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東京図書館制覇!

東京23区の区立図書館約250館を全て制覇(訪問)し、現在は多摩地域、島しょ部の図書館巡りをしています。いろんな視点での図書館ランキングやリストも掲載しています。
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墨田区立緑図書館 訪問記

last visit:2016/08/31

墨田区立緑図書館は、両国駅の東にある図書館。地域館の中では規模も大きく、書籍以外の資料も活用した地域展示を開催しており、個人的には中央館であるひきふね図書館よりも墨田に親しめる図書館だと思います。

§ 図書館の場所

緑図書館の最寄駅は両国駅、国技館や江戸東京博物館とは反対側の線路南側を錦糸町方向に少し行ったところにあります(詳しい道のりはこちら)。小さい事務所やマンションが並ぶ地域で、図書館の前には小さな公園もあります。図書館・公園の周囲には桜の木が植えられており、春に行くと目を楽しませてくれます。

日本古来の武芸である相撲が開催される両国国技館、公式サイトの施設概要曰く「東京の歴史と文化をふりかえることによって、未来の東京を考える博物館」である江戸東京博物館、関東大震災や東京大空襲の慰霊堂がある横網町公園など、昔の東京・江戸につながる施設が多い土地柄のせいか、緑図書館は古い資料も活用した企画展示が充実しています。周辺施設を見て詳しく知りたくなったことを図書館で調べたり、図書館資料で読み知った場所に行ってみたり、図書館と地域を行き来したくなるロケーションです。

§ 図書館内の様子

緑図書館は3階建ての建物で、1階に新聞・雑誌コーナー、児童コーナー、CD・DVD、ネット閲覧PC、2階に一般書架、3階に参考図書(辞典類)・地域資料と学習室という配置です。カウンターがあるのは1階のみで、自動貸出機や利用者が自ら予約を探して貸出手続きする予約資料コーナーも1階に設置されています。

入口の上には大きなステンドグラスがあるのですが、外から見上げると入口の出っ張りのせいでせっかくのステンドグラスがよく見えません。ぜひ2階に上がって中からステンドグラスを見てください。上池袋図書館などもそうですが、大きいステンドグラスがある図書館っていいですよね。最近建てられる図書館はコスト重視でそういった装飾もあまりしないので、こうした図書館はいまや貴重でしょう。日があるうちに行くと、青を中心としたデザインが光に照らされていて壮観です。

2,3階にはガラスケースが設置されており、すみだ区ゆかりの文人が交わしたハガキや、江戸時代からの各種資料など、書籍に限らないさまざまな地域展示をしています。墨田区ってこんな面があるんだ!ということをいろいろ教えてくれるコーナーで、私は毎回楽しみにしています。ちなみに、墨田区立図書館は、毎月の図書館だよりで連載している真津詩麻氏の文章でも、昔の資料から墨田区のいろいろな側面を紹介してくれていて、とても面白いです。ネット上でもこちらから図書館だよりのバックナンバーを見ることができるので、ぜひご覧ください!

§ 1階の様子

1階の配置は、入口入って右先にカウンターがあり、その手前に新聞・雑誌コーナーとCD・DVDコーナー、左側一帯は児童コーナーで、入口正面に予約資料コーナーがあります。雑誌のバックナンバーの棚には、NHKラジオ語学講座のテキストも何種類かあり、CD付きで貸出できます。

緑図書館では、職員さんの手を介さず利用者が自ら手続きするセルフ化が導入されています。カウンター向かって左には自動貸出機があり、利用者自ら図書館カードを読み込ませてから、借りる点数を入力、本に内蔵されたICタグを読み取って貸出手続き終了というシステムで、既に23区の半分以上の区で導入されています。

返却の際も、カウンター向かって左にある返却BOXに投函すればいいだけ。但し、CD・DVDなどの壊れやすい資料は、職員さんに手渡しで返却します。従来の職員さんに返す仕組みだと、本の中にメモなどを入れたまま返却しても職員さんがチェックして気付いてくれましたが、利用者が自分で投函する仕組みだと発見されたときには誰のものかわからないので、返却前にそうしたものがないか利用者側が気を付ける必要がありますね。

