したかったら別の図書館を利用するのがいいと思います。石浜図書館を利用し続けたら、即決力が身につくかもしれませんね(笑)。

そんな特徴のある図書館だからか、所蔵資料も館内で読むためのものより、貸出して利用するものを充実させています。雑誌の最新号は、数冊を展示のように置いているだけで、残りは貸出可能期間に入るまでカウンターに取り置きしているのではないかと思います。新聞は立って読む新聞書架台があるので、そこで読むスタイル。一般書架の壁に設置された書架台も、普段は折りたたまれていて使うときだけ組み立てるタイプの書架台です。最初に来たときには閲覧席がないことにびっくりしましたが、慣れてくるとすっきりしていて、これはこれでいいかも。

§ 児童コーナー

一般用閲覧席のない石浜図書館ですが、児童コーナーには児童用の椅子があるし、靴を脱いで読み聞かせできるコーナーも設置されています。読み聞かせコーナーの周囲にある絵本は、日本のおはなしと外国のおはなしを別にして、それぞれ絵を描いた人の姓名の五十音順に並んでいます。

児童コーナーの棚をみたところ、動物の棚の分類が細かいです。「どうぶつ記」「おおかみ・きつね・たぬき」「ぞう・きりん」「パンダ」「カバ」「サイ」「コアラ・カンガルー」「サルのなかま」「イヌ・ネコ」「ネズミ・ウサギ・リス」「その他のどうぶつ」「どうぶつのからだ」「どうぶつのしいく・ずかん」と、これから子どもでも目当ての本が探しやすい。他の棚はこんなに細かく分類されていないのですが、区内に上野動物園もあるし、子どもが動物について調べる機会が多いのかな。

また、児童コーナーからは外れてしまいますが、小さいお子さんのいる方や妊娠中の方向けには、一般書架のカウンター正面の柱の裏側に「マタニティ&ベビー」コーナーがあります。「命名のしかた」「妊娠・出産」「ベビー服&小物」「授乳・離乳食・食事」「子どもの病気」「絵本のおすすめ」「育児一般」という分類で、一般書架のさまざまなジャンルから育児関連の資料を集めています。

§ 一般書架

一般書架は統一感を感じます。というのも、閲覧を想定していないために、雑誌も新聞も全て一般書架と同じタイプの棚に入っているからそう感じるんですね。

日本の小説は、著者名の姓の頭2文字+名の頭1文字を五十音順に並べてます。例えば、黒岩研(クロイワ ケン)なら「クロケ」、黒川鍾信(クロカワ アツノブ)なら「クロア」、黒須紀一郎(クロス キイチロウ)なら「クロキ」となり、その3文字が五十音順になるように並べてあるので、黒川鍾信→黒岩研→黒須紀一郎という順になるんですね。単純な名前の五十音順とは少し違うのでご注意ください。また、複数の作家の作品集は書名の頭文字で分類され、一人の著者の本より前に並んでいます。小説の「ク」の棚に行くと、最初に書名が「ク」で始まる作品集があり、その後、上に書いたような順で、分類記号が「ク○○」となる作家の本が並ぶという形です。

外国の小説は、「東洋文学」「英米文学」「ドイツ文学」といった形で国・地域別に分類した上で、それぞれの中で著者の姓名の五十音順。こちらは日本の小説と違って、姓2文字+名1文字のようなことはなく、純粋に姓名の五十音順です。

これはいいなと思ったのは、カウンター正面の柱の向かって右側面にある「ビジネス関連図書新刊本」コーナー。ビジネス関連本の中の新刊本、私が2011年12月28日に行ったときには、2011年発行の本がこちらの棚に並んでいました。ビジネス関連コーナーというのを設置している図書館は多いのですが、そのコーナーとは別に一般書架にも経済関連の棚があり、どういう本が特設コーナーでどういう本が一般書架に並べられるのか明確でない図書館がほとんど。下手すると単に探す場所が2箇所に増えて、迷惑な場合さえあります。石浜図書館のように、新しいものは特設コーナー、そうでないものは一般書架と振り分けが明確だと、利用する方も便利ですよね。欲をいうと、石浜図書館の「ビジネス関連図書新刊本」は地味で気がつきにくいので、大きい看板などを立ててせっかく作ったこのコーナーを目立たせるといいのになと思います。

漫画も多くの冊数を所蔵しています。漫画は文字ものより早く読めるし、次巻へと読み進んでいきたいものなので、貸出手続して家で読むより、図書館の中で読みたいという人も多いのでは。立ち読みするつもりなら、鞄をリュックにするとか、いくつも鞄を持っていくのではなく一つにまとめていくとか、立ち読みしやすいようにしておくと、作品に集中しやすいと思います。

その他に棚を回って気がついたのは、ルポルタージュは、戦争体験記は赤丸、闘病記は緑丸のシールをつけて、分類しています。あと、別冊宝島や別冊太陽、別冊歴史読本は、内容に応じた棚ではなく、読み聞かせスペース向かって右の壁の雑誌コーナーにまとめられていました。そうそう、CD棚では、邦楽の中でも演歌だけは別にまとめてありました。下町台東区では演歌の利用がとりわけ多いのかな?