予約資料も利用者が自分で棚から探して貸出手続きします。予約資料が届いたという連絡が来てから、予約資料コーナー手前右のバーコード読取機で図書館カードを読み込ませると、「B-2」のようにアルファベット1文字+数字1桁が印刷されたレシートが来ています。これが貸出資料のある位置を示しており、「B-2」なら「棚Bの上から2段目」を意味しています。それをもとに自分の予約した本を探して予約資料コーナー内の自動貸出機で貸出手続きします。

1階にそうしたセルフ化設備が設置されたため、新聞・雑誌コーナーとCD・DVDコーナー付近はやや手狭な感じもします。新聞・雑誌コーナーでちょっと笑ってしまったのが、閲覧机に貼ってあった「危険ですので閲覧台には座らないでください」という注意書き。この注意書きがあるということは、きっと閲覧机(台)に座った人がいたんでしょうね。ワイルドな利用者だなあ(笑)。

児童コーナー内の配置は、入口からみて手前に絵本、中央に読み物やちしきの本、奥に児童向け雑誌や事典類というかたちです。絵本は日本のおはなしと外国のおはなしを別にして、おはなしの作者の姓名五十音順に並んでいます。児童読み物も、著者姓名五十音順に並んでいますが、日本or外国という分類ではなく、中国文学、英米文学…といったように、外国作家の本は更に国・地域別に分けたうえで著者姓名五十音順になっています。

絵本の大部分は5段ある棚に入っており、子どもが自分で絵本を手に取るには高すぎるのが難点ですが、絵本エリアの中央に絨毯を敷いた靴脱ぎスペースがあり、のびのびと絵本を広げることができます。また、児童読み物エリアの窓際には赤ちゃん絵本や布絵本もあるので、小さいお子さんがいらっしゃる方はそちらもどうぞ。

§ 2階の一般書架

2階はずらっと棚が並ぶ空間。北東側には大きな机に皆で向かい合って座るタイプの閲覧机も並んでいます。北西側には小さな中高生コーナーもあります。書棚を回っていると、見出しが大きくてわかりやすい。特に料理の棚は、「日本料理」「アジア料理」といった地域別分類、「卵・乳料理」「肉料理」といった材料別分類、「蕎麦・うどん・麺類」などの種類別分類、「お弁当」「野外料理」といったシーン別分類など、項目も細かくて本が探しやすいです。

日本の小説は著者姓名の五十音順で並んでいます。但し、3人以上の作家による作品集は頭文字が「わ」の作家の後にまとめられています。2人による共著は、奥付に書かれた著者のうち、最初に書かれた著者名をとって、著者姓名の五十音順の中に並びます。外国の小説は、中国文学・英米文学・ドイツ文学…と国・地域別に分かれた上で、著者姓名の五十音順に並んでいます。

中高生コーナーは、中高生自身からのお薦め本POPなどもある可愛らしい空間。また、2014年2月に行った際には、区立竪川中学校の生徒さんが作った版画によるカレンダーがあり、これがなかなか渋くて欲しくなってしまったくらい。漫画もあるので3階の学習室での勉強に疲れたときの休憩にもいいです。漫画というと娯楽的なものを思い浮かべる人も多いでしょうが、『こころ』『グレート・ギャツビー』などの作品を漫画にまとめた「まんがで読破」シリーズなども所蔵しています。

閲覧机エリアの壁際には「墨田区ゆかりの作家」というコーナーがあり、墨田区にゆかりのある文豪の作品が並んでいます。ここに並んでいる作家を上げていくと、芥川龍之介、安藤鶴夫、伊藤左千夫、北原由夫、幸田文、幸田露伴、斉藤緑雨、佐多稲子、関根弘、田中冬二、辻征夫、永井荷風、中山義秀、舟橋聖一、堀辰雄、森鴎外、吉岡実、吉永仁郎といった面々です。

これらの作家がどんな人か詳しく知りたかったら、「墨田ゆかりの作家」向かって右の壁に貼られている「すみだ文学地図」をどうぞ。現在の墨田区にあたる本所区・向島区で生まれた、墨田区に移り住んだなど、墨田区とどうゆかりがあるのかもわかります。また、ゆかりの場所をマーキングした地図もあり、どの人・どの作品がどの場所と関わりがあるか、具体的にわかります。自分の住んでいる地域のゆかりの作家・作品を調べて読んでみるのもいいですね。

墨田区ゆかりの作家の中でも、特に劇作家の舟橋聖一の著作については「舟橋文庫」というラベルが付いており、保護紙にくるまれた著作がずらっと並んでいます。本所生まれの舟橋聖一がその後引越ししても、母方の祖母が本所に住んでいて舟橋聖一も頻繁に来ていたそうなので、そちらのお宅からの寄贈図書なのかもしれません。

§ 3階の事典類・地域資料・学習室

3階は、フロアの半分が参考資料(事典類)・地域資料エリア、もう半分が別室となっている学習室です。学習室は3人座るタイプの長机がずらっと並ぶ空間ですが、机の幅は実際に3人座るとキツキツです。便利なのが、入口近くに学習室専用の辞書が用意されていて学習室内で自由に使えること。国語辞典・古語辞典・英和辞書・英文法辞典などが揃っているので、勉強していて言葉を調べたいときや、自分が持っているものとは別の辞書にどう書かれているかを知りたいときなどに活用できます。

また、学習室を使った後に目に留まってじっくり見てしまったのが、後ろの壁に貼られている「隅田川両岸一覧」。1781(天明元)年に鶴岡蘆水が描いた絵巻を縮小コピーしたもので、隅田川岸の景色が長~く続きます。説明によると、葛飾北斎などその後の隅田川絵巻の先駆といえる作品だそうで、両国橋の人の賑わいが描かれているところなどは緑図書館に飾るにふさわしい絵巻です。

地域資料は、図書館で一般的に使われる日本十進分類法とは別の独自分類をしており、「東京大空襲」はそれだけで項目立てしているほど。相撲の本やスカイツリーガイドなど、今の墨田区を楽しむのに参考になる本も充実しています。

2階に資料を揃えている文人以外の墨田区ゆかりの人の著作も多く、棚を見ていると、いかりや長介(本所駒形生まれ)、海老名香葉子(本所出身)、大橋巨泉(両国生まれ)、ラッキー池田(墨田区出身)など、こんな人もいるんだという発見があります。また、ライオン(本社が本所)、アサヒビール(本社が吾妻橋)、花王(研究所が文花)、YKK(商品開発センターが亀沢)など、墨田区にある企業の資料も揃っており、実にいろいろな角度から墨田区を知ることができます。

§ すみだがわかる地域展示

冒頭の場所の説明でも触れましたが、緑図書館では適宜内容を入れ替えて地域資料を使った展示をしており、私は訪れる際にはこれを楽しみにしています。2階と3階にある展示ケースを使ったこの展示は、ときには地域の人のご協力をいただきながら、本以外の資料も使ってすみだがわかる展示をしているのが面白い。特に興味深かったものは、当サイトにレポをUPしているので、よかったらご覧ください。

こうした展示を地域館で頻繁に開催するというのは珍しく、個人的には墨田区の中心館であるひきふね図書館の地域展示より内容も面白いと思っているくらい。曳舟は再開発も進み、便利な場所の使える図書館として活用できますが、昔につながる場所で歴史や地域を知る楽しみという点では緑図書館がぜひお薦め。これからも緑図書館で面白い地域展示を見るのが楽しみです。

墨田区立緑図書館 特集・行事・図書館だより感想記

  「広告と折込チラシ資料展」
―2014年2月1日から2月28日までの展示
緑図書館で15年前から保存している折込チラシや、飲食店で配る店名入りマッチ箱など、現物を使って広告の歴史を振り返る展示を見てきました。
  「夏の涼味・団扇(うちわ)展 江戸から東京まで」
―2008年7月5日から8月10日までの展示
  「森田睦絵/日本の名詩52点とのコラボレーション鑑賞展」
―2008年4月19日から5月18日までの展示
  「生誕90周年記念―推理小説研究の開拓者 中島河太郎とその仕事」
―2007年10月4日訪問時の展示