§ 貸出専門館、そのわけは

さて、こういった形で貸出に特化した石浜図書館ですが、そのような図書館になったのには理由があります。その経緯は『ず・ぼん―図書館とメディアの本 4』という本の中の記事に詳しいのですが、簡単に要約すると、石浜図書館は所謂「ドヤ街」地域にあり、1970年代後半から80年代前半にかけて資料を閲覧するために来ているとは思えない人であふれる状態になったしまったんですね。その記事によると、館内で飲酒や博打、トイレではないところで排泄することも珍しくない状態だったとか。石浜図書館の次に山谷の中心地に近い、旧南千住図書館(南千住1-13にあったようです)や根岸図書館も似たような状態だったそうで、それら各館はそういった状態への対策を取ることになり、石浜図書館は貸出専門館という道を取ったという次第です。

貸出専門館にしてしまったということに関しては、賛成、反対、様々な意見いろいろあるでしょうが、私個人としては、貸出専門館という道も対策の1つとしてありだと思います。現在もホームレス対策として、女性専用席を設けている図書館がありますが、そもそもそのように特定の人の利用を制限するのは図書館としてどうなのか。そうした方法より、全ての人に対して貸出専門にするという方法の方が、平等性では優れているともいえます。また、図書館がそういったひどい状態になったときに、図書館を閉鎖・移転するという道もあったところ、貸出に限ることで図書館を存続させたことも評価できると思います。

また、現在は石浜図書館のような経緯とは別に、図書館ネットワークの網を広げる意味で、図書館カウンター機能だけの施設も増えてきました。石浜図書館も、座席も資料の多い中央図書館、区内の子どもが安心して利用できる東浅草なかよし図書館など、台東区立図書館ネットワークの一つとして、使いこなすのがいいと思います。

もちろん、今の館内はそんな過去があったとは思えないくらいすごく綺麗。書架はもちろん、お手洗いなんかもすごく綺麗で使いやすいですよ。壮絶な時代をくぐり抜けて、図書館を存続させてくれたことに感謝しながら、この貸出専門館をうまく活用しましょう!

台東区立石浜図書館 データ

住所東京都台東区橋場1-35-16 3,4階 →大きい地図を開く
Tel03-3876-0854(代)
開館時間
月~土曜9:30~19:00
日曜9:30~17:00
定休日第1,2,4,5月曜・第3木曜
第3月曜の前日
祝日
年末年始
最寄駅東京メトロ日比谷線 南千住駅から徒歩20分
JR常磐線つくばエクスプレス 南千住駅から徒歩26分
最寄バス停「橋場一丁目」停留所から徒歩1分
都営バス 東42乙(南千住車庫前~東武浅草駅前~秋葉原駅前)
「橋場一丁目」停留所から徒歩3分
台東区循環バス 北めぐりん(浅草駅~三ノ輪駅~入谷駅入口 循環)
駐輪場建物入口向かって左手前に駐輪場あり
駐車場なし
所蔵資料
図書所蔵数2011/04/01現在 81,812冊
漫画19番の棚(カウンターからみて斜め左方向)に漫画あり
外国語新聞なし
外国語雑誌なし
外国語図書なし
外国語児童書なし
外国語絵本なし
音声資料
CDカセットレコード
ありなしなし

試聴設備なし
映像資料
DVDビデオLD
なしなしなし
※ DVD・ビデオは広報DVD・ビデオを除いた市販ビデオ・DVDの有無を表しています
視聴設備なし
資料のリサイクル1階ロビーに除籍蔵書を提供するコーナーを期間限定で設置
設備
検索機2台(キー&マウス入力機1台、タッチパネル入力機1台)
キー&マウス入力機は検索結果印刷機能なし、タッチパネル入力機は検索結果印刷機能あり
資料の複写カウンター正面右にセルフ式コピー機あり。B5・A4・B4・A3モノクロ10円、B5・A4・B4・A3カラー50円。
ブックポスト建物入口向かって左の壁面にブックポストあり。開館中の使用は不可。
自動貸出機なし
自動返却機なし
セルフ予約受取なし
座席数学生用54席、児童用14席
3階児童用椅子席6席
児童用机席8席
4階中学生専用学習室24席
高大生専用学習室30席
飲食設備なし
ネット閲覧PCなし
データベース・CD-ROM閲覧なし
持参PC利用不可
LAN接続なし
その他設備3階にコインロッカー16個あり。100円硬貨が必要ですがコインは使用後戻ってきます。
児童用資料・設備等
紙芝居あり
布絵本なし
児童向け視聴覚資料CDコーナーに児童向けCDあり
おはなし会子ども向けおはなし会が月1回、絵本タイムが年2回あり
靴脱ぎスペースカウンター向かって右にクッション敷きの靴脱ぎスペースあり
授乳室なし
オムツ交換台4階の誰でもトイレにオムツ交換台あり
児童用トイレなし
バリアフリー
障害者用駐車場なし
エレベーター建物入口正面にエレベーターあり
車椅子用閲覧席なし
誰でもトイレ4階に誰でもトイレあり
大活字本1番の棚(カウンターから見て左先の、辞典類の棚の裏側)に大活字本あり
視覚障害者向け資料開架を見た限りなし
拡大読書器・老眼鏡カウンターに老眼鏡あり
対面朗読室なし

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