墨田区立緑図書館 データ

住所東京都墨田区緑2-24-5 →大きい地図を開く
Tel03-3631-4621
開館時間
火~土曜9:00~20:00
日・月曜・祝日9:00~17:00
定休日第3木曜(祝日にあたる場合は開館し、翌日休館)
年末年始
最寄駅都営大江戸線 両国駅から徒歩5分
JR総武線 両国駅から徒歩10分
最寄バス停「緑二丁目」停留所から徒歩3分
都営バス 錦27(小岩駅前~錦糸町駅前~両国駅前)
都営バス 両28(葛西橋~錦糸町駅前~両国駅前)
駐輪場建物入口向かって右(北)側と左(南)側に駐輪場あり
駐車場なし
所蔵資料
図書所蔵数2011/04/01現在 110,167冊
漫画2階中高生コーナーに漫画あり。また、1階児童コーナー奥に漫画雑誌あり。
外国語新聞The Japan Times/International New York Times(英語)あり
外国語雑誌なし
外国語図書2階東側の壁沿いに英語図書多数、ハングル図書1冊あり
外国語児童書外国語図書の棚に英語版の『ピーターパン』『オズの魔法使い』『トムソーヤ―の冒険』などあり
外国語絵本英語絵本が約120冊、フランス語絵本が十数冊、スペイン語絵本・ドイツ語絵本が数冊ずつあり(数字は開架の冊数)
音声資料
CDカセットレコード
ありなしなし

試聴設備なし
映像資料
DVDビデオLD
ありなしなし
※ DVD・ビデオは広報DVD・ビデオを除いた市販ビデオ・DVDの有無を表しています
視聴設備なし
資料のリサイクル入口入ってすぐ右に、除籍蔵書と寄贈本のうち図書館の蔵書としなかった本を提供するコーナーを常設で設置
設備
検索機5台
1階タッチパネル入力機1台
キー&マウス入力機1台
2階タッチパネル入力機1台
キー&マウス入力機2台
検索結果印刷機能あり
資料の複写1階予約コーナー向かって右にセルフ式コピー機あり。B5・A4・B4・A3モノクロ10円、B5・A4・B4カラー50円、A3カラー80円。
ブックポスト建物入口向かって左の壁面にブックポストあり。開館中の使用については明記なし。
自動貸出機ICタグ式自動貸出機が、1階カウンター向かって左端に2台、1階予約資料コーナー内に1台あり
自動返却機1階カウンター向かって左端に返却BOXあり
セルフ予約受取1階入口入った正面に予約資料コーナーあり
座席数一般用128席、児童用17席
1階児童用椅子席1席
児童用机席16席
雑誌・新聞コーナー(椅子)9席
雑誌・新聞コーナー(机)1席
2階ティーンズコーナー(椅子)3席
椅子席15席
机席24席
3階参考図書コーナー(机)12席
学習室(机)64席
飲食設備蓋付き容器(ペットボトル・水筒など)からの飲料摂取はOK。飲むとき以外は、机の上に置かず、鞄の中へしまってください。
ネット閲覧PC1階カウンター向かって右にネット閲覧PC2台あり。利用は1枠30分で、次に待っている人がいなければもう30分利用可能。
データベース・CD-ROM閲覧1階カウンター向かって右のネット閲覧PCで「日経テレコン21」「ジャパンナレッジ」「官報情報検索サービス」「D1-low.com」「レファレンス協同データベース」の利用可能
持参PC利用2,3階の閲覧机で持参PCの使用可能(3階学習室での使用は不可)。電源なし。
LAN接続館内や公式サイトには明記されていませんが、au Wi-Fi SPOTWi2 300ご利用可能エリアケーブルTV wifiご利用可能エリアに緑図書館が登録されており、カウンター近くにいると各Wi-Fiの電波が入ります
その他設備建物入口入って左(1つ目の自動ドアと2つ目の自動ドアの間の空間)にAEDあり
児童用資料・設備等
紙芝居あり
布絵本赤ちゃん絵本の棚の脇に布絵本あり
児童向け視聴覚資料CD・DVDコーナーに児童向けCD・DVDあり
おはなし会小さい子向けおはなし会が月1回、子ども向けおはなし会が月1回あり
靴脱ぎスペース1階児童コーナーに、床にカーペットを敷いた靴脱ぎスペースあり
授乳室なし
オムツ交換台1階誰でもトイレにオムツ交換台あり
児童用トイレなし
バリアフリー
障害者用駐車場なし
エレベーター休館前は1階右奥にエレベーターあり
車椅子用閲覧席なし
誰でもトイレ1階右奥に誰でもトイレあり
大活字本2階閲覧コーナーに大活字本あり
視覚障害者向け資料2階閲覧コーナーに点字図書あり
拡大読書器・老眼鏡なし
対面朗読室2階中高生コーナー(階段・エレベーターから見て右手前)そばに対面朗読室あり

